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アジア主義思想と現代

アジア主義思想と現代

A5判 344ページ 上製
定価:3,400円+税
ISBN978-4-7664-2130-9 C3021
奥付の初版発行年月:2014年07月 / 発売日:2014年07月中旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

「アジア主義」は現代のアジア、および日本に何をもたらすのか。

欧米に対する対抗思想としての日本におけるアジア主義とその源流、そして現代アジアの地域主義に至る理論までを見渡しながら、アジア主義の現代的意味、またそこに内在する矛盾や不合理をも探る試み。

著者プロフィール

長谷川 雄一(ハセガワ ユウイチ)

東北福祉大学総合マネジメント学部教授。1948年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。専門分野は日本外交史、国際関係論。
主要著作:『大正期日本のアメリカ認識(編著、慶應義塾大学出版会、2001年)、『北一輝 自筆修正版・国体論及び純正社会主義』(共編、ミネルヴァ書房、2007年)、『満川亀太郎書簡集――北一輝・大川周明・西田税らの書簡』(共編、論創社、2012年)、など。

上記内容は本書刊行時のものです。

【編著者】
長谷川 雄一(はせがわ ゆういち)
東北福祉大学総合マネジメント学部教授。

【執筆者】
茂木 敏夫(もてぎ としお)
東京女子大学現代教養学部教授。1959年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学、博士(文学)。専門分野は中国近代思想史。
主要著作:『変容する近代東アジアの国際秩序』(山川出版社、1997年)、『新編 原典中国近代思想史』第1巻、第2巻(編集協力、岩波書店、2010年)、「伝統的秩序をどう踏まえるか――東アジア新秩序の構想をめぐって」『国際問題』第623号(2013年)など。

スヴェン・サーラ(Sven Saaler)
上智大学国際教養学部准教授。1968年生まれ。ボン大学文学部日本研究科博士号取得。専門分野は日本外交史、特に東アジアの地域統合の歴史、日独関係といわゆる歴史問題。
主要著作:Politics, Memory and Public Opinion (München : Iudicium, 2005), Pan-Asianism in Modern Japanese History (co-editor, London and New York: Routledge, 2007), The Power of Memory in Modern Japan (co-editor, Folkestone: Global Oriental, 2008), Pan-Asianism: A Documentary History (co-editor, Lanham, MD: Rowman & Littlefield, 2011), など。

クリストファー・W・A・スピルマン(Christopher W. A. Szpilman)
九州産業大学国際文化学部教授。1951年生まれ。米国エール大学大学院歴史研究科博士課程単位取得退学、博士(Ph.D.、日本史)。専門分野は近代日本政治思想史。
主要著作:Pan-Asianism: A Documentary History (co-editor, Lanham, MD: Rowman & Littlefield, 2011),『満川亀太郎書簡集――北一輝・大川周明・西田税らの書簡』(共編著、論創社、2012年)、“Kanokogi Kazunobu: Pioneer of Platonic Fascism and Imperial Pan-Asianism”, Monumenta Nipponica, 68巻2号(2013年)、など。

庄司潤一郎(しょうじ じゅんいちろう)
防衛研究所戦史研究センター長。1958年生まれ。筑波大学大学院博士課程社会科学研究科単位取得退学。専門分野は近代日本軍事・外交史。
主要著作:『歴史と和解』(共著、東京大学出版会、2011年)、『検証 太平洋戦争とその戦略』全3巻(共編著、中央公論新社、2013年)、『近代日本のリーダーシップ――岐路に立つ指導者たち』(千倉書房、2014年)、など。

波多野澄雄(はたの すみお)
筑波大学名誉教授・アジア歴史資料センター長。1947年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学、博士(法学)。専門分野は日本外交史。
主要著作:『太平洋戦争とアジア外交』(東京大学出版会、1996年)、『国家と歴史――戦後日本の歴史問題』(中央公論新社、2012年)、『日本の外交 第2巻 外交史・戦後編』(編著、岩波書店、2013年)、など。

金子芳樹(かねこ よしき)
獨協大学外国語学部教授。1957年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学、博士(法学)。専門分野は東南アジアの政治、国際関係。
主要著作:『マレーシアの政治とエスニシティ――華人政治と国民統合』(晃洋書房、2001年)、『南部アジア』(共著、ミネルヴァ書房、2011年)、『「米中対峙」時代のASEAN――共同体への深化と対外関与の拡大』(共著、明石書店、2013年)、など。

生田目学文(なまため のりふみ)
東北福祉大学総合マネジメント学部准教授。1963年生まれ。米国デンバー大学ジョセフ・コーベル国際学大学院博士課程修了、博士(国際政治学)。専門分野は国際安全保障・人間の安全保障。
主要著作:Mediating Across Difference: Asian and Oceanic Approaches to Conflict Resolution (co-authored with Jacqueline Wasilewski, University of Hawaii Press, 2010), Asian Perspective: Special Issue: After Fukushima: The Right to Know, Volume 37, Number 4 (guest editor, October-December, 2013).

目次

はじめに 長谷川雄一

第一部 アジア主義の原型
 第一章 華夷秩序とアジア主義  茂木 敏夫
  一 東アジア世界の構造変動の諸相
  二 前近代東アジアの華夷秩序
  三 近代世界との対峙と新たな秩序構想
  四 華夷秩序の新たな展開
  五 地域構想の競い合い・新世紀編

 第二章 アジア認識の形成と「アジア主義」
 ―― 第一次世界大戦前後の「アジア連帯」「アジア連盟」論を中心に
 スヴェン・サーラ
  一 東アジアにおける地域統合とアジア認識
  二 明治初期のアジア連帯論
  三 日露戦争とアジア主義
  四 第一次世界大戦とアジア主義のブーム
  五 アジア主義と欧米の目
  六 感情から思想へ ―― 明治後期・大正期のアジア主義

 第三章 鹿子木員信とアジア主義
 ―― その思想的特徴を中心に  クリストファー・W・A・スピルマン
  一 鹿子木の歴史的意義
  二 鹿子木の生涯と思想
  三 全体主義への接近
  四 世界革命論とアジア解放
  五 アジア主義への目覚め
  六 鹿子木のアジア主義と現代

 第四章  満川亀太郎における初期アジア主義の空間
 ―― 明治末を中心に  長谷川雄一
  一 世界的視野とアジア主義への発端
  二 中学時代の集大成『理想の日本』の世界
  三 「亜細亜モンロー主義」の提唱
  四 「太平洋問題」認識
  五 亜細亜義会への参加

第二部 近代日本外交とアジア主義
 第五章 近衛文麿に見るアジア主義の変化 ―― 中国認識を中心として
 庄司潤一郎
  一 近衛の中国認識に対する割れる評価
  二 近衛の中国との関わり ―― 東亜同文会・東亜同文書院を中心と
    して
  三 孫文との会見
  四 一九二〇年代の近衛
  五 満州事変をめぐって
  六 日中関係の危機に際して
  七 日中戦争の勃発と長期化
  八 東亜新秩序声明
  九 遅すぎた再認識

 第六章 重光葵の外交思想 ―― 「地域主義」と「東亜の解放」
 波多野澄雄
  一 日中対立と「東亜の安定」
  二 「民族国家の生存競争」と「地域的平和機構」構想
  三 大東亜共同宣言と「地域主義」構想
  四 「重光思想」の歴史的位相
  五 冷戦下の外交構想 ―― 連続と断絶の諸相
  六 「東西のかけ橋」演説 ―― 冷戦を超えて

第三部 アジア地域主義とアジア共同体
 第七章 マレーシアにおけるアジア主義
 ―― マハティールの欧米観とアジア観  金子 芳樹
  一 東南アジアにおける「欧米」と「アジア」
  二 マハティールの対外観とその形成過程 ―― 欧米観とアジア観
  三 対外政策に見るアジア主義
  四 「脱欧米」としてのアジア主義

 第八章 東アジア共同体論の形成と展開  生田目学文
  一 東アジア共同体論の変遷
  二 日本における議論の視角
  三 共同体のゆくえ ―― メンバーシップの課題と機能的協力

  
  索 引


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