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 1858-1887セザンヌ=ゾラ往復書簡

叢書・ウニベルシタス1103
セザンヌ=ゾラ往復書簡 1858-1887

四六判 558ページ 上製
定価:5,400円+税
ISBN978-4-588-01103-0 C1370
奥付の初版発行年月:2019年10月 / 発売日:2019年10月下旬
発行:法政大学出版局  
発売:法政大学出版局
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在庫あり

内容紹介

二人の偉大な芸術家は中等学校で知り合ってから、互いに成長し、遠く離れても、長い間、強い友情で結ばれてきた。彼ら自身の言葉と行動の足跡を丹念に辿ることで、芸術の創造の軌跡、「自然」や「感覚」、「モティーフ」、そして、「絵画における真実」と「文学における真実」の交錯が見えてくる。二人の交流について定説を覆す新発見の書簡も含め、現存するセザンヌとゾラの往復書簡をすべて収録する初の完全版。カラー口絵付き。

著者プロフィール

ポール・セザンヌ(セザンヌ ポール)

(Paul Cézanne)
1839年、南フランスのエクサン=プロヴァンスに生まれる。フランスの画家。15歳の頃ブルボン中等学校でゾラと親友になる。父親の後を継ぐべくエクス大学法学部に入学するが、一足早くパリに住んでいたゾラに強く誘われ、1861年、画家になるために上京する。当初は印象派グループの一員として活動したこともあったが、後にグループを離れ、独自の絵画様式を探究した。20世紀の美術に多大な影響を与えたことから、しばしば「近代絵画の父」と呼ばれる。代表作に、《カード遊びをする人々》《大水浴図》《サント・ヴィクトワール山》(いずれも連作)など。1906年、死去。

エミール・ゾラ(ゾラ エミール)

(Émile Zola)
1840年、パリに生まれる。フランスの小説家、劇作家、批評家。自然主義運動の中心的人物。1862年アシェット書店に就職、ジャーナリズムを足がかりに美術批評家として頭角を現し、1866年にマネをはじめて擁護する。『テレーズ・ラカン』(1867)で最初の文学的成功。代表作に『ルーゴン=マッカール叢書』全20巻(1871–1893年)。『居酒屋』(1877)の大成功によりセーヌ河畔のメダンに別荘を購入。セザンヌも何度かこの別荘を訪れ、メダンで制作した。ドレフュス事件では、ドレフュスを擁護して、公開状「私は弾劾する!…」(1898)を執筆。1902年、死去。

アンリ・ミトラン(ミトラン アンリ)

(Henri Mitterand)
1928年フランスに生まれる。ゾラ研究を牽引する世界的研究者。フランスにおけるソシオクリティックの創設者の一人。パリ第3大学およびコロンビア大学(ニューヨーク)名誉教授。ガリマール書店の『ルーゴン=マッカール叢書』(プレイヤッド版、全5巻、1959–1967年、およびフォリオ・クラシック版)を編纂、セルクル・デュ・リーヴル・プレシュー社から『ゾラ全集』(全15巻、1966–1970年)を刊行、CNRS(フランス国立科学研究センター)出版とモントリオール大学出版から『ゾラ書簡全集』(全10巻、1978–1995年)を共編して、ゾラ研究の基盤を整備したほか、ファイヤール書店から伝記『ゾラ』(全3巻、1999–2002年)をはじめ、ゾラをはじめとする19世紀および20世紀の小説家、小説の全般的な問題に関する数多くの著書を各社より出版している。

吉田 典子(ヨシダ ノリコ)

京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。D.E.A.(パリ第4大学)。文学博士(京都大学)。神戸大学大学院国際文化学研究科教授を経て、現在、神戸大学名誉教授。専門は19世紀フランスの文学と美術、および社会文化史。主な論文に「マネと〈自然主義〉――ゾラの美術批評・小説から見るフランス近代絵画」(永井隆則編『探求と方法』所収、晃洋書房、2014年)、「商業と美術――ショーウインドー絵画とゾラ、カイユボット」(喜多崎親編『パリⅠ――19世紀の首都』所収、竹林舎、2014年)など、主な訳書にゾラ『ボヌール・デ・ダム百貨店――デパートの誕生』(藤原書店、2004年)、アラス『モナリザの秘密――絵画をめぐる25章』(白水社、2007年)など。

高橋 愛(タカハシ アイ)

大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。D.E.A.(ストラスブール第2大学)。文学博士(大阪大学)。現在、法政大学社会学部准教授。専門は19世紀フランス文学。主な論文に「ゾラの小説における窓辺の女―近代都市パリへのまなざし」(『社会志林』第58巻第4号、法政大学社会学部学会、2012年)、「ゾラ『ルルド』、『パリ』とオーギュスト・パリの共和国像――屹立するマリア、生の表現としてのマリアンヌ」(『社会志林』第62巻第1号、2015年)など、共著に『フランス文学小事典』(朝日出版社、2007年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

目次

序──たぐいまれな相互理解
 本校訂版についての覚書

プロローグ
 ありそうもない出会い/三人組の誕生/読書と本/別離

第一章 一八五八─一八六〇年

一八五八─一八六〇年 固く結ばれた二つの天性
 セザンヌからゾラへ/ゾラからセザンヌへ/帰省/一八五九─一八六〇年/エクスの最後の夏/愛と芸術について……

一八五八年 書簡1–9
一八五九年 書簡10–16
一八六〇年 書簡17–34

第二章 一八六一─一八六四年

一八六一─一八六四年 落選者たち
 「僕はポールに会った!……」/ベルト/「とてつもない」/晴れ間/ある党派の誕生/ゾラの木曜会

一八六一年 書簡35–36
一八六二年 書簡37–39

第三章 一八六五─一八七〇年

一八六五─一八七〇年 官展を舞台に
 《オランピア》の年/一八六六年のサロン/ベンヌクール/「未来の空」/一八六八年のサロン/《黒い置時計》

一八六六年 書簡40–43

第四章 一八七一─一八七七年

一八七一─一八七七年 印象主義──偶然の呼び名の運命
 戦争/「僕らの時代が[…]やってくる」/独立派/新しい絵画から新しい小説へ/審査委員会、乱暴者、予言者たち

一八七一年 書簡44
一八七七年 書簡45–46

第五章 一八七八─一八八七年

一八七八─一八八七年 「過ぎ去った日々の印象」
 プロヴァンスからの手紙/「父親の権威」/偽りの策略/ムラン/ナナの化身たち/苦さと悲哀/ポントワーズからメダンへ/第七回印象派展/家族の問題/「君を思いつつ(Tout à toi)」/「深刻な動揺」

一八七八年 書簡47-64
一八七九年 書簡65-72
一八八〇年 書簡73–80
一八八一年 書簡81–88
一八八二年 書簡89–92
一八八三年 書簡93–97
一八八四年 書簡98–99
一八八五年 書簡100–113
一八八六年 書簡114
一八八七年 書簡115

エピローグ
 最後の年月

訳者あとがき
参考文献
登場人物略歴
索引
図版クレジット


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