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 マイノリティと諸階級が世界を変える耐え難き現在に革命を!

叢書・ウニベルシタス1156
耐え難き現在に革命を! マイノリティと諸階級が世界を変える

四六判 396ページ 上製
価格:4,950円 (消費税:450円)
ISBN978-4-588-01156-6 C1310
奥付の初版発行年月:2023年05月 / 発売日:2023年05月下旬

内容紹介

1960年代に始まる世界革命の歴史的敗北は政治運動の無力化をもたらした。資本機械によって分断された諸階級と性的・人種的マイノリティは実存主義的な闘争に疲弊し、それぞれの政治的選択はときに衝突する。人びとはなぜ革命を忘れたのか。かつてイタリアの〈政治犯〉たちが世に問うたドキュメント“Do you remember revolution?”から再出発し、異種混淆の闘争を接続する革命の書。

著者プロフィール

マウリツィオ・ラッツァラート(ラッツァラート マウリツィオ)

マウリツィオ・ラッツァラート(Maurizio Lazzarato)
1955年、イタリア生まれの社会学者、哲学者。現在、パリにて非物質的労働、労働者の分裂、社会運動などについての研究を行なう。アントニオ・ネグリらの雑誌『マルチチュード』の創刊より編集委員を務め、アンテルミッタン(非常勤芸能従事者)やプレカリアート(不安定生活者)らの社会運動にも携わっている。日本語訳に『出来事のポリティクス』(村澤真保呂・中倉智徳訳、洛北出版)『〈借金人間〉製造工場』(杉村昌昭訳、作品社)『記号と機械』(杉村昌昭・松田正貴訳、共和国)『戦争と資本』(エリック・アリエズとの共著、杉村昌昭・信友建志訳、作品社)『資本はすべての人間を嫌悪する』(杉村昌昭訳、法政大学出版局)がある。

杉村 昌昭(スギムラ マサアキ)

杉村 昌昭 1945年生まれ。龍谷大学名誉教授。フランス文学・現代思想専攻。著書に『資本主義と横断性』(インパクト出版会)『分裂共生論』(人文書院)、共編著に『フェリックス・ガタリと現代世界』(ナカニシヤ出版)、訳書にラッツァラート諸作品のほか、ガタリ『分子革命』『精神と記号』(以上、法政大学出版局)『三つのエコロジー』(平凡社ライブラリー)『闘走機械』(松籟社)『人はなぜ記号に従属するのか』『エコゾフィーとは何か』(以上、青土社)ガタリ/ドゥルーズ『政治と精神分析』(法政大学出版局)ガタリ/ネグリ『自由の新たな空間』(世界書院)ガタリ/ロルニク『ミクロ政治学』(共訳、法政大学出版局)ドス『ドゥルーズとガタリ』(河出書房新社)アザン『パリ大全』(以文社)ジェノスコ『フェリックス・ガタリ』(共訳、法政大学出版局)ベラルディ『フューチャビリティー』(法政大学出版局)ブランコ『さらば偽造された大統領』(共訳、岩波書店)ロバン『なぜ新型ウィルスが次々と世界を襲うのか?』(作品社)ミルズ『人種契約』(共訳、法政大学出版局)モラン『知識・無知・ミステリー』(法政大学出版局)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 論
  二つの革命という仮説
  世界革命という仮説
  無償労働という仮説
  無償労働の政治的力という仮説
  階級概念の再検討という仮説
  多様な生産様式という仮説
  措定的暴力と維持的暴力と威嚇力という仮説
  内部の植民地化という仮説
  「主体」という仮説
  破局(カタストロフ)という仮説
  〈北〉と〈南〉の力関係の変化という仮説

第一章 単一の階級闘争から複数の階級闘争へ
一 革命のかげり
二 複数の階級闘争
三 諸階級と自由労働
四 複数の階級闘争と革命の背景
  四─一 中心部の植民地化
  四─二 独占の戦略
  四─三 技術と自然資源のコントロール
五 戦略的知

第二章 グローバリゼーションと革命のなかにおける女性と人種差別された人々の「無償労働」
一 世界市場は多様な生産様式の場である
  一─一 主体性の価値化と非価値化
  一─二 真の境界線
  一─三 政治的機械と人工知能
二 世界的権力機械
  二─一 双頭の機械
  二─二 オルド自由主義と創発国家
三 権力の植民地体制
四 奴隷の居る共和国

第三章 ヨーロッパと二十世紀の革命
一 東洋における革命
二 グラムシと世界革命
三 ハンス=ユルゲン・クラール、学生運動、革命
  三─一 政治的主体化
  三─二 革命の運命

第四章 フェミニズムと植民地化された人々──新たな階級闘争
一 弁証法は白人男性のものである
  一─一 ファノンの弁証法批判
  一─二 ロンツィと家長父制的弁証法
  一─三 ヘーゲルとトロンティ、「絶対に近代的でなくてはならない」
  一─四 非弁証法的非対称
  一─五 従属の発生源
  一─六 歴史と弁証法から脱却し社会主義革命と絶縁すること
  一─七 女性や植民地化された人々の政治的組織の労働運動からの自立
二 唯物論フェミニズムにおける階級闘争
  二─一 セックス、セクシュアリティ、ジェンダー
  二─二 クィア理論の批判
  二─三 ミシェル・フーコーあるいは権力のクィア理論

第五章 主体性の「搾取と生産」の批判
一 所有は盗みか?
  一─一 「所有は盗みである」
二 主体性の征服戦争
  二─一 征服戦争と規範
  二─二 規範化が規範に先立つ
  二─三 唯物論フェミニズムにおける女性階級の構成
  二─四 規範に先立つのは「打ち負かされた主体性」である

第六章 階級闘争の抑圧
一 カール・マルクス
二 フーコーと生政治
三 マイケル・ハートとアントニオ・ネグリ
四 ジル・ドゥルーズとフェリックス・ガタリ
五 ブリュノ・ラトゥールのエコロジー論

第七章 「予想できない主体」と革命の時代
一 歴史主義の乗り越え──未来から現在へ
二 出来事と革命
三 六八年の出来事
四 出来事の時代
五 蜂起という出来事のあとの二重の危険
六 反革命
七 時間の脱政治化

第八章 複数階級ならびにマイノリティの闘争、カタストロフ、世界革命
一 紛争の新たな性質
  一─一 諸階級とマイノリティ
  一─二 否定と肯定
  一─三 CRCの政治的主体化
  一─四 予想できない主体
  一─五 言表行為の集合的動的編成 vs 遂行的発話
二 破局(カタストロフ)
  二─一 産出的自然
三 世界革命
  三─一 来たるべき革命における「無償労働」
  三─二 反乱!
  三─三 反逆を続けることが学ぶことになる
  三─四 最近の反乱について

訳者あとがき
人名索引


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