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メルロ=ポンティ読本

メルロ=ポンティ読本

A5判 430ページ 並製
定価:3,600円+税
ISBN978-4-588-15092-0 C1010
奥付の初版発行年月:2018年03月 / 発売日:2018年03月下旬

内容紹介

メルロ=ポンティの知覚と身体への問いは、現象学・実存主義・構造主義など現代思想全般に計り知れぬインパクトを与え、その影響は哲学から、言語学、心理学、精神医学、政治、アート、パフォーマンス、医療、介護へと様々に広がっている。本読本では、未邦訳も含めたほぼすべての著作、講義、草稿を詳しく紹介、さらには看護学、リハビリテーション、認知科学、フェミニズム、教育学など多様な実践領域へ拡張し、その思想の全貌を明らかにする。

著者プロフィール

松葉 祥一(マツバ ショウイチ)

1955年生。同志社大学嘱託講師。著書:『哲学的なものと政治的なもの──開かれた現象学のために』(青土社),訳書:J.-F.リオタール『なぜ哲学するのか?』(法政大学出版局)。

本郷 均(ホンゴウ ヒトシ)

1959年生。東京電機大学教授。共訳書:M. メルロ゠ポンティ『フッサール『幾何学の起源』』(法政大学出版局),共編訳書:『メルロ゠ポンティ哲学者事典』全4巻(白水社),共編著書:『現代フランス哲学に学ぶ』(放送大学教育振興会)。

廣瀬 浩司(ヒロセ コウジ)

1963年生。筑波大学教授。著書:『後期フーコー』(青土社),『デリダ』(白水社),訳書:J.デリダ『歓待について』(ちくま学芸文庫),M.フーコー『生者たちの統治』(筑摩書房)。

上記内容は本書刊行時のものです。

加賀野井秀一(かがのい・しゅういち)
1950年生。中央大学理工学部教授。著書:『メルロ゠ポンティ―触発する思想』(白水社),『20世紀言語学入門』(講談社),編訳書:M. メルロ゠ポンティ『知覚の本性』(法政大学出版局)。

國領佳樹(こくりょう・よしき)
1977年生。立教大学兼任講師。論文:「メルロ゠ポンティの身体意識論」(『現象学会年報』30号),共著書:『画像と知覚の哲学』(東信堂)。

加國尚志(かくに・たかし)
1963年生。立命館大学教授。著書:『自然の現象学―メルロ゠ポンティと自然の哲学』(晃洋書房),『沈黙の詩法―メルロ゠ポンティと表現の哲学』(晃洋書房)。

阿部文彦(あべ・ふみひこ)
1955年生。明治学院大学非常勤講師。訳書:D. C.デネット『解明される宗教―進化論的アプローチ』(青土社),共訳書:D. C.デネット『思考の技法―直観ポンプと77の思考術』(青土社),M.アンリ『現出の本質』(法政大学出版局)。

榊原達哉(さかきばら・たつや)
1967年生。徳島文理大学准教授。論文:「「肉」の現象学と「神」の現象学のあわいで」(『ミシェル・アンリ研究』2号),共訳書:J.デリダ『触覚、ジャン゠リュック・ナンシーに触れる』(青土社)。

北村晋(きたむら・すすむ)
1954年生。早稲田大学非常勤講師。論文:「超越から差異へ」(『フィロソフィア』77号),共訳書:M.アンリ『現出の本質』(法政大学出版局),D.ジャニコー『現代フランス現象学―その神学的転回』(文化書房博文社)。

川崎唯史(かわさき・ただし)
1989年生。国立循環器病研究センター研究員。論文:「メルロ゠ポンティと愛の現象学」(『現象学年報』31号),「英雄と逃走」(『メルロ゠ポンティ研究』20号)。

酒井麻依子(さかい・まいこ)
1990年生。日本学術振興会特別研究員,立命館大学文学研究科博士後期課程.論文:「メルロ゠ポンティとG.ゲクス」(『メルロ゠ポンティ研究』21号),「メルロ゠ポンティにおける嫉妬と愛」(『立命館大学人文科学研究所紀要』112号)。

佐藤勇一(さとう・ゆういち)
1974年生。福井工業高等専門学校准教授。共著書:Phenomenology and the Problem of Meaning in Human Life and History (Verlag T. Bautz GmbH),共訳書:M.ジェイ『うつむく眼』(法政大学出版局)。

屋良朝彦(やら・ともひこ)
1965年生。長野県看護大学准教授。著書:『メルロ゠ポンティとレヴィナス―他者への覚醒』(東信堂),論文:「後期メルロ゠ポンティにおける〈存在〉と知覚の謎」(『倫理学年報』第46集)。

川瀬雅也(かわせ・まさや)
1968年生。島根大学教授。著書:『経験のアルケオロジー―現象学と生命の哲学』(勁草書房),訳書:P.オーディ『ミシェル・アンリ―生の現象学入門』(勁草書房)。

山下尚一(やました・しょういち)
1979年生。駿河台大学准教授。著書:『ジゼール・ブルレ研究―音楽的時間・身体・リズム』(ナカニシヤ出版)。

村瀬鋼(むらせ・こう)
1965年生。成城大学教授。共編著書:『哲学という地図』(勁草書房),『哲学の振る舞い(哲学への誘いⅡ)』(東信堂),共訳書:J.ロゴザンスキー『我と肉』(月曜社)。

大滝結(おおたき・むすぶ)
1960年生。東京藝術大学非常勤講師。共著書:『仏蘭西の知慧と藝術』(行人社),論文:“Psychoanalysis and Ontology” (Analecta Husserliana, Volume LVIII )。

澤田哲生(さわだ・てつお)
1979年生。富山大学准教授。著書:『メルロ゠ポンティと病理の現象学』(人文書院),論文: « Idéal et Verstiegenheit dans la psychose » (Annales de phénoménologie, no 14) 。

家髙洋(いえたか・ひろし)
1966年生。東北医科薬科大学准教授。著書:『メルロ゠ポンティの空間論』(大阪大学出版会),共著書:『現象学的看護研究』(医学書院),共訳書:『フロイト全集 第18巻』(岩波書店)。

佐野泰之(さの・やすゆき)
1987年生。京都大学特定助教。論文:「メルロ゠ポンティにおける〈語られた言葉〉の問題」(『メルロ゠ポンティ研究』19号),「偶然のなかの論理」(『アルケー』25号)。

亀井大輔(かめい・だいすけ)
1973年生。立命館大学准教授。共著書:『終わりなきデリダ』(法政大学出版局),共訳書:M.ジェイ『うつむく眼』(法政大学出版局),J.デリダ『獣と主権者Ⅰ,Ⅱ』(白水社)。

宮原克典(みやはら・かつのり)
1982年生。ハーバード大学研究員/日本学術振興会海外特別研究員。論文:「事物知覚とエナクティヴィズム」(『哲学』68号),共訳書:『現象学入門』(勁草書房)。

中澤瞳(なかざわ・ひとみ)
1976年生。日本大学助教。論文:「フェミニスト現象学から考える男女共同参画」(『理想』695号),「自然としての身体,文化としての身体」(『メルロ゠ポンティ研究』14号)。

西村ユミ(にしむら・ゆみ)
1968年生。首都大学東京教授。著書:『語りかける身体』(ゆみる出版),『看護師たちの現象学』(青土社),『看護実践の語り』(新曜社)。

西岡けいこ(にしおか・けいこ)
1955年生。香川大学教授。著書:『教室の生成のために―メルロ゠ポンティとワロンに導かれて』(勁草書房),論文:「絵画の媒体性とまなざしの歴史性」(『メルロ゠ポンティ研究』19号)。

宮本省三(みやもと・しょうぞう)
1958年生。高知医療学院学院長。著書:『リハビリテーション・ルネサンス』(春秋社),『脳のなかの身体』(講談社),『リハビリテーション身体論』(青土社),『片麻痺』(協同医書出版社)。

【索引作成】
猪股無限(いのまた・むげん)
1991年生。筑波大学大学院現代語・現代文化専攻博士後期課程。論文:「神話的思考から身体へ」(『文化交流研究』13号),発表:「メルロ゠ポンティにおける「表現性」の問題について」(メルロ゠ポンティ・サークル第23回大会)。

■お詫びと訂正──────────────────────────────────────────────

『メルロ=ポンティ読本』(初版第1刷)に所収の、加國尚志先生の「『知覚の現象学』第一部──世界内存在としての身体」のうち、冒頭54ページから55ページ下段8行目は、伊藤泰雄先生が、「本読本」とは別に発表される予定の論文の草稿の一部でした。それが編集上の誤りで加國先生の論文の冒頭部分に掲載されました。伊藤泰雄先生、加國尚志先生、および読者の皆様には深くお詫び申し上げます。
編者・松葉祥一

目次

編者前書き

メルロ゠ポンティの生涯とその時代 【松葉祥一】

第Ⅰ部 前期──知覚の現象学へ
『道程 一九三五─一九五一』(『知覚の本性』)──メルロ゠ポンティの原点 【加賀野井秀一】
『行動の構造』──行動主義批判と内観について 【國領佳樹】
『知覚の現象学』序文・序論──両義性の哲学 【松葉祥一】
『知覚の現象学』第一部──世界内存在としての身体 【加國尚志】
『知覚の現象学』第二部──私の身体は何を知覚しているのか 【阿部文彦】
『知覚の現象学』第三部──身体はいかに時間を分泌するのか? 【榊原達哉】
『知覚の哲学──ラジオ講演一九四八年』──知覚世界という現象学的始原をめぐって 【北村 晋】

第Ⅱ部 中期──政治・言語・哲学
『ヒューマニズムとテロル──共産主義の問題に関する試論』──道徳と政治の突き合わせ 【川崎唯史】
『意味と無意味』──生まれつつある意味 【酒井麻依子】
『道程2 一九五一──一九六一』──五〇年代のメルロ゠ポンティ 【佐藤勇一】
『世界の散文』──〈真理〉と表現という問題系の射程 【屋良朝彦】
『弁証法の冒険』──政治哲学的マルクス主義批判 【松葉祥一】
『シーニュ』1──偶然性の中の論理 【川瀬雅也】
『シーニュ』2──知覚と歴史、知覚と政治のあいだ 【山下尚一】

第Ⅲ部 後期──野生の存在論へ
『ジョルジュ・シャルボニエとの対話』──語り、旅する哲学者 【松葉祥一】
『眼と精神』──晩年の存在論に至る思考の深化 【本郷 均】
『見えるものと見えないもの』1──手と手袋 【村瀬 鋼】
『見えるものと見えないもの』2──「野生の存在」と「野生の意味」 【大滝 結】

第Ⅳ部 講義──思想の生成の場
『ソルボンヌ講義』──後期思想にいたる原資蓄積過程 【澤田哲生】
『感覚的世界と表現の世界』──「表現」の概念から知覚・運動・身体図式を捉え直す 【家髙 洋】
『言語の文学的用法の研究』──書くことと生きること 【佐野泰之】
『制度化、受動性』──歴史のこだまのなかで目覚めるために 【廣瀬浩司】
『自然』──「野生の存在」と自然の哲学 【加國尚志】
『言語と自然』──表現論から存在論へ 【澤田哲生】
『フッサール『幾何学の起源』講義』──デリダの読解との対比を通じて 【亀井大輔】

第Ⅴ部 メルロ゠ポンティ哲学の拡張
認知科学とメルロ゠ポンティ──GOFAIからエナクティヴ・アプローチまで 【宮原克典】
フェミニズムとメルロ゠ポンティ──規範を生きる身体の経験 【中澤 瞳】
看護学とメルロ゠ポンティ──「待望していたもの」との出会い 【西村ユミ】
精神医学とメルロ゠ポンティ──病が教えてくれること 【澤田哲生】
教育学とメルロ゠ポンティ──「制度化」の記述 【西岡けいこ】
リハビリテーションとメルロ゠ポンティ──「私」が「私の身体」を取り戻すために 【宮本省三】

メルロ゠ポンティ書誌 【松葉祥一+本郷 均】
事項索引
人名・著作名索引
執筆者紹介


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