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映画論講義

映画論講義

A5判 504ページ
価格:2,860円 (消費税:260円)
ISBN978-4-13-083049-2 C107
奥付の初版発行年月:2008年09月

内容紹介

世界の映画批評ネットワークの中心にいて,ますます旺盛な批評活動を展開する著者の最新講演集.映画の豊かな歴史と可能性を,作家・作品に即して語る.ハワード・ホークス,ジャン・ルノワール,ジョン・フォード,そして溝口健二,小津安二郎,成瀬巳喜男.さらに,ジャック・ベッケル,グル・ダット,ダニエル・シュミット,クリント・イーストウッド,侯孝賢,賈樟柯.聴衆を魅了してやまない著者の講義を,です・ます体で再現.


目次

序章
「モンゴメリー・クリフ(ト)問題」について  映画史のカノン化は可能か?
[Ⅰ]
転倒=交換=反復  ハワード・ホークスのコメディについて
ジャン・ルノワールまたは「枯れ木」と「笛」
ジョン・フォードと「投げること」
ジョン・フォード『幌馬車』  この贅沢な「B」級映画をどう見るか
[Ⅱ]
そして、船は行く  2006年の溝口健二試論
小津安二郎とその「憤る女性たち」
「とんでもない」原節子  小津安二郎はいまなお未来の作家であることをやめてはいない
成瀬巳喜男の映画の魅力  中古智の仕事から見た
[Ⅲ]
マックス・オフュルス  『快楽』について
ジャック・ベッケルの旗のもとに
グル・ダットの全貌に向けて
ダニエル・シュミットは死なない  追悼を超えて
[Ⅳ] 
合衆国海軍の衛生兵をめぐる長年の疑問について
クリント・イーストウッド監督『父親たちの星条旗』と『硫黄島からの手紙』
フレデリック・ワイズマン  映画の極意
絶対的な処女作の輝き  ジャック・ロジエ『アデュー・フィリピーヌ』
シャンタル・アッケルマンを見ながら、ペドロ・コスタに思いをはせる
[Ⅴ]
映画を自明視しない残酷な倫理  吉田喜重『嵐を呼ぶ十八人』をめぐって
「侠」の人、侯孝賢
侯孝賢、香港の埠頭から白山通りの歩道へ
ある場違いな「出会い」について  賈樟柯の『世界』に触発されて
[Ⅵ]
「いつも同時に二つのものでありたい」ゴダールの病い
ゴダールに対して革命を起こそう!
『愛の世紀』  ゴダールが、生まれてはじめて「愛」に目覚め、「愛」を描こうとしたのです。
「白壁のゴダール」から「ランプシェードのゴダール」へ
[Ⅶ]
21世紀の映画論
無声映画と都市表象  帽子の時代
大胆さと技法について
リアルタイム批評のすすめ
終章
批評が消えゆく世界の中で  映画・運動・顔 [対談 青山真治×蓮實重彦]
補遺
キャサリン・ヘップバーン追悼
山田五十鈴讃
ランプシェードと喧嘩状  『ゴダール革命』について
「また、山形で会おう」  講評にかえて
あとがき
作品名索引/人名索引/DVD一覧


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