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 学習者オートノミーを育む言語学習アドバイジングリフレクティブ・ダイアローグ

リフレクティブ・ダイアローグ 学習者オートノミーを育む言語学習アドバイジング Reflective Dialogue: Advising in Language Learning

A5判 408ページ 並製
価格:4,400円 (消費税:400円)
ISBN978-4-87259-762-2 C3080
奥付の初版発行年月:2022年03月 / 発売日:2022年04月中旬

内容紹介

学習者の自律性を育成するアドバイジングについて知りたい教師やチューターの方、研究者の方へ
「アドバイジングで、“アドバイス”をしてしまっていませんか?」

自律的な学習は、学習者が主人公。最終到達目標は、学習者が自分自身と向き合いセルフアドバイジングできるようになること。言語学習アドバイザーは、対話の積み重ねによって、学習者がひとりではばたいていけるよう、横で伴走しながら、さまざまなかたちでサポートします。本書には、前に進もうとする学習者とどのように向き合うかのヒントが沢山つまっています!


【学習者の意識変革と行動を促す対話とは? 言語学習アドバイジングを知るために最適の一冊】
自律的な言語学習を支援するための方法の一つとして、専門的な知識やスキルを有するアドバイザーが学習者に対して傾聴や助言を行う言語学習アドバイジングへの関心が高まっている。実際のアドバイジングの豊富な用例に基づき、言語学習アドバイジングを理論と実践の両面から解説する本書は、言語学習アドバイジングの入門書として最適。アドバイザーの養成や研究の方法についても詳細に説明されており、多くのニーズに応えたものとなっている。Kato, S. and J. Mynard, Reflective Dialogue: Advising in Language Learning(Routledge, 2016)の翻訳。

第1章 研究からの示唆:アドバイジングとは
(From Research to Implications: Introducing Advising)
本書全体にわたる理論的基盤のほか、アドバイジングや振り返りとはそもそも何かを詳しく解説。

第2章 研究を実践に生かす:実践の中のアドバイジング
(From Implications to applications: Advising in Practice)
対面で行われるアドバイジングの実例とそのプロセスを具体的な対話例をもとに説明。アドバイジング場面ですぐに使えるツールやストラテジーも紹介する。

第3章 実践へのさらなる適用:多種多様な環境におけるアドバイジングの実施
(From Application to Implementation: Advising in Context)
教育機関でアドバイジングを実施する際の注意点や、オンラインでのアドバイジングなど、対面以外のアドバイジングの方法についても紹介。アドバイザーの養成にも言及しているため、アドバイジングサービスの開設を考えている指導者や管理者にも読み応えのある内容。

第4章 実践から研究へ:アドバイジングの研究 
(From Implementation to Research: Researching Advising)
アドバイジングに関する研究をどのように行うかの概説、また読むべき文献等についても紹介する。

著者プロフィール

加藤 聡子(カトウ サトコ)

神田外語大学、Research Institute for Learner Autonomy Education講師/ラーニングアドバイザー。
米国コロンビア大学大学院修士課程修了(MA TESOL)、広島大学大学院教育学研究科博士後期課程修了(教育学博士)。学習者の自律性を育成する学習アドバイザーとしての累計セッション数は4,000件におよぶ。近年はアドバイザー養成プログラムの開発、教員教育に従事。著書に『英語教師のための 自律学習者育成ガイドブック』(神田外語大学出版局、2022)などがある。

ジョー・マイナード(ジョー マイナード)

神田外語大学教授、Self-Access Learning Centreディレクター。Research Institute for Learner Autonomy Educationディレクター。
アイルランドトリニティ・カレッジ応用言語学修士課程修了(M.Phil.)、英国エクセター大学大学院博士課程修了 (Ed.D. in TEFL)。Studies in Self-Access Learningを始めとする学術雑誌の創刊者および編集者。同分野における書籍および論文の刊行数は100を超える。

義永 美央子(ヨシナガ ミオコ)

大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程単位取得退学。博士(言語文化学)。現在、大阪大学国際教育交流センター教授。専門分野は応用言語学、日本語教育学。
主な著書に『[改訂版]日本語教育学の歩き方―初学者のための研究ガイド』(大阪大学出版会、2019年、共著)などがある。

加藤 聡子(カトウ サトコ)

神田外語大学、Research Institute for Learner Autonomy Education講師/ラーニングアドバイザー。
米国コロンビア大学大学院修士課程修了(MA TESOL)、広島大学大学院教育学研究科博士後期課程修了(教育学博士)。学習者の自律性を育成する学習アドバイザーとしての累計セッション数は4,000件におよぶ。近年はアドバイザー養成プログラムの開発、教員教育に従事。著書に『英語教師のための 自律学習者育成ガイドブック』(神田外語大学出版局、2022)などがある。

安部 麻矢(アベ マヤ)

京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(文学)。現在、大阪大学マルチリンガル教育センター特任講師。専門分野はバントゥ諸語の記述言語学、社会言語学。
主な論文に “Relative clause constructions in Ma’a/Mbugu.” In Kaji, Shigeki, (Ed.). Selected Proceedings of 8th World Congress of African Linguistics. (ILCAA, 2017) などがある。

瀬井 陽子(セイ ヨウコ)

大阪大学大学院文学研究科博士前期課程修了。修士(文学)。現在、大阪大学国際教育交流センター特任助教。専門分野は応用言語学、日本語教育学。
主な論文に「SALCにおける自己主導型学習促進のセッションでどのような目標到達過程が語られたのか―日本の大学院で学ぶ留学生のケース・スタディ―」『多文化社会と留学生交流』第26号(2022年)がある。

林 貴哉(ハヤシ タカヤ)

大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程修了。博士(言語文化学)。現在、大阪大学国際教育交流センター特任研究員。専門分野は応用言語学、在日ベトナム人研究。
自律学習支援に関する論文に「日本の大学におけるタンデム学習の意義」(『JASAL Journal』1 (1)、2020年、共著)がある。

久次 優子(ヒサツギ ユウコ)

大阪大学大学院言語文化研究科言語文化専攻博士後期課程在籍。専門分野は応用言語学、日本語教育学。
主な論文に「ピア・リーディングにおける知識の相互行為的達成―クリティカル・リーディング力育成を目指した活動の会話分析」『言語文化教育研究』16 号(2018)などがある。

村上 智里(ムラカミ チサト)

大阪大学大学院言語文化研究科言語文化専攻博士後期課程在籍。専門分野は日本語教育学、応用言語学。
主な著書に「『外国人児童生徒』とは誰のこと?―言葉の奥にあるものを批判的に読み解く」名嶋義直(編)『リスクコミュニケーション―排除の言説から共生の対話へ』(明石書店、2021年)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第1章 研究から実践へ―アドバイジングとは
1.1 言語学習におけるアドバイジングの価値
1.2 リフレクション(振り返り)を促進する対話と学習
1.3 アドバイジングへのアプローチ
1.4 言語学習における意識改革アドバイジング
1.5 意識改革アドバイジングにおける学習の軌跡
付録1.1 基本のアドバイジングストラテジー
付録1.2 アドバイジングのツール

第2章 研究を実践に生かす―実践の中のアドバイジング
2.1 アドバイジングでの対話
はじめに
2.1.1 開始―舞台を整える
対話1 最初の数分
対話2-1 ライフストーリーを聴く
対話2-2 もう1つの対話(目標言語で行う場合)
対話3 〈話を聞いてもらうこと〉から得られる恩恵
対話4 現状を分析する
対話5 〈世界観〉を描く
対話6-1 目標を分解する
対話6-2 もう1つの対話(目標言語で行う場合)
対話7 宣言する
対話8 進捗と成果を記録する
対話9 セッションをまとめる
対話10 セッション後にすること

2.1.2 深化―ターニングポイントへの移行
対話11 継続的なアドバイジングを始める
対話12 パワフルクエスチョンを投げかけるとき
対話13 感情に向き合う
対話14 〈もし〜としたら〉の質問―視野を広げる
対話15-1 目標と計画の再検討と修正
対話15-2 目標と計画の再検討と修正(第一言語と目標言語を切り替えながら話す学生との対話)
対話16-1 先延ばしの回避
対話16-2 先延ばしの回避(試験のための勉強をする学習者とのもう1つの対話)
対話17 満足度
対話18-1 比喩を用いる
対話18-2 比喩を用いる(もう1つの対話)
対話19 既存の価値観への挑戦
対話20 肯定的フィードバックを与える

2.1.3 意識化―アドバイジングにおける〈アハ〉体験
はじめに
対話21 点と点を結ぶ―〈アハ〉体験
対話22 〈強みを表す〉ことばを味方にする
対話23 〈何を〉言うかではなく〈どのように〉言うか
対話24 視点の転換
対話25 意識を行動に結びつける

2.1.4 変容―〈セルフ・アドバイジング〉ができるようになる
はじめに
対話26 〈セルフ・アドバイジング〉について学ぶ
対話27 〈ベストな自分〉を振り返る
対話28 最後の振り返り
対話29 再出発の準備
対話30 達成を祝う

2.2 学習アドバイザーのためのトレーニングと専門性の向上
はじめに
トレーニングと専門性の向上 (Training and Development, T&D) のエクササイズ
2.2.1 開始―アドバイザーであることの意味
はじめる前に
T&Dエクササイズ1 インタビューと他己紹介
T&Dエクササイズ2 意図的に振り返りを促す対話(IRD)の導入

2.2.2 深化―行動し始める準備をする
T&Dエクササイズ3 ネガティブからポジティブへの転換
T&Dエクササイズ4 意図的に振り返りを促す対話(IRD)を組み立てる

2.2.3 意識化―アドバイザーとしての自己を知る
はじめる前に
T&Dエクササイズ5 視点の転換アクティビティ
T&Dエクササイズ6 意図的に振り返りを促す対話(IRD)を始める

2.2.4 変容―さらなる進歩、そして基本に戻る
はじめる前に
T&Dエクササイズ7 〈ベストな自分〉を振り返る
T&Dエクササイズ8 他のアドバイザーのメンターになる

第3章 実践へのさらなる適用―多種多様な環境におけるアドバイジングの実施 
3.1 はじめに
3.2 自律的な学習者になるための準備
3.3 アドバイジングの種類
3.4 アドバイジングサービスの提供
3.5 自発的なアドバイジングか義務的なアドバイジングか
3.6 新任アドバイザーの採用、トレーニング、専門性の向上
3.7 プロモーション(情報の共有)と気づきの促進
3.8 倫理と境界
3.9 アドバイジングの評価

第4章 実践から研究へ―アドバイジングの研究
4.1 はじめに
4.2 何を研究するのか
4.3 どのように研究するのか
4.4 学習の軌跡をたどる研究プロジェクトのアイデアとツール
4.5 研究方法
4.6 質的データ分析
付録4.1 Thornton and Mynard (2012)により提案された、特定の状況で収集された記述式アドバイジングデータの意味を理解するためのコード一覧
付録4.2 コード化された思考ユニットの一覧(McCarthy, 2012, p.113)


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