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分断社会と若者の今

分断社会と若者の今

四六判 288ページ
定価:2,500円+税
ISBN978-4-87259-679-3 C3036
奥付の初版発行年月:2019年03月 / 発売日:2019年04月上旬

内容紹介

若者は本当に保守化したのか。本当に生活満足度は高いのか。自分を肯定する若者は多いのか。現状を肯定するようになっているのだろうか。
 「若者論」で時に印象論として語られるこれらの事柄は、すでに豊かになった今の日本社会で、若者たちが革新を求めず、現状を肯定するようになったことのあらわれとして捉えられ、広い意味で若者が保守化したという言説にも結びつけられている。
 本書では、大規模社会調査データに基づき、若者の「今」を客観的に描き出す。権威主義、政治、現在志向、幸福、消費、労働、ジェンダー、高学歴志向等の幅広いトピックを扱い、若者の意識の中にある「分断」に着目しながら分析する。

著者プロフィール

吉川 徹(キッカワ トオル)

1966年生.大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了
現在,大阪大学大学院人間科学研究科 教授

主要業績
『日本の分断 切り離される非大卒若者たち』(光文社,2018年)
『現代日本の社会の心 計量社会意識論』(有斐閣,2014年) ほか

狭間 諒多朗(ハザマ リョウタロウ)

1989年生.大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了
現在,大阪大学大学院人間科学研究科 助教

主要業績
「現在志向が若年層のおとなしさに与える影響 政治委任意識と格差肯定意識に注目して」『ソシオロジ』62(1)(社会学研究会,2017年)
「若者の地位アイデンティティ 現在志向と宗教性の効果に注目して」数土直紀(編)『格差社会のなかの自己イメージ』(勁草書房,2018年)

濱田 国佑(ハマダ クニスケ)

1976年生.北海道大学大学院教育学研究科博士後期課程修了
現在,駒澤大学文学部 准教授

主要業績
「在日ブラジル人の『社会問題』化と排外意識」小林真生(編)『移民・ディアスポラ研究3 レイシズムと外国人嫌悪』(2013年,明石書店)
「地域住民のアイヌ政策に対する意識」小内透(編)『先住民族の社会学2 現代アイヌの生活と地域住民―札幌市・むかわ町・新ひだか町・伊達町・白糠町を対象にして』(2018年,東信堂)

松谷 満(マツタニ ミツル)

1974年生.大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了
現在、中京大学現代社会学部 准教授

主要業績
「『ポピュリズム』の支持構造 有権者調査の分析から」『歴史評論』751(歴史科学協議会,2012年)
「どうして『社会は変えられない』のか 政治意識と社会階層」数土直紀(編)『社会意識からみた日本 階層意識の新次元』(有斐閣,2015年)

HOMMERICH Carola(ホメリヒ カローラ)

1978年生.ケルン大学経営・経済学部社会科学研究科博士後期課程修了
現在,北海道大学大学院文学研究科 准教授

主要業績
Carola Hommerich and Tim Tiefenbach, The Structure of Happiness: Why Young Japanese Might be Happy After All. In Heinrich, Patrick; Galan, Christian (eds.), Being Young in Super-Aging Japan. Formative Events and Cultural Reactions (London: Routledge, 2018).
David Chiavacci and Carola Hommerich (eds.), Social Inequality in Post-Growth Japan. Transformation during Economic and Demographic Stagnation (London: Routledge, 2017).

清水 香基(シミズ コウキ)

1990年生. 北海道大学大学院文学研究科博士後期課程在学中

主要業績
「日本人の宗教意識に関する計量的研 NHK『日本人の意識調査』データを用いたコウホート分析」『次世代 人文社会研究』13 (韓日次世代學術 FORUM, 2017年)
「幸福感に関する調査とデータ」櫻井義秀(編)『しあわせの宗教学 ウェルビーイング研究の視座から』(北海道大学出版会, 2018年)

米田 幸弘(ヨネダ ユキヒロ)

1975年生.大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程満期退学
現在,和光大学人間科学部 准教授

主要業績
「日本社会の勤勉性のゆくえ 格差社会のなかの労働倫理」数土直紀(編)『社会意識からみた日本 階層意識の新次元』(有斐閣,2015年)
「格差社会のなかの仕事の価値志向 脱物質主義化仮説の再検討」斎藤友里子・三隅一人(編)『現代の階層社会3 流動化の中の社会意識』(東京大学出版会,2011年)

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

目次 (すべて仮題)
序章 分断社会を生きる若者たち(吉川徹・狭間諒多朗)

第1章 現在志向から捉える現代の若者 ―学歴による現在志向の違いと若者のおとなしさに注目して(狭間諒多朗)
第2章 若者の従順さはどのようにして生み出されるのか ―不透明な時代における権威主義的態度の構造
(濱田国佑)
第3章 若者はなぜ自民党を支持するのか ―変わりゆく自民党支持の心情と論理(松谷満)
第4章 若者の保守的態度は消費を抑制するのか ―プレミアム商品の購入と海外旅行に注目して(狭間諒多朗)
第5章 若者の人生評価 ―「幸福」と呼ばれる理想の適応(ホメリヒ・カローラ/清水香基)
第6章 非大卒若者の大学離れ(吉川徹)
第7章 若者にとって自由な働き方とは何か ―非正規雇用、ワーク・ライフ・バランス、仕事の自己決定性
(米田幸弘)
第8章 性別役割分業意識の新局面 ―拡がりゆく若年男女の意識差(吉川徹)

あとがき

関連書

『日本の分断 切り離される非大卒若者(レッグス)たち』(光文社新書) 、『格差社会のなかの自己イメージ』(勁草書房)、『社会意識からみた日本』(有斐閣)


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