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三菱財閥形成史

三菱財閥形成史

A5判 536ページ
価格:9,350円 (消費税:850円)
ISBN978-4-13-040293-4 C3033
奥付の初版発行年月:2020年08月 / 発売日:2020年08月下旬

内容紹介

明治初期から第一次世界大戦期を対象に,三大財閥のひとつ三菱の事業発展について,新たな史料に基づき明らかにする.岩崎家の奥帳場の存在,海運業,そしてその後の造船業,銀行業の経営発展の検証を通して,持株会社組織への改組の過程を分析し,三菱財閥の特質に迫る.

著者プロフィール

武田 晴人(タケダ ハルヒト)

東京大学名誉教授

関口 かをり(セキグチ カヲリ)

日本銀行貨幣博物館学芸員

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はしがき

第1章 岩崎家の資産形成と奥帳場――三菱合資会社設立前後を中心に
      はじめに
      一 奥帳場収支構造と資産構成の変化
      ニ 収支構造の変化と時代区分
      三 二つの画期
      おわりに
 
第2章 初期三菱における組織と経営
      はじめに
      一 三菱会社と郵便汽船三菱会社
      ニ 三菱会社の会計システムと組織構成
      三 回漕部の出資と三菱の総資産
      おわりに


第3章 郵便汽船三菱会社と共同運輸会社の「競争」実態
      はじめに
      一 共同運輸会社の出現
      ニ 三菱の競争状態に対する認識
      三 三菱の営業実態
      おわりに

第4章 創業期の三菱造船所
      はじめに
      一 三菱造船所の創業――三菱への賃下げ決定に関する「陰謀論」をめぐって
      ニ 初期経営上の問題点――必要資金と経営の管理
      三 創業期の経営実態
      おわりに

第5章 荘田平五郎の造船所改革
      はじめに
      一 三菱合資会社の設立と造船所
      ニ 日清戦後の造船所経営
      おわりに

第6章 産業革命期の三菱合資会社銀行部
      はじめに
      一 発足時の三菱合資銀行部の位置
      ニ 三菱合資会社銀行部の経営状態
      三 本店の営業実態
      おわりに

第7章 一九一〇年代における三菱合資会社銀行部
      はじめに
      一 本店資産負債残高と事業収支
      ニ 本支店間運用構造の転換と支店の預金吸収
      三 本支店の貸出業務
      四 収益構造と運用利回り
      おわりに

第8章 「事業部制」への移行
      はじめに
      一 改革の経緯――計画の不在
      ニ 鉱業部と独立採算制
      三 世代交代と制度整備
      おわりに

終 章 組織変革の進化――奥帳場・三菱合資会社・事業部門の関係
      はじめに
      一 奥帳場と合資会社および銀行部の関係
      ニ 合資会社設立後の本社と事業部門の関係
      三 「事業部制」への改組の内実
      四 持株会社化前後の三菱合資会社

あとがき


The History of Mitsubishi Zaibatsu before World War I
Haruhito TAKEDA and Kaori SEKIGUCHI


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