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科学的エビデンスにもとづく 100歳まで健康に生きるための25のメソッド

科学的エビデンスにもとづく 100歳まで健康に生きるための25のメソッド

A5判 456ページ
価格:3,850円 (消費税:350円)
ISBN978-4-13-063410-6 C1047
奥付の初版発行年月:2022年11月 / 発売日:2022年11月中旬

内容紹介

「人生100年時代」、より充実した生活を送るために老いを遅らせることは可能なのか? 40歳の体力や健康状態を100歳になっても保持するために必要な、「運動」「栄養・食事」「休養」「認知トレーニング」といった広範囲にわたる具体的方法を、その科学的根拠を含めて詳細に解説。
Luigi Fontana, The Path to Longevity: How to reach 100 with the health and stamina of a 40-year-old, Hardy Grant Books, 2020 の翻訳。

著者プロフィール

ルイージ・フォンタナ(ルイージ フォンタナ)

シドニー大学医学・健康栄養学部教授

寺田 新(テラダ シン)

東京大学大学院総合文化研究科准教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに
訳者まえがき

第I部 英知のはじまり

第1章 人生を楽しむ準備はできているか?
 人生という素晴らしい旅に出る準備はできているか? 
 自らの健康についてどれくらい理解しているか?
 責任を負うのは誰? 
 あなた自身は何者? 
 聞く、そして学ぶ 
 あなた自身の光になりなさい──自己認識こそが重要

第2章 健康的な百寿者──健康長寿の探求
 世界でもっとも長寿な集団で共有されている秘密
 沖縄──“不死の島”
 サルディーニャ島と南イタリア──メトセラの王国
 菜食主義こそが、健康長寿の秘密なのか? 
 ベジタリアン食に関する神話と事実──科学的研究で得られた知見 
 セブンスデー・アドベンティスト派の菜食主義者 
 狩猟採集の生活様式こそが健康長寿への答えなのか? 
 エリート競技選手は長寿への鍵を握っているのか?

第3章 健康寿命および老化のメカニズム
 なぜ我々は老化するのか? 
 死は避けられないものであるが、健康障害の長期化は避けられる 
 老化は予防できるのか? 
 老化は疾患と密接に関係しているのか? 
 人々は、なぜ老化そのものと関係のない慢性疾患を発症するのか?
 慢性疾患には共通の原因がある 
 なぜ、私たちはよりよい生活様式を送ることに注力しなければならないのか? 
 フレミンガム研究の成果 
 がんはどのように発症するのか? 
 過剰な体脂肪と発がんリスク

第II部 自身の身体を治す

第4章 健康のための栄養科学
 腹部脂肪──体内に潜む敵
 BMIを正常範囲内に保つことがなぜ重要なのか? 
 BMIは体脂肪量の最適な指標なのか? 
 体重を測定・記録することの重要性 
 体重だけではなく、ウエスト周囲長にも注意を払う 
 腹部肥満であるかどうかを判別する簡単な方法 
 健康的なウエスト周囲長とは? 
 あなたの数値はどの範囲におさまっているか? 
 ウエスト周囲長を減らす行動を起こそう
 ウエスト周囲長を減らすことで何が変わるのか? 
 どれくらいのペースで減量を行なうべきか? 
 体重がリバウンドしてしまうのをどのように防ぐのか? 
 減量の先にあるもの──サクセスフル・エイジング

第5章 エネルギー摂取制限と絶食による長寿効果
 齧歯類におけるエネルギー摂取制限の効果──若返り(青春)の泉 
 サルにおけるエネルギー摂取制限の効果──新たな最長寿命記録保持者 
 エネルギー摂取制限はヒトでも有効なのか? 
 過剰なエネルギー摂取制限は危険をともなう 
 エネルギー摂取量を測定することなくコントロールする 
 ジャンクフードの代わりに健康的な植物性食品を摂ることの重要性 
 「腹八分目」で食事を終わらせる 
 間欠的絶食 
 絶食に関する我々の研究成果 
  5:2ダイエットとの違い 
 「健康的」な絶食によるメリット 
 時間制限を設けた絶食──16:8ダイエット 
 食事の回数増にともなう危険性──間食をせず、しっかり食べる 
 食事をゆっくり摂る

第6章 子どもたちの健康にとって必要なこと
 エピジェネティクスと次世代の人々──生活様式が私たちの遺伝子に刻まれる 
 妊娠前──受胎前の親の健康状態が子どもの健康に影響する 
 妊娠中の健康状態と生活様式がなぜ重要なのか? 
 健康的な出産──出産様式と出産直後の栄養が新生児の健康にどのような影響をおよぼすのか? 
 母乳による育児のための健康的な食事 
 母乳による効果 
 思春期を通して子どもたちの栄養状態を整える 

第7章 食事の質の重要性
 たんぱく質をどれくらい摂取したらよいのか? 
 たんぱく質を摂れば摂るほど、筋量が増えるのか? 
 高たんぱく質食により疾病と老化が進行する 
 たんぱく質は量よりも質が重要 
 動物性たんぱく質 
 植物性たんぱく質 
 脂質──食事で摂る脂肪は我々にとって本当に敵なのか? 
 脂質はすべて同じというわけではない 
 炭水化物・糖質──健康的な糖質vs.不健康な糖質
 食物繊維

第III部 地中海式食から健康長寿食へ

第8章 地中海式食──美味しさと健康が出会う場所
 地中海式食の「発見」 
 地中海式食による健康効果──どれくらい確かな科学的根拠が得られているのか? 
 地中海式食による効果のメカニズム 
 酸化および炎症性ダメージの減少 
 消化管の健康状態

第9章 現代の健康長寿食
 健康的で多様な食品を摂ることの重要性
 健康長寿のためのフードピラミッド 
 野菜類──現代の健康長寿食における主食 
 食用野草──栄養素の源
 ハーブ&スパイス──風味を増大させるもの 
 全粒穀物と豆類──エネルギー、食物繊維、たんぱく質の複合体 
 種実類の不思議な力 
 果実類は肌・皮膚にとって最良のデザート 
 魚類──心臓機能の改善のために肉類の代わりに摂る 
 エキストラバージンオリーブオイル──もっとも健康的な調味料 
 何を飲むべきか? 
 どれくらい飲むべきか? 

第10章 摂取すべきではない食品および摂取量を大幅に削減すべき食品
 超加工食品はなぜ身体に悪いのか? 
 糖類──けっして「甘い」結果をもたらすものではない 
 ソフトドリンクと炭酸飲料 
 食塩──卑劣なナトリウム 
 肉類──健康にとって好ましいもの? 好ましくないもの? 
 肉類はどれくらい摂取すべきなのか? 
 サプリメントではなく自然食品を摂る

第IV部 日々の治療薬としての身体活動
     ──体力と健康を保持するための運動トレーニングの科学的根拠

第11章 身体活動によって健康状態を最良なものにする
 身体不活動──21世紀の公衆衛生における最大の問題 
 2500年間にわたるスポーツ医学の歴史
 
第12章 有酸素性運動による有益な効果
 有酸素性運動によってエネルギーを消費する
 有酸素性トレーニングと2型糖尿病 
 有酸素性トレーニングによる心血管系機能の改善 
 有酸素性トレーニングによりがんの発症リスクが低下する 
 運動・トレーニングによる記憶能力の保護および頭の「モヤモヤ」の予防

第13章  有酸素性トレーニング
     ──どのようにトレーニングを始め、その質を改善するか
 トレーニング強度 
 トレーニング時間およびトレーニング量
 トレーニング頻度 
 高強度インターバルトレーニング──どのように、いつ行なうか?
 使わなければ、失われる 
 トレーニング過多となるのはどれくらいか?

第14章 骨格筋と骨を強化する──レジスタンストレーニングの科学
 強度、頻度、反復回数および休息時間 
 自宅で15分間のレジスタンストレーニングから開始する

第15章 姿勢、平衡感覚および柔軟性──欠かすことのできない運動
 関節痛および関節変性 
 正しい姿勢がなぜ重要なのか?
 正しい姿勢とはどのようなものか?
 
第16章 ハタ・ヨガ、太極拳──西洋と東洋の融合
 太極拳 
 ヨガ 
 呼吸法──ストレスと不安に対する有効な対処法

第V部 予防

第17章 健康であり続けるための予防策を講じる
 喫煙は自分自身を死に追いやり、大切な人も傷つける 
 日光への曝露とビタミンD──いつ、どこで、どのように? そしてなぜ? 
 アルコール──よいアルコール(善玉)、悪いアルコール(悪玉)、醜いアルコール(卑劣漢) 
 歯を磨く──歯周病は全身性の炎症反応を引き起こす

第18章 健康診断の重要性
 いつ、どのような検査をうけるべきか? 
 がん検診 
 監視療法と待機療法の先へ 

第VI部 私たちの心
     ──感性、直観力、創造力を養うための方法とその科学的根拠

第19章 心を豊かにし、頭脳を鍛える
 脳機能を改善する──認知トレーニング 
 高齢者でも脳の可塑性は改善・向上する 
 絶食と有酸素性運動は認知トレーニングの効果をさらに高める
 認知機能の低下を予防する 
 健康的な食事は認知症の予防に寄与する 
 身体活動は認知症の予防に寄与する 
 質のよい睡眠が認知症の発症リスクを軽減する 
 強固な社会的関係の重要性

第20章 休息と睡眠の質
 睡眠中に何が起こっているのか?──科学によって判明したこと
 睡眠の有用な効果 
 徐派睡眠が分断されることで認知症が進行する 
 睡眠時間はどれくらい必要か? 
 睡眠の質を改善する方法

第21章 マインドフルネス瞑想
     ──今起きていることに集中し、現実を受け入れる方法を学ぶ
 マインドフルネス瞑想 
 マインドフルネス瞑想によって思考障害を克服する 
 内なる平和・心の平穏のための時間──どのように始めるか 
 マインドフルネス瞑想による10のメリット 
 否定的な感情は幸福感に対してどのような影響を及ぼすのか? 
 あなたのマインドフルネスのレベルはどれくらいか? 
 マインドフルネス瞑想の方法 
 マインドフルネス瞑想は創造性を掻き立てる重要な手法

第22章 家族、幸福感、不安・恐れのない未来
 家族、友人およびコミュニティの重要性 
 自分自身を知る 
 自分の潜在能力を最大限発揮する──ありのままに生きる 
 感覚を超えて──文化的幻想からの解放 
 直観力──知性の最高のかたち 
 幸福感とは? 
 幸福感を育み、高めるための6つの方法 
 生と死 
 自分自身を一歩ずつ変えていく

第VII部 私たちの世界

第23章 健康的で持続可能な生活環境

第24章 病気の原因としての環境汚染
 粒子状物質の「標準的」濃度といったものは存在しない 
 粒子状物質はどこからくるのか? 
 畜産業と環境汚染 
 地球温暖化 

第25章 未来・将来を守る

読者へのメッセージ

付録 計測できるものは改善できる──自身の状況を追跡調査する
 全身の健康状態を反映する指標の測定 
 心血管系の健康状態を反映する指標の測定 
 「悪玉」コレステロール 
 「善玉」コレステロール 
 総コレステロール──HDL比と非HDL-コレステロール 
 血糖値および糖代謝の状態を反映するその他の適切な指標 
 血圧 
 最大酸素摂取量と体力
 その他の測定項目

付録資料 日本人の基準値と診断基準


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