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 フクシマを見つめながらアジアの「核」と私たち

東アジア研究所講座
アジアの「核」と私たち フクシマを見つめながら

四六判 356ページ 並製
定価:1,800円+税
ISBN978-4-7664-2093-7 C0031
奥付の初版発行年月:2014年03月 / 発売日:2014年03月下旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

▼「平和利用」と「軍事利用」の線引きは可能なのか? 
▼世界で唯一の被爆国を襲った「フクシマ」は、いまわれわれに「核」の意味を再考するよう迫っている。

核兵器の拡散や原子力発電所の建設増加など、アジア諸国における「核」の利用を、「フクシマ」の教訓や影響という視点から多角的に考察するとともに、私たちが今後どのように「核」と向き合うべきかを考える手がかりを提供する。

著者プロフィール

高橋 伸夫(タカハシ ノブオ)

慶應義塾大学法学部教授・東アジア研究所所長 現代中国政治史
1960年生まれ、慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。法学博士。
主要著作に『党と農民――中国農民革命の再検討』(研文出版、2006年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

(掲載順)
【編者】
高橋 伸夫(たかはし のぶお)
慶應義塾大学法学部教授・東アジア研究所所長 現代中国政治史

【執筆者】
布川 弘(ぬのかわ ひろし)
広島大学大学院総合科学研究科教授 日本史学
1958年生まれ。神戸大学大学院文化学研究科単位取得退学。
主要著作に『神戸における都市「下層社会」の形成と構造』(兵庫部落問題研究所、1993年)など。

福井 讓(ふくい ゆずる)
仁済大学校人文社会科学大学助教授(執筆当時。2014年4月より国際医療福祉大学総合教育センター准教授) 朝鮮近現代史・在日朝鮮人史
1971年生まれ。広島大学大学院国際協力研究科博士課程後期修了。博士(学術)。
主要著作に『在日朝鮮人警察関係資料(在日朝鮮人資料叢書7)』 全3巻(編纂、緑蔭書房、2013年)など。

福原 裕二(ふくはら ゆうじ)
島根県立大学総合政策学部准教授 国際関係史・朝鮮半島をめぐる国際関係
1971年生まれ。広島大学大学院国際協力研究科博士課程後期修了。
主要著作に『たけしまに暮らした日本人たち――欝陵島の近代史』(風響社、2013年)など。

飯塚 央子(いいづか ひさこ)
中国政治研究者 中国の国際関係史
1964年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。
主要著作に『核拡散問題とアジア――核抑止論を超えて』(共編著、国際書院、2009年)など。

堀井 伸浩(ほりい のぶひろ)
九州大学大学院経済学研究院准教授 産業経済論、中国エネルギー・環境産業分析
1971年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科前期博士課程修了。
主要著作に『中国の持続可能な成長――資源・環境制約の克服は可能か?』(編著、日本貿易振興機構アジア経済研究所、2010年)など。

近藤 高史(こんどう たかふみ)
近畿大学経済学部非常勤講師 南アジア現代史
1973年生まれ。広島大学大学院国際協力研究科博士課程後期単位取得退学。博士(学術)。
主要著作に『核拡散問題とアジア――核抑止論を超えて』(共著、国際書院、2009年)など。

吉村 慎太郎(よしむら しんたろう)
広島大学大学院総合科学研究科教授 イラン近現代史
1955年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。
主要著作に『イラン現代史――従属と抵抗の100年』(有志舎、2011年)など。

宇野 昌樹(うの まさき)
広島市立大学国際学部教授 文化人類学・中東地域研究
1952年生まれ。フランス社会科学高等研究院博士後期課程DEA取得、のち退学。
主要著作に『イスラーム・ドルーズ派――イスラーム少数派からみた中東社会』(第三書館、1996年)など。

角田 安正(つのだ やすまさ)
防衛大学校総合教育学群外国語教育室教授 ロシア地域研究
1958年生まれ。東京外国語大学大学院地域研究研究科修士課程修了。
主要著作に『国家と革命』(翻訳、レーニン著、講談社学術文庫、2011年)など。

小沼 通二(こぬま みちじ)
慶應義塾大学名誉教授 物理学(素粒子論、物理学史)、科学と社会
1931年生まれ。東京大学大学院数物系研究科博士課程修了。理学博士。
主要著作に『現代物理学』(放送大学教育振興会、1993年、改訂1997年)など。

目次

まえがき アジアの「核」と私たち――フクシマを見つめながら
高橋 伸夫

日本における核の「平和利用」論の展開  布川 弘
 はじめに――「フクシマ」から学ぶもの /
 1 放射能汚染への関心の低さと核武装の可能性 /
 2 「平和利用」論の展開 /
 おわりに

韓国から見たフクシマと「核」――震災報道と原発への再認識
福井 讓
 はじめに /
 1 「フクシマ」はどのように伝えられたか /
 2 「フクシマ」はどのように捉えられるようになったか /
 3 「フクシマ」がどのような影響を与えたのか /
 おわりに――韓国にとって「フクシマ」とは何か

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の「核」をどう考えるか
福原 裕二
 はじめに /
 1 北朝鮮に対する「理解」 /
 2 核兵器開発の背景 /
 3 葛藤 /
 依存構造の変化 /
 4 核兵器開発の焦点 /
 5 強盛大国建設と先軍政治路線 /
 結びに寄せて

中国の「核」――原爆実験成功と原子力の「平和利用」再考
飯塚 央子
 はじめに /
 1 核実験成功への道程 /
 2 軍事最優先から「軍用保証優先」へ /
 3 フクシマからの考察 /
 おわりに

原子力大国として台頭する中国――急成長の背景とリスク  堀井 伸浩
 はじめに /
 1 中国で進むエネルギー構造転換――石炭依存は低下方向へ /
 2 中国における原子力導入の背景――市場競争力の向上 /
 3 中国における原子力導入推進に関わる政策(福島原発事故以前) /
 4 福島原発事故を受けた対応とその評価 /
 おわりに――「隣の原子力大国」中国に対し、我が国はどう対応すべき
 か

パキスタンにおける核開発の展開と行方――原発事故報道がもたらしたもの  近藤 高史
 はじめに /
 1 印パ対立と核開発 /
 2 1998年核実験の背景 /
 3 核実験後のパキスタン /
 4 印パ両国の核武装の影響 /
 5 「フクシマ」はどう伝えられたか /
 おわりに

イラン「核開発」疑惑の背景と展開――冷徹な現実の諸相を見据えて  吉村 慎太郎
 はじめに /
 1 「核開発」疑惑の諸前提 /
 2 「核開発」疑惑をめぐる問題の諸層――交渉から国際的緊張化への
   道程 /
 3 「フクシマ」後の現段階 / おわりに

アラブの春とイスラエルの核  宇野 昌樹
 はじめに――中東とフクシマの接点 /
 1 アラブの「春」 /
 2 イスラエルの核 /
 おわりに――フクシマをいかに教訓化するか

ロシアの原子力産業と核兵器生産技術の遺産  角田 安正
 はじめに /
 1 国策としての原子力産業の振興 /
 2 原子力発電に対する世界的な需要の増大 /
 3 供給面におけるロシア原子力産業の強み――核兵器生産技術の遺
   産 /
 結論に代えて――好調に見えるロシア原子力産業をどのように評価する
 か

核兵器と原子力発電の時代を超えて  小沼 通二
 はじめに /
 1 核兵器と原発の時代 /
 2 核兵器と原発の時代を超えて /
 おわりに


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