大学出版部協会

 

サハリン島の植物

サハリン島の植物

B5判 798ページ 上製
価格:30,800円 (消費税:2,800円)
ISBN978-4-8329-8241-3 C3045
奥付の初版発行年月:2024年02月 / 発売日:2024年02月下旬

内容紹介

サハリン島で見られる維管束植物の最新「国勢調査」のモノグラフ。ロシアと日本の間での学名見解の違いも明らかにした。自生植物1,186種,分類に課題がある18種を「検討種」として解説し、保全生物学につながる絶滅危惧種・外来種の現状も取り上げた。「調査」は,日本側に残されている戦前の樺太(主に南サハリン)標本,2000~2007年におこなった北サハリンを含む日ロ共同サハリン島調査での採集標本,そしてロシア側に保管されている標本や,これまでの日本・ロシアから出されたフロラ・レヴィジョン・図鑑・論文などに基づいておこなった。採集年・採集者名、採集地の和名・ロシア名・場所、サハリン州の絶滅危惧種のリストも追加した。北方地域に興味を持つ植物のみならず動物や昆虫の研究者必携の書。大学図書館や地域の博物館・標本庫、天然記念物保存・調査に関わる文部行政「機関」や教育委員会にも必要不可欠な書。

著者プロフィール

高橋 英樹(タカハシ ヒデキ)

1953年高崎市に生まれる
1976年東北大学理学部卒業
1981年東北大学大学院理学研究科博士課程修了
北海道大学農学部附属植物園助手,助教授,北海道大学総合博物館教授・副館長を経て
現在 北海道大学名誉教授,Botanica Pacifica 編集委員
   理学博士(東北大学)
専門 植物分類地理学,植物形態学
〈主要著書〉
『ランの王国』(編著,北海道大学出版会,2016)
『須崎忠助植物画集:大雪山植物其他』(解説分担,北海道大学出版会,2016)
『千島列島の植物』(北海道大学出版会,2015)
『新しい植物分類学Ⅰ』(分担執筆,講談社,2012)
『クラーク博士と札幌の植物』(共編,北海道大学総合博物館,2012)
『マキシモヴィッチ・長之助・宮部』(編,北海道大学総合博物館,2010)
『北大千島研究の系譜:千島列島の過去・現在・未来』(共編,北海道大学総合博物館,2007)
『北大樺太研究の系譜:サハリンの過去・現在・未来』(共編,北海道大学総合博物館,2006)
『北大自然史タイプコレクション:128年知の伝承』(分担執筆,21世紀COE「新自然史科学創成」/北海道大学総合博物館,2004)
『レッドデータプランツ』(分担執筆,山と渓谷社,2003)
『北海道の湿原と植物』(分担執筆,北海道大学図書刊行会,2003)
『高山植物の自然史:お花畑の生態学』(分担執筆,北海道大学図書刊行会,2000)
『花粉学事典』(分担執筆,朝倉書店,1994)
『日本の絶滅危機植物図鑑レッドデータプランツ』(分担執筆,宝島社,1994)

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

Plate
要約
Summary
はじめに

第1章 サハリン島の自然環境
1.地理・地形と地質・地史
2.気候環境

第2章 サハリン島の植物
1.植物研究史
2.地域フロラ
3.種数と多様性
4.島内の植物地理区
5.植生・植生史

第3章 サハリン島の維管束植物リスト
凡例
シダ植物
裸子植物
被子植物・基底群
被子植物・単子葉類
被子植物・真正双子葉類

第4章 サハリン島の植物分類地理
1.植物調査の量,密度と範囲
2.地理分布
3.染色体数と分子系統地理
4.保全生物学:「絶滅危惧種」と「外来種」

Appendix
Appendix1 サハリン島の維管束植物標本採集者記録
Appendix2 サハリン島の植物標本採集地名索引
Appendix3 サハリン州(サハリン・千島)の絶滅危惧植物リスト
Appendix4 Plateデータ一覧

引用・参考文献
おわりに
事項索引
和名索引
学名索引


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。