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雲仙普賢岳 被災民家跡を発掘する

雲仙普賢岳 被災民家跡を発掘する

A4判 176ページ 並製
価格:3,850円 (消費税:350円)
ISBN978-4-86463-127-3 C0070
奥付の初版発行年月:2021年12月 / 発売日:2021年12月上旬

内容紹介

かつて大災害をもたらした火砕流が流れ下った雲仙普賢岳山麓。
自然の圧倒的なエネルギーと人間の営みの関わりを探る、
思索と行動と鎮魂のアート・プロジェクトの記録。

長崎県島原半島に聳える雲仙普賢岳が1990年11月、198年ぶりに噴火した。翌年6月、大火砕流が発生し43人もの死者・行方不明者を出したほか、多くの建物などが被災する大惨事となった。その犠牲者のひとりである新聞記者が遺した一枚の写真との出会いをきっかけに、1992年から現地を訪れ定点観測という手法で噴火後の自然と向き合い、身体を通して記憶の地層を掘り起こし、見ることの深さを問う表現を続けてきた、ひとりの美術家の25年にわたる活動の軌跡。記録写真を中心に図版を多数掲載。

著者プロフィール

大浦 一志(オオウラ カズシ)

[著者プロフィール]大浦 一志(オオウラ・カズシ)
1953年、兵庫県生まれ。1975年、武蔵野美術短期大学専攻科デザイン専攻商業デザインコース修了。2003年より武蔵野美術大学造形学部教授。1990年11月の雲仙普賢岳噴火後、1992年8月より東京(自宅)と現地(長崎県南島原市)を往還し、現地において自然と人間の関係を見つめる、定点観測によるフィールドワークを続けている。被災地の風化と再生に向かう環境の中、身体を通して噴火後の自然を実感する「普賢岳プロジェクト」を進行中。2019年3月の時点で51回(27年)を数える。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに:雲仙普賢岳との25 年
襲いかかる火砕流
雲仙普賢岳との出会い 1991年(平成3年)6月6日(木)
制作ノート「移動と体験」
発掘プロジェクトへの道 普賢岳プロジェクト1994 − 2010 
雲仙普賢岳「重層・発掘プロジェクト2011-2015」
雲仙普賢岳「被災民家跡、発掘プロジェクト2016」
雲仙普賢岳プロジェクトの展開 自然と人間 ─新たなコスモロジーの形成に向けて/中村 誠
おわりに
略歴/入選・受賞歴/主な展覧会・活動


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