謎解きとコミュニケーション 語用論から西欧の知を考える
価格:1,980円 (消費税:180円)
ISBN978-4-87354-764-0 C3082
奥付の初版発行年月:2023年03月 / 発売日:2023年04月上旬
語用論は場面の意味を考える。そこでは記号と意味の一意対応はなく、謎解きのように推論を通して最適の解に至る。一方、必然性と規則性を志向する西欧の学問は、既にある秩序から解を選ぶことはできても、混沌から結論が立ち現れることは許さない。本書は「謎解き」をキーワードに発話解釈と西洋の知の限界を考える。
山本 英一(ヤマモト エイイチ)
1957年 岡山市生まれ。
1980年 大阪外国語大学英語学科卒業。
1982年 大阪外国語大学大学院外国語学研究科修士課程(英語学専攻)修了。文学修士。
2003年 関西大学 博士(文学)。
1982年 近畿大学 助手。
1985年 近畿大学 専任講師。
1991年 近畿大学 助教授。
1994年 関西大学 助教授。
1998年 関西大学 教授。
現在、関西大学 国際部 教授。
専門は英語学(意味論・語用論)。
2014年~ 2017年 日本語用論学会副会長。
2014年~ 2021年 日本英語コミュニケーション学会副会長。
2021年~ 日本英語コミュニケーション学会会長(現在に至る)。
2018年~ 2022年 日本英語表現学会副会長。
目次
はじめに
第Ⅰ部 謎解きのコミュニケーション
第1章 謎解きとしてのコミュニケーション
第2章 謎解きと推論―アブダクション、ヒューリスティック、エンテュメーマ
第3章 フィクション(虚構)のはたらき―推論の原動力を求めて
第4章 サイレント・ナラティブとは―その学問的意義を考える
第5章 ナラティブから見直すポライトネス
第Ⅱ部 理論の謎を解く
第6章 一つの解への執着―西欧思想の呪縛
第7章 呪縛からの解放(試論)
第8章 結びにかえて
参考文献
索引
初出一覧