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大学における戦没者追悼を考える

大学における戦没者追悼を考える

四六判 並製
定価:2,500円+税
ISBN978-4-7664-1982-5 C0021
奥付の初版発行年月:2012年10月 / 発売日:2012年10月下旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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在庫あり

内容紹介

「学徒出陣」を見送った大学の戦後を追う。

▼慶應義塾関係戦没者名簿をほぼ独力でまとめた著者が、その際の共同研究にともなって研究・発言を続けてきた、戦時下における大学、および大学と戦没者追悼の問題に関する論考集。
▼戦後の社会状況の中で調査・研究が進んでこなかったこれらの問題について、従来の歴史研究に新たな一石を投じ、これからの世代の指針にしたいという著者の強い思いがこめられた1冊。

著者プロフィール

白井 厚(シライ アツシ)

慶應義塾大学名誉教授。経済学博士(1967 慶大)。
主な著書に、『ウィリアム・ゴドウィン研究』(未來社、1964)、『女性解放論集』(白井堯子と共著、慶應義塾大学出版会、1982)、『社会思想史断章』(日本経済評論社、1989)、『協同組合論集』(慶應義塾大学出版会、1991)、『オクスフォードから』(白井堯子と共著、日本経済評論社、1995)、『いま特攻隊の死を考える』(岩波ブックレット572)(編著、岩波書店、2002)、『日吉・帝国海軍大地下壕』(監修、平和文化、2006)など。白井ゼミナールの共同研究による著作5点については本書「序」参照。
主な訳書に、G.ウドコック『アナキズム』 I・II (紀伊國屋書店、1968)、W.ゴドウィン『政治的正義(財産論)』(陽樹社、1973)、R.オウエン「社会にかんする新見解」『世界の名著 続8 オウエン サン・シモン フーリエ』(中央公論社、1975)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次



第一章 戦没者追悼の諸問題
 追悼とは  国家による追悼  誰を追悼するのか  追悼の方法  
 先の大戦における戦没者追悼の特殊性(a 戦没者は多数、戦没
 地域は広大  b 六割は餓死 c 一〇倍近い現地人の死
 d 多様な戦没者 e 多様な追悼者)  戦没者追悼の理論(靖
 国型、礎論、反省型)  追悼に対する反対意見

第二章 諸大学における戦没者追悼と戦時大学史
 外国の大学では  なぜ日本の大学では追悼行事が少ないか
 大学(学長や大学の機関など)による追悼  卒業生の連合組織に
 よる追悼  教師と若い世代のグループやゼミや卒業生有志による
 調査と追悼  その他  《諸大学の追悼行事と戦没者調査一覧
 (戦後)》 

第三章 総力戦における大学と戦争責任
 大学の矛盾  大学と軍隊の接近  総力戦下の大学  天皇の為
 に大学も聖戦完遂《大学関連の思想弾圧》  ハーヴァード大学総
 長の戦争協力  大学の戦争責任  反抗者たち  大学の戦争責
 任自覚  大学の戦後責任と平和研究

第四章 「学徒出陣」と慶応義塾の戦没者名簿
 斬新なテーマで共同研究  「学徒出陣」とは何か  戦時のヒロイ
 ズム  学徒、兵隊化への道  徴兵延期の特典停止  入営延期の
 新制度  「学徒出陣」の種類  前代未聞の仮卒業  「学徒出
 陣」、『広辞苑』の誤り  送り出す教師の言葉  戦没者名簿は何
 を語るか(a 慶応義塾の戦没者名簿作成と反響 b 卒業生と学徒兵
 の割合――八割は卒業生  c 半年早く戦争が終われば戦没者半減)

【付録 ◆ 講演記録から】
1 第二次世界大戦と世界の大学 〔交詢社常例午餐会講演〕
 戦争研究のきっかけは英国出張  ゼミナールの共同研究と戦没者
 名簿  戦争体験は歴史化・国際化しなければ……  敗戦の原因
 ――天皇によれば……  第二次世界大戦とハーヴァード大学
 ヨーロッパの大学  戦争研究の国際交流を

2 大学と戦争、そして慶応義塾 〔慶応義塾創立一五〇年記念・経済
 学部講演〕
 「大学と戦争」というテーマ  大学の国際性と国家権力  歴史に
 おける自治権の例大学と軍隊の癒着  戦争――名誉への一点集中
 戦争と大学の変貌  陸軍の福沢批判  戦時下の慶応義塾
 共同研究によって明らかになったこと  最後に

初出一覧
戦時中の大学およびその他の学校名一覧 兼 索引


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