大学出版部協会

 

 アナトール・ド・ボドーとその時代鉄筋コンクリート建築の考古学

鉄筋コンクリート建築の考古学 アナトール・ド・ボドーとその時代

A5判 312ページ
定価:7,400円+税
ISBN978-4-13-066860-6 C3052
奥付の初版発行年月:2020年03月 / 発売日:2020年03月下旬

内容紹介

最初期の「鉄筋コンクリートの建築家」アナトール・ド・ボドーの創作活動を丹念に追い,鉄筋コンクリート建築の成立の過程を,実証的かつ理論的に解明する.19世紀までの切石組積による西洋建築と,20世紀の鉄とコンクリートによる近代建築に断絶をみる建築史の通説を覆す画期的研究.

著者プロフィール

後藤 武(ゴトウ タケシ)

建築家,後藤武建築設計事務所主宰

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章 記憶の再生――西洋建築史の中の鉄筋コンクリート
1 記憶の忘却
2 鉄筋コンクリート建築の先史
3 対象と方法
4 本書の構成

Ⅰ 考古学とモデルニテ――アナトール・ド・ボドーの歴史理論

第1章 石から鉄へ――物質間を翻訳するヴィオレ=ル=デュク
1 分類から変移へ
2 《le style》の概念と比較解剖学
3 建築の変移説
4 原形質としての水晶
5 鉄の哺乳類
6 弾性と均衡――ゴシック建築の構造
7 石と鉄の複合
8 変移する近代建築

第2章 変移の歴史理論――歴史を遡行するアナトール・ド・ボドー
1 変移と再生
2 モノリスと骨組――古代ローマ建築構法解釈
3 ベンデンティヴの変移――ビザンティンからロマネスクへ
4 フライング・バットレスの変移――ロマネスクからゴシックへ
5 鉄の変移――一九世紀建築の課題
6 アナトール・ド・ボドーの歴史理論

Ⅱ ロマノ=ビザンティン建築の系譜――ペンデンティヴと鉄

第3章 ロマノ=ビザンティン建築の生成――歴史と現代を接続する建築理論
1 ロマネスクとビザンティンへの遡行
2 フランスのビザンティン建築
3 一九世紀のロマノ=ビザンティン建築
4 ペンデンティヴの再生――ポール・アバディ
5 リヴ・ペンデンティヴ・システム――ルイ=オーギュスト・ボワロー
6 サン=シモン主義とロマノ=ビザンティン建築
7 折衷か変移か

第4章 現代建築としてのロマノ=ビザンティン建築――アナトール・ド・ボドーの切石組積建築
1 ランブイエのサン=リュバン教会の成立
2 ランブイエのサン=リュバン教会の構法
3 ラ・ロッシュ=ミレイのサン=ピエール教会とプリヴァのサン=ジャン教会
4 学校とホール

Ⅲ シマン=アルメ建築の生成――古代と近代の邂逅

第5章 鉄筋コンクリート建築技術の黎明――ポール・コタンサンのシマン・アルメ構法
1 格子と編物
2 仮想の菱面体
3 組積かモノリスか
4 シマンとベトン
5 システム・コタンサンとシステム・エヌビック
6 システム・コタンサンの応用
7 弾性とモノリスの統合

第6章 ネットワーク・ヴォールトの展開――アナトール・ド・ボドーのシマン・アルメ建築
1 シマン・アルメ建築の基本文法
2 初期のシマン・アルメ建築
3 サン=ジャン・ド・モンマルトル教会の構法
4 未完の大ホール計画群の構法
5 アナトール・ド・ボドーの弟子たち
6 近代建築への影響――弾性と均衡の原理の展開

結 章 シマン・アルメ建築生成の時間構造

附 論 用語法と研究史
1 用語法
2 鉄筋コンクリート建築の考古学研究史

おわりに


著者略歴
後藤 武(ごとう・たけし)
1965年生まれ.東京大学大学院工学系研究科(建築学)博士課程単位取得退学.株式会社隈研吾建築都市設計事務所,慶應義塾大学環境情報学部専任講師,中部大学人文学部助教授を経て,2007年に後藤武建築設計事務所を設立.現在,同事務所代表取締役.博士(工学).一級建築士.法政大学デザイン工学部,工学院大学建築学部,武蔵野美術大学造形学部,ICSカレッジオブアーツ,桑沢デザイン研究所非常勤講師.神奈川建築コンクール優秀賞ほか受賞.
主な著書に,『ディテールの建築思考――近代建築の思想を読む (建築文化シナジー)』(彰国社,2013年),『ファーンズワース邸/ミース・ファン・デル・ローエ(ヘヴンリーハウス 20世紀名作住宅をめぐる旅)』(東京書籍,2015年)などがある.


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。