日本近世史料学研究 史料空間論への旅立ち
価格:9,350円 (消費税:850円)
ISBN978-4-8329-6081-7(4-8329-6081-4) C3020
奥付の初版発行年月:2000年03月 / 発売日:2000年03月下旬
近世史料学研究の新しい動向を先導する力作.文献史料学を,日本近世を対象として深く掘り下げ,緻密な実証研究に基づく新たな方法論を追求する.国立史料館スタッフを中心とする共同研究の成果.
高木 俊輔(タカギ シュンスケ)
国文学研究資料館史料館長・教授
渡辺 浩一(ワタナベ コウイチ)
国文学研究資料館史料館助教授
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
序 日本近世史料学研究の現状と課題
第1部 史料のライフサイクル論
第 1章 江戸幕府勘定所と代官所の史料空間——勘定所系「伺書」のライフサイクルをめぐって
第 2章 幕府官僚制機構における伺と指令の文書類型——江戸町奉行所『撰要類集』の分析を
中心として
第 3章 幕府寺社奉行所における建築認可システムの史料学的検討
第 4章 松江藩郡奉行所「民事訴訟文書」の史料学的研究
第2部 史料保管史
第 1章 幕府寺社奉行と文書管理
第 2章 近世都市高山における「町方」文書の保管構造
特 論 高山町年寄文書の保管容器について
第 3章 商品流通機構の情報蓄積——肴万問屋と問屋場をめぐって
第 4章 明治初年竹沢寛三郎支配期の文書引継・保管問題 (高木俊輔)
第 5章 近代的史料管理秩序の形成——「高山町会所・戸長役場文書」の引継目録から見た
第 6章 「町村制」における文書管理の性格——近現代史料論としての考察
第3部 近世史料学の新しい領域
第 1章 近世前期の広域村落支配と史料の作成・授受・管理——北遠幕領を事例として
第 2章 文書作成請負業者と村社会——近世飛騨地域における筆工を事例として
第 3章 近世後期の年貢徴収をめぐる勘定所−代官関係の史料学的考察——天保改革
期の飛騨幕領を中心に
第 4章 甲斐国の神社組織と番帳——文書の売買・改竄・管理
第 5章 大名家文書の中の「村方文書」
結 史料空間への旅立ち