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恋するフランス文学

恋するフランス文学

四六判 280ページ 並製
定価:3,200円+税
ISBN978-4-7664-1990-0 C0098
奥付の初版発行年月:2012年10月 / 発売日:2012年10月中旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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在庫あり

内容紹介

ハ ッ ピ ー エ ン ド で 終 わ ら な い!

★お針子、人妻、娼婦、ボヘミアンの恋、そしてさらには同性愛と近親相姦。
「愛の国」の「愛のかたち」をなぞるように、最高に甘く、そして苦いフランス文学を味わいつくす。

★ここに書き綴られた物語は、フランス文学に幸福な愛が少ないということを明らかにしてくれる。
恋する女性は不幸な結末を宿命として甘受しなければならない。
女性にとって、恋は「情熱passion」であると同時に、まさしく「受難passion」だった!

著者プロフィール

小倉 孝誠(オグラ コウセイ)

慶應義塾大学文学部教授。
1956年生まれ。東京大学大学院博士課程中退。パリ第4大学文学博士。専門は、近代フランス文学と文化史。著書に『近代フランスの誘惑――物語・表象・オリエント』(慶應義塾大学出版会、2006年)、『〈女らしさ〉の文化史――性・モード・風俗』(中公文庫、2006年)、『愛の情景――出会いから別れまでを読み解く』(中央公論新社、2011年)など。訳書にコルバン『音の風景』(藤原書店、1997年)、フローベール『紋切型辞典』(岩波文庫、2000年)、ユルスナール『北の古文書』(白水社、2011年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

まえがき

第1章 カルチエ・ラタンの恋
 フロベールの一通の手紙/大学と学生の実態/グリゼットの肖像/
 学生とグリゼット/グリゼットの恋の文学的表象/永遠のグリゼット
 神話

第2章 ボヘミアンと女たち
 ボヘミアンという社会現象/バルザックの見解/ミュルジェール
 『ボヘミアンの生活情景』/かりそめの恋/ボヘミアンから市民
 としての芸術家へ/女嫌いの文学/芸術と愛の二律背反/
 独身者は社会の脅威である

第3章 恋する娼婦
 ヒロインとしての娼婦/愛による救済/堕落から立ち直った天使/
 『椿姫』あるいは娼婦の贖罪/愛の殉教者/戯曲版における変更/
 デュマ・フィスの娼婦観

第4章 ロレットから宿命の女へ
 ロレットの出現/ロレットの生理学/グリゼットからロレットへ/フ
 ロベール『感情教育』/ロザネットの身体/束の間の蜜月/第三
 共和制下の売春をめぐる論争/自然主義小説の娼婦/性と祭壇/
 ナナの愛と死

第5章 不倫の恋の物語
 不倫という名の情熱/『クレーヴの奥方』と『危険な関係』/ブルジョ
 ワ社会と人妻/十九世紀フランスにおける女子教育と修道院/エン
 マの夢想/結婚に対する異議申し立て/バルザックの忠告/歓び
 と哀しみと/悲劇から日常性へ

第6章 第三の性 同性愛者たちの物語
 同性愛の位置づけ/『人間喜劇』の同性愛者たち/パキタの受難/
 両性具有あるいは倒錯の魅惑/欲望する女と苦悩する男/呪われ
 た女たち/性科学の言説/『ソドムとゴモラ』/静かな愛の輪舞/
 ジッドとアフリカの誘惑

第7章 近親愛というタブー
 絶対的なタブー/宿命としての近親相姦/父と娘の物語/義母と
 息子の危うさ/兄弟姉妹という複雑な関係/アメリーの罪深い情
 念/『恐るべき子供たち』あるいは死に至る愛/高貴と汚辱のは
 ざまで

あとがき
参考文献
人名・作品名索引


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