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ヴァナキュラー・アートの民俗学

ヴァナキュラー・アートの民俗学

菅 豊:編
A5判 324ページ
価格:6,820円 (消費税:620円)
ISBN978-4-13-080229-1 C3070
奥付の初版発行年月:2024年04月 / 発売日:2024年04月上旬

内容紹介

ヴァナキュラーを知らずして、現代の多様な文化現象を把握することはできない。普通の人びとのありきたりで、平凡な日常世界での創作活動=ヴァナキュラー・アートを民俗学的視点から浮かび上がらせる未完のプロジェクトとしてのヴァナキュラー文化決定版論集。

著者プロフィール

菅 豊(スガ ユタカ)

東京大学東洋文化研究所教授。
1963年生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科中退。博士(文学)。専門は民俗学。1991年国立歴史民俗博物館民俗研究部助手、1996年北海道大学文学部助教授、1999年東京大学東洋文化研究所助教授・准教授を経て2007年より現職。主な著書に『修験がつくる民俗史』(吉川弘文館、2000年)、『川は誰のものか』(吉川弘文館、2006年)、『「新しい野の学問」の時代へ』(岩波書店、2013年)、『鷹将軍と鶴の味噌汁』(講談社、2021年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序章 ヴァナキュラー・アートと民俗学(菅 豊)

Ⅰ ヴァナキュラーなアート理論
第1章 ヴァナキュラー・アートとは何か?:「小さきものの芸術」へのまなざし(菅 豊)
第2章 現代美術の民俗学的転回:ヴァナキュラー・アートと限界芸術(福住 廉)
第3章 「ヴァナキュラー」と「アート」の「あいだ」に:大正・昭和初期における余技・南画家たちの暮らしと実践(塚本麿充)
第4章 〈アート〉における「ヴァナキュラー」/「グローバル」:フェスティヴァルの考察から(小長谷英代)
第5章 占領期ヴァナキュラー写真を浮上させる:米国での調査をもとに(佐藤洋一)

Ⅱ ヴァナキュラーなアート実践1 造形
第6章 超老芸術論:レジリエンスとしての表現(櫛野展正)
第7章 おかんアート:人生における創作活動や技能の蓄積を日常生活で可視化する(山下 香) 
第8章 ペンギンがやってきた町:ヴァナキュラーなお土産文化(加藤幸治)
第9章 お地蔵さまにマフラーを:ヴァナキュラー・アートによる信仰実践(西村 明)

Ⅲ ヴァナキュラーなアート実践2 表演
第10章 祭礼アートとしてのつくりもの:タピオカと紫芋フレークの現代民俗芸術論(塚原伸治)
第11章 島の地産地〈笑〉論:ヴァナキュラーに笑い合う余興笑芸人たち(川田牧人)
第12章 歌わずにはいられない人々:在日フィリピン人の歌コンテスト「ウタウィット」(米野みちよ)
第13章 ヴァナキュラーな踊りの価値と、その限界:大里七夕踊の休止をめぐって(俵木 悟)


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