大学出版部協会

 

記憶と記録

シリーズ言語態
記憶と記録

A5判 320ページ
価格:4,180円 (消費税:380円)
ISBN978-4-13-084064-4(4-13-084064-9) C338
奥付の初版発行年月:2001年09月

内容紹介

言葉は過去を記録することで,個人や社会の記録を保存する.言葉との関わりのなかで,いかに過去は忘却され編成されてきたのか.蝦夷と沖縄,中国の革命歌,『資本論』など多様な言説を横断し,国家の根幹をなす記憶・記録のありようまでを明らかにする.


目次

序 回帰する記憶のネットワークに向けて(臼井隆一郎)
I 言語支配と記憶操作
 1 記憶の回帰と証言の時代
  ——フランスの〈戦争の記憶〉についてのノート(高橋哲哉)
 2 蝦夷を殺す道(内藤千枝子)
 3 不在の文学」としてのブレイス語文学
  ——マイナーな言語はいかにして文学を形成してきたか(原 聖)
 4 沖縄社会での沈黙と声
  ——言葉,「活保存」,琉球系日本語(知花昌一・高良勉・藤井貞和)
 5 イングランド宗教改革期における過去の再構築
  ——ジョン・リーランドとジョン・ベイルのテクストをめぐって(小林宜子)
II 記憶のテクネー
 6 パラレリズム——記憶と逆理の言語態(鍛冶哲郎)
 7 富士谷御杖の言語論——国学における声と文字(佐藤美雪)
 8 歴史は歌う——中国革命における歌曲の役割(榎本泰子)
 9 言語論と文学論の架橋——ソシュール,マラルメから発して(湯浅博雄)
 10 資本主義の冥界——『資本論』の言語態(臼井隆一郎)
III 記憶の編み物
 11 言葉なき異郷で記憶の女神が巻き毛をほどくのは
  ——ヘルダーリンのムネーモシュネー(青木誠之)
 12 記憶のディスクール(有田英也)
 13 媒質と記憶——W.ベンヤミンの文学理論について(工藤達也)
 14 国民文化と人類記憶の間——ヘルダーの場合(アイレグ・アスマン)


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。