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埴谷雄高の肖像

埴谷雄高の肖像

B7 420ページ 上製
価格:4,400円 (消費税:400円)
ISBN978-4-7664-1116-4(4-7664-1116-1) C0095
奥付の初版発行年月:2004年11月 / 発売日:2004年11月上旬

内容紹介

戦後日本文学の中で特異な位置で文学活動を続けてきた埴谷雄高。西田幾多郎、カント、ゴルギアス、ドストエフスキイらを根本的に問い直しながら、21世紀の世界文学へと窓を開けた哲学小説の傑作『死霊』に至るまでの生涯と知の系譜を、埴谷雄高の肉声を交えて描く評伝的「肖像」。


1937年、福岡県大川市生まれ。慶應義塾大学中退。文芸評論家、作家。現在國學院大學、東京経済大学講師。

目次


一 埴谷雄高とわが青春
二 生涯と思想の形成
1 日本的心性を養えなかった  /2 埴谷の生地、台湾紀行  /3 台湾から東京・板橋に移り住む  /4 十五歳で元服  /5 十七歳のとき結核を患い、「死」に直面  /6 芥川の自殺に衝撃  /7 築地小劇場に出演  /8 マルクスとスティルネル  /9 ニヒリズムの超克  /10「農民闘争社」時代と「農民闘争」  /11 「死霊」誕生の地——東京・中野の豊多摩刑務所  /12 西田哲学との出会い  /13 囲碁と多様な宇宙のかたち  /14 経験したことを論理化——カントとの出会い  /15 サルトル  /16 論理と詩との婚姻——ドストエフスキイの再発見  /17 デモノロギーと語学に耽溺  /18 可能性の作家  /19 「経済情報社」に勤務  /20  『ダニューブ』の翻訳  /21 「新経済情報社」に移る  /22 同人誌「構想」創刊に加わる  /23 ゴルギアス  /24 「フランドル画家論抄」のこと  /25 キルケゴール  /26 ポオ  /27「闇のなかの黒い馬」  /28 プルースト  /29 ゲーテ  /30 ショーペンハウエル  /31 釈迦  /32 「永久革命者の悲哀」  /33 「深淵」  /34 「幻視のなかの政治」  /35 人工衛星の衝撃  /36 アンドロメダ星雲、ニュートリノ  /37 三浦梅園  /38 「虚体」に気がつまっている  /39 転向について  /40 現実密着と架空凝視  /41 自立の思想  /42 「姿なき司祭」海外旅行  /43 ルクレツィア・ボルジア  /44 「死霊」流・囲碁事始め  /45 「影絵の時代」/46 「二つの目まい」敏子夫人との別れ  /47 最後の作品「「死霊」断章」
三 『死霊』について
  1 『死霊』未完の構造  /2 『死霊』論の変遷
四 埴谷雄高 参考文献


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