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消費社会から市民社会をとりもどす<私たち>の場所

<私たち>の場所 消費社会から市民社会をとりもどす

四六判 234ページ 上製
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-7664-1414-1 C3036
奥付の初版発行年月:2007年08月

内容紹介

▼失業者、非正規雇用者たちにこそ、真の市民社会実現の鍵がある……。
今日ますます実現困難となってきている市民社会をとりもどすには? 『ジハード対マックワールド』の著者が論じた名著。
▼アメリカ政治学界の重鎮であり、9.11に際してはブッシュの政策を批判した、気骨の民主主義者、ベンジャミン・バーバーの市民社会論A Place for Us: how to make society civil and democracy strong(1998)の翻訳。
▼自由市場と国家のはざまで一般の人々が孤立した「消費者」におとしめられている現状を、主権者である「市民」の社会にもどすための方策を考え、代議制民主主義の陥穽に対して、「仕事<後>」の世界からの解決を提案した、刺激的な民主主義論。
▼コミュニタリアン、リバタリアン双方への批判から、第三の民主主義の立場を主張する。
本書は、日本図書館協会選定図書です。


【著者】
ベンジャミン・R・バーバー(Benjamin R. Barber)
1939年生まれ。ハーバード大学博士課程修了。ラトガーズ大学を経て、メリーランド大学教授。著書:『ジハード対マックワールド——市民社会の夢は終わったのか』(三田出版会)、『予防戦争という論理—アメリカはなぜテロとの戦いで苦戦するのか』(阪急コミュニケーションズ)など。

【訳者】
山口晃(やまぐち あきら)
1945年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程満期退学。駒沢大学講師。
訳書:ウォルツァー『正義の領分—多元性と平等の擁護』(而立書房)、フェーゲリン『政治の新科学』(而立書房)、ハロウェル『モラルとしての民主主義』(慶應義塾大学出版会)ほか。

目次

はじめに

第一章 三つの市民社会
 リバタリアンの展望—私的な領域としての市民社会
 コミュタリアンの展望—共同体と同義語としての市民社会
 強くしなやかな民主主義の展望—政府と市場の中間領域としての市民社会

第二章 私たちの場所—強靭な民主的市民社会

第三章 市民社会を現実的なものにする—実践的な方策
 公共的な空間
 新しい公共の遠距離通信技術
 グローバル経済の中での生産
 民間領域の市民のための企業‐市民協定
 グローバル経済の中での消費
 市民教育とコミュニティへの奉仕
 市民社会における芸術と人文科学

第四章 市民的礼節と、礼節のある議論

第五章 市民社会における時間・仕事・余暇

訳者あとがき


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