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進化生物学者の現代社会論100話ヒトの原点を考える

ヒトの原点を考える 進化生物学者の現代社会論100話

四六判 248ページ
価格:2,420円 (消費税:220円)
ISBN978-4-13-063382-6 C1045
奥付の初版発行年月:2023年07月 / 発売日:2023年07月下旬

内容紹介

サピエンスの「進化」に照らせば、人間とは本来どのような生き物なのか、現代社会の抱える諸問題の根源に何があるかが見えてくる! 日本を代表する女性科学者として様々な社会課題の解決に貢献してきた著者が、進化の基礎知識から、リーダーの資質、Society 5.0への疑念まで縦横に語る。

著者プロフィール

長谷川 眞理子(ハセガワ マリコ)

総合研究大学院大学名誉教授・日本芸術文化振興会理事長

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに

Ⅰ ヒトの進化とは
1 人類学とは 
2 ヒトの脳はなぜ大きい? 
3 ヒトはどんな環境で進化してきたのか
4 ヒトは共同繁殖

Ⅱ ヒトの特徴
5 ヒトは特殊、でもなぜ?
6 物体の世界の把握
7 他者の心の把握
8 入れ子構造の理解
9 他者の目を見る
10 言語の難しさ

Ⅲ ヒトとヒト以外の動物たち
11 犬との生活
12 犬とは違う猫の起源
13 サルはサル真似をしない
14 アートの起源?
15 アートの起源 その2
16 音楽と言語をめぐる不思議

Ⅳ ヒトと食
17 調理と脳の重要な関係
18 食卓を囲む喜び
19 人間と酵母の関係史
20 人間という動物の限界

Ⅴ 考えるヒト
21 理解と納得
22 相関関係と因果関係
23 理解と納得と意味と
24 『分数ができない大学生』から二〇年
25 学者とはどんな人たちか
26 知識と情報の違い
27 視点の転換の難しさ
28 「教える」よりも「学ぶ」
29 ゲーム理論で考える
30 一を聞いて十を知る
31 人間の意思決定は改良されるか
32 ヒトは確率が苦手
33 ゲーム理論的思考

Ⅵ 共感と文化
34 巨人の肩の上に
35 共感はどのようにして起こるか
36 文化とは何か
37 地球生態系の二重構造
38 文化の違いとは
39 マスク着用は誰のため?
40 世代間ギャップはなぜ生じる?
41 ヒトの文化の「進歩」

Ⅶ 集団の圧力やひずみ
42 内集団びいきを超えて
43 民意をくみとる難しさ
44 子どもの従順さと保育士の数
45 熱狂がもたらすもの
46 社会の変化の速度
47 同性愛と人権
48 男性の脳、女性の脳
49 民主主義と合議主義
50 戦争の文化

Ⅷ 地球環境問題
51 都会の暮らし、田舎の暮らし
52 蓄財の欲求は本能か
53 ヒトの分相応さ
54 地球環境問題の難しさ
55 知られざる昆虫の不思議
56 カーボンニュートラル
57 ヒトによる大量絶滅
58 雑草との戦い
59 人新世の時代

Ⅸ 進化と現代社会のズレ
60 すっかり変わった現代の暮らし方
61 社会が変わっても変わらない人類の共通点
62 糖分と脂肪はなぜおいしいか
63 料理の行方
64 時間管理社会とストレス
65 言語とITC
66 ヒトの子どもはなぜ大声で泣くのか
67 ITとプライバシーと信頼
68 文明を設計し直す
69 貨幣と人間の本性
70 貨幣と人間の本性 その2
71  Society 5.0
72 社会進化論への警告

Ⅹ ウィズ・コロナの世界で
73 ヒトの思考の非論理性
74 感染予防と論理的思考
75 文明を考え直す機会
76 欲望と可能性の都市文明
77 これまでとは違う生活へ
78 「自粛」とは何か
79 もうそれほど服は買わない
80 ウェブ上でできること、できないこと
81 この文明のあり方の再考
82 リスク回避だけの社会

Ⅺ 遠くへ行きたい
83 遠くへ行きたい
84 四〇年前のアフリカでの生活
85 女性の博物学者たち
86 女性探検家たち
87 沖縄の自然
88 沖縄に自然史博物館を

Ⅻ これからの日本社会に必要なこと
89 リスクに対する感受性をみがく
90 日本人の科学リテラシー
91 リーダーとは何か
92 リーダーの資質の進化
93 日本にもっと統計学を
94 ベルツ博士の日記から
95 パトロンなき時代
96 生物をめぐる知識の箱
97 社会の活動を示す箱
98 データの活用とは
99 データリテラシーの育成
100 人間を助ける機械とは


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