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コミュニケーションから探る言語の起源と進化なぜヒトだけが言葉を話せるのか

なぜヒトだけが言葉を話せるのか コミュニケーションから探る言語の起源と進化

四六判 372ページ
価格:4,400円 (消費税:400円)
ISBN978-4-13-082020-2 C3045
奥付の初版発行年月:2021年07月 / 発売日:2021年07月上旬

内容紹介

言語がどのように出現して進化したか? 他者の心(意図)を読む能力こそが言語コミュニケーションに重要であることを提起し,それを裏付ける理論およびデータとともに説得力をもって解説する.言語学,認知科学,進化生物学などを統合した瞠目すべき見解を示した一冊


目次



第1章 コミュニケーションへの二つのアプローチ
 1-1 「いじる」ってどういう意味?
 1-2 コードモデル   
 1-3 意図の表出と認識  
 1-4 意図明示・推論モデル   
 1-5 自然コードと慣習コード   
 1-6 意味の二つの意味

第2章 コミュニケーションシステムの出現
 2-1 組み合わせ的コミュニケーション   
 2-2 信号と応答の機能的相互依存
 2-3 ニワトリが先か卵が先か  
 2-4 組み合わせ的コミュニケーションの成立し難さ 
 2-5 意図明示と推論――コミュニケーションへの第三の経路   
 2-6 組み合わせ的コミュニケーションの創出
 2-7 言語の起源における連続と断絶

第3章 認知とコミュニケーション
 3-1 語用論能力   
 3-2 会話の格率
 3-3 語用論の一つのパラダイム   
 3-4 再帰的読心能力と意図明示コミュニケーション――理論編
 3-5 再帰的読心能力と意図明示コミュニケーション――データ編
 3-6 協調とコミュニケーション

第4章 意図明示コミュニケーションの起源
 4-1 コミュニケーションと比較研究法   
 4-2 意図的コミュニケーションと意図明示コミュニケーションの違い
 4-3 大型類人猿のコミュニケーションは意図明示と推論を伴うか
 4-4 大型類人猿は自然コードでコミュニケーションするか
 4-5 ヒト以外の霊長類における読心能力
 4-6 社会脳   
 4-7 意図明示コミュニケーションの出現

第5章 個々の言語を組み立てる
 5-1 進化言語学   
 5-2 初期の意図明示コミュニケーション
 5-3 初めての象徴  
 5-4 語用論の観点から見た原型言語
 5-5 文法化について一言
 5-6 文化的牽引,そして個々の言語の自然さ
 5-7 言語進化におけるコミュニケーションの役割

第6章 進化的適応
 6-1 適応主義   
 6-2 言語能力と適応
 6-3 言語コミュニケーションと複雑な社会生活
 6-4 警戒と論証
 6-5 オオカミ少年を止めるには
 6-6 ヒトのコミュニケーションの進化的安定性
 6-7 言語は生物進化の大転換点か

エピローグ 大問題に答える

訳者あとがき
用語解説


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