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 王十朋と陸游をめぐって南宋の文人と出版文化

九州大学人文学叢書9
南宋の文人と出版文化 王十朋と陸游をめぐって

A5判 210ページ 上製
定価:3,600円+税
ISBN978-4-7985-0175-8 C3398
奥付の初版発行年月:2016年03月 / 発売日:2016年03月上旬

内容紹介

「編集→刊刻→読者」という現代にも通じる文学作品の流通過程が生まれた宋代。文学作品が生まれ世に出た過程を考察する。


目次

 序 章

  一 宋代文人と版本の普及
  二 南宋出版文化における地域性
  三 士大夫と中間層文人
  四 王十朋と陸游
  五 関連する先行研究の概要
  六 本書の構成と目的

上篇 「状元」王十朋と南宋出版業

 第一章 王十朋編『楚東唱酬集』について  南宋官僚文人の地方赴任と出版  

  一 はじめに
  二 紹興二十四年、二十七年の科挙が象徴するもの
  三 「楚東詩社」と張浚
  四 楚東唱和活動とその内容
  五 『楚東集』の刊行と王・張唱和
  六 官僚文人の唱和としての楚東唱和活動

 第二章 王十朋『会稽三賦』と史鋳注

  一 南宋期における創作主体の移行
  二 王十朋「会稽三賦」と周世則注
  三 史鋳と『会稽三賦』
  四 史鋳注の特徴

 第三章 「王状元」と福建  王十朋と『王状元集百家注東坡先生詩』の注釈者たち  

  一 南宋刊本と冠辞
  二 百名の注釈者について  王文誥の分類を手がかりに  
  三 王十朋と反秦檜勢力
  四 王十朋と故郷・温州
  五 泉州赴任期における王十朋と注釈者の交流
  六 朱熹による王十朋評価とその継承
  七 「王状元」の価値と王状元本の編集者

下篇 陸游の四川体験と『剣南詩稿』の刊刻

 第四章 陸游と四川人士の交流  范成大の成都赴任と関連して  

  一 陸游と四川
  二 陸游と張縯の交流
  三 「放翁」の号と四川人士
  四 范成大の成都赴任
  五 陸游詩の憂国表現と四川人士
  六 陸游と「元祐」
  七 南宋における文学交流と地方出版の成熟

 第五章 陸游の厳州赴任と『剣南詩稿』の刊刻

  一 問題の所在  陸游『剣南詩稿』とその読者層  
  二 陸游の知厳州拝命と詩人陸游の名声
  三 『剣南詩稿』初編本から厳州刊本へ
  四 厳州刊本への反応からみた陸游評価
  五 蔵書家・山陰陸氏と厳州の出版

 第六章 南宋の陸游評価における入蜀をめぐって  宋代杜甫詩評を手がかりとして  

  一 問題の所在
  二 陸游の同時代評価と杜甫
  三 宋代杜甫詩評と四川
  四 おわりに  実地踏破の重視による行旅の変容  

 終 章

  一 集注本、詩話総集と中間層文人の諸相
  二 中間層文人と江湖詩人
  三 南宋文化の地域的偏差

  初出一覧
  あとがき
  索  引


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