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名古屋大学の歴史 1871~2019 上

名古屋大学の歴史 1871~2019 上

A5判 284ページ 並製
価格:2,970円 (消費税:270円)
ISBN978-4-8158-1063-4 C0000
奥付の初版発行年月:2022年03月 / 発売日:2022年04月中旬

内容紹介

「名大」に歴史あり――。どのように生まれ、変化してきたのか。教育・研究・大学生活・キャンパスの変遷を、組織の沿革とともに一望できる通史。上巻では、1871年の「創基」から、帝国大学の時代、新制大学としての出発を経て、1980年代までの歩みをたどる。写真も多数掲載。

著者プロフィール

伊藤 彰浩(イトウ アキヒロ)

大学院教育発達科学研究科教授

齋藤 芳子(サイトウ ヨシコ)

高等教育研究センター助教

恒川 和久(ツネカワ カズヒサ)

大学院工学研究科教授

羽賀 祥二(ハガ ショウジ)

名誉教授

堀田 慎一郎(ホッタ シンイチロウ)

東海国立大学機構大学文書資料室特任助教

吉川 卓治(ヨシカワ タクジ)

大学院教育発達科学研究科教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

凡例


第一編 名古屋帝国大学創立までと草創期 1871~1949

第1章 創基から官立大学まで
1 医学校の時代
幕末尾張藩の医学と蘭学/伊藤圭介と種痘所の設立/病院・医学校の設立―名大の創基―/病院・医学校の発展とローレツ・後藤新平/院校払下げ事件と熊谷幸之輔/伝染病・地震と院校の対応/愛知医学校の生徒たち/経営の安定と拡充
2 専門学校から医科大学へ
愛知県立医学専門学校の発足/鶴舞への新築・移転/大学昇格運動の開始と転換/愛知医科大学の誕生/予科移転・総合大学設立問題から官立移管へ/名古屋医科大学への改組/人事紛争の勃発/『名大』にみる学生生活

第2章 旧制高等教育機関の系譜
1 第八高等学校
愛知県の高等学校誘致運動/八高の創設/八高の教育/勤勉・教練・スポーツ八高/バンカラなエリート/「伊吹おろし」の若者たちの学寮生活/卒業生の進路とその後/戦争への道と八高生たち/学徒動員、学徒出陣から敗戦へ/校舎の復興と名大への包括
2 名古屋高等商業学校
名高商の創設と名古屋市の発展/渡辺龍聖校長が確立した教育と校風/「名古屋高商は大学だ」/名高商生と寮生活/「剣陵学園」の風貌/卒業生と其湛会/戦時下の名高商と工業経営専門学校への転換/敗戦と名高商/名経専から名大法経学部へ
3 岡崎高等師範学校
岡崎高師の創設まで/戦時体制末期の創設と校舎の焼失/豊川での再出発/戦後の教育と学生生活/附属学校の創設/大学昇格構想から名大包括へ

第3章 名古屋帝国大学
1 名古屋市の発展と帝国大学設置運動
帝国大学制度の展開/名古屋市の発展/戦時体制下の政策と高等教育機関/帝国大学設置運動の展開/帝国大学をめぐる諸構想/大学設立準備委員会での審議と大蔵省との交渉/名古屋帝国大学の創立/東山校地の地元からの寄附
2 草創期の名帝大
理工学部の開設/理学部の独立/学部・部局の拡充/航空医学研究所の創設/東山校地の計画案と整備/戦時下の名帝大生たち/科学技術動員と名帝大/地域社会との研究交流/汪兆銘の入院と死/戦争末期の名帝大
3 敗戦後の名帝大と学風の形成
航空医学研究所から環境医学研究所へ/キャンパス復興の開始とその難航/敗戦直後の学生と職員/旧制文学部・法経学部の設置/大学自治問題への取り組み/物理学教室憲章/「自由闊達」の学風の形成

第二編 新制名古屋大学の発展 1949~1989

第4章 新制名古屋大学の出発
1 初期の新制名古屋大学
新制大学への移行/教養部の創設/学部の整備/大学管理機構の成立―教授会・協議会・評議会―
2 新制大学院の設置
旧制度下の大学院/新制大学院制度の発足/新制大学院の構想/設置認可申請書の提出/新制大学院の設置認可/医学研究科・農学研究科及び法学研究科博士課程の増設/旧制大学院の廃止

第5章 教育・研究の発展
1 教育・研究組織の拡充と改革
講座の誕生と推移/初期の理科系学部―1949~50年代半ば―/初期の文系学部―1949~50年代半ば―/理系学部の拡充―1950年代半ば~70年代初め―/文系学部の展開―1950年代半ば~70年代初め―/理系学部における整備の停滞―1970年代初め~90年―/文系学部における大講座への移行―1970年代初め~90年―/各種センターの設置/医療技術短期大学部と独立専攻の設置/附属図書館の整備
2 入試制度の変遷
新制大学入試の開始/「白線浪人」対策/入試倍率と受験科目の変遷/共通一次試験の導入と展開/学部入試の改革
3 カリキュラムの変遷
「大学基準」とカリキュラム/大学設置基準の制定/「四年一貫教育」理念の誕生/「四六カリ」の導入/「五九カリ」へ
4 先端研究の進展
科学研究活動の戦後復興/坂田スクール/平田スクール/上田門下/大沢「牧場」/人文学での展開/社会科学での展開

第6章 名大生とキャンパス
1 名大生の諸相
入学者の動向/名大生の一年/学生生活/名大祭の誕生とその変容/体育会とスポーツ/学部・キャンパスの垣根をこえて/「本山原人」のイメージ/卒業生の進路
2 キャンパスの整備
東山キャンパスへの集結に向けて/建築交換方式による整備/豊田講堂の建設/古川図書館の建設/鶴舞キャンパスの整備/大幸キャンパスの取得とその後/経済成長期の施設拡充

第7章 名古屋大学像の模索
1 伊勢湾台風と安保闘争
戦後における大学紛争/伊勢湾台風の被害と救援活動/安保闘争の開始と伊勢湾台風/強行採決以後の展開
2 大学紛争と名古屋大学
医学部における紛争/東山キャンパスでの紛争/各学部における紛争/紛争の背景/紛争後の大学改革
3 時代のなかの名古屋大学
成長時代の終わり/授業料値上げと就職難/平和憲章の採択/創立五十周年記念事業(1)―準備と体制―/創立五十周年記念事業(2)―事業の内容―
4 外国人留学生と国際交流
前身学校の留学生/1980年代における留学生の急増/留学生の組織と後援活動/海外との大学間交流の開始/日本語教育の取り組み

参考文献
年表

(下巻目次)
第三編 変貌する名古屋大学 1990~2003
第8章 教育・研究体制の大改革
第9章 基幹的総合大学の研究
第10章 学生生活とキャンパスの変容
第11章 法人化への道

第四編 法人化後の名古屋大学 2004~2019
第12章 国立大学法人名古屋大学、そして東海国立大学機構へ
第13章 世界屈指の大学への道
第14章 名古屋大学からNagoya Universityへ
第15章 連携と貢献
第16章 最近の学生生活とキャンパス

終 章 これからの名古屋大学

あとがき
参考文献/年表/資料


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