気候変動問題の国際協力に関する評価手法
価格:5,500円 (消費税:500円)
ISBN978-4-8329-6763-2 C3036
奥付の初版発行年月:2012年02月 / 発売日:2012年03月中旬
「関係性」をキー概念として,「学際性」と「総合性」を具体化することで,日本が関わる気候変動問題に関する国際協力の現状評価を行った。理論研究と事例研究を通して,気候温暖化問題に関する国際協力の学際的,総合的な評価のあり方と方法を実証的に提案。
中島 清隆(ナカシマ キヨタカ)
1974年生
広島市立大学大学院国際学研究科博士課程修了。博士(学術)
岩手大学・大学教育総合センター・プロジェクト推進教員
目次
目 次
図表目次
主な略語一覧
序章 気候変動問題に関する国際協力論
1. 現象と問題の特徴
2. 国際協力史
3. 国際協力の評価準備
用語の定義と区分 /国際協力を評価する意義 /国際協力に関する評価手法の概要 /日本を研究対象国と位置づける理由
4. 本書の目的と構成
第1章 気候変動問題に関する国際協力の研究史
1. 先行研究のレビュー
国際協力の研究動向 /環境政策の基本的な評価枠組 /環境政策研究の社会科学分野における先行研究
2. 評価枠組の設定
3. 評価枠組の特長
第2章 気候変動問題に関する多国間交渉の過程
1. 原則・約束・約束履行措置と評価基準の「関係性」
緩和の国際交渉における「関係性」 /適応支援の国際交渉における「関係性」
2. 緩和と適応支援の相互補完性
3. 国際交渉過程と約束履行過程および国内的側面と国際的側面の「関係性」
4. 評価事項の設定
第3章 緩和に関する国内政策の現状評価――日本の産業部門における政策措置
1. 総合的な政策措置の現状
日本政府による政策措置の基本認識 /数値目標の設定と配分をめぐる変遷
2. 産業部門における国内政策措置の課題
産業部門における国内政策措置の現状評価 /英国のポリシー・ミックスに関する政策的特長 /日本におけるポリシー・ミックス構想の進捗状況
3. 評価結果:緩和に関する日本の国内政策措置
第4章 緩和に関する国際協力の現状評価――日本のCDMの施策と事業
1. 日本のCDM施策の現状評価
CDMにおける補足性の現状認識と確保状況 /CDMにおける資金追加性の現状認識と確保状況
2. 日本のCDM事業の現状評価
ベトナムでのAIJ事業の現状評価 /ベトナムでのCDM事業の現状評価 /小括
3. 評価結果:緩和に関する日本の国際協力
4. 評価手法の提案:緩和に関する国際協力
評価枠組の適用妥当性 /評価手法の研究課題
第5章 適応に関する国際協力の現状評価――日本の環境ODAの施策と事業
1. 日本の環境ODA施策の現状評価
日本政府による環境ODA施策の実績 /日本政府による環境ODA施策の課題 /適応支援に関する環境ODAの評価体系
2. モルディブを含む小島嶼国による現状認識
3. 日本の環境ODA事業の現状評価
4. 評価結果:適応に関する日本の国際協力
5. 評価手法の提案:適応に関する国際協力
終章 気候変動問題に関する国際協力の評価手法論
1. 評価結果のまとめ
2. 評価手法の提案のまとめと今後の研究課題
参考文献・資料
付 録
あとがき
索 引