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 「国境」に立つ漁業者の養成近代日本の水産教育

近代日本の水産教育 「国境」に立つ漁業者の養成

A5判 上製
定価:8,000円+税
ISBN978-4-8329-6840-0 C3037
奥付の初版発行年月:2018年02月 / 発売日:2018年03月下旬

内容紹介

農商務省管轄の官立および府県水産講習所について、1882年から1941年までを対象に、日清・日露両戦役を後景とする水産政策、遠洋漁業に関する国際情勢、漁業生産技術の発展、職業資格制度の創出等に留意しながら体系的に分析。国策に呼応した人材養成の実相を描き出す。

著者プロフィール

佐々木 貴文(ササキ タカフミ)

1979年三重県津市に生まれる。
2006年北海道大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。
博士(教育学)。
国内外の漁村や水産教育機関に赴きながら研究する。
専門は,職業教育学,漁業経済学。
2005年日本学術振興会特別研究員(DC2),2007年日本学術振興会特別
研究員(PD),2008年北海道大学大学院水産科学研究院招へい教員,
2008年函館短期大学専任講師をへて,
現在,鹿児島大学水産学部准教授。

主な論文に,「戦前日本の農商務省管轄府県水産講習所の歴史的役
割」(日本教育学会『教育学研究』第70巻第3号,2003年)や「近代日
本における「遠洋漁業型水産教育」の形成過程」(教育史学会『日本
の教育史学』第51集,2008年),「水産業と学歴の近代史」(漁業経
済学会『漁業経済研究』第57巻第1号,2013年),「「日台民間漁業取
決め」締結とそれによる尖閣諸島周辺海域での日本および台湾漁船の
漁場利用変化」(漁業経済学会『漁業経済研究』第60巻第1号,2016
年),「漁業からみた普天間基地移設問題」(青土社編『現代思想』
第44巻第2号,2016年)などがある。
2015年地域漁業学会奨励賞(中楯賞),2017年漁業経済学会奨励賞を
受賞。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章 もう一つの『蟹工船』を追って
 第一節 近代日本の水産教育制度
 第二節 先行研究の整理
 第三節 本書の課題設定
 第四節 研究の方法
 第五節 用語の定義
 第六節 各章の内容

第一章 官立水産講習所と府県水産講習所の誕生
 第一節 大日本水産会による水産教育機関の設置
 第二節 府県水産講習所の成立
 第三節 小  括

第二章 農商務省の遠洋漁業奨励策と遠洋漁業従事者養成
 第一節 外国猟船の動向と「遠洋漁業奨励法」の制定
 第二節 遠洋漁業従事者養成における「遠洋漁業奨励法」の役割
 第三節 「遠洋漁業奨励法」と官府県立水産講習所
 第四節 小  括

第三章 官立水産講習所における遠洋漁業従事者と
    府県水産講習所「教員」の養成
 第一節 官立水産講習所の組織
 第二節 本科漁撈科による遠洋漁業従事者養成機能の確立
 第三節 遠洋漁業従事者養成機能の拡充
 第四節 多様化した遠洋漁業従事者の養成形態
 第五節 官立水産講習所の府県水産講習所への「教員」供給
 第六節 小  括

第四章 資格者養成機能を保持し続けた長崎県の水産教育
 第一節 長崎県における漁業者養成と遠洋漁業奨励策
 第二節 長崎県水産講習所の成立と遠洋漁業科の位置づけ
 第三節 長崎県水産講習所の展開と帰結
 第四節 小  括

第五章 「特異な教育機関」に発展した千葉県の府県水産講習所
 第一節 千葉県水産試験場における水産講習
 第二節 千葉県水産講習所の成立と水産教育
 第三節 千葉県水産講習所における遠洋漁業従事者養成の開始
 第四節 千葉県立安房水産学校への発展的解消
 第五節 小  括

第六章 蟹工船を「学び舎」とした富山県水産講習所
 第一節 中新川郡水産講習所の成立
 第二節 富山県水産講習所の成立
 第三節 資格付与機関としての展開
 第四節 富山県水産講習所の帰結
 第五節 小  括

終 章 遠洋漁業型水産教育の確立

 あとがき
 初出論文
 人名索引
 事項索引


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