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 スピノザとホッブズの旧約テクスト解釈を巡る対抗国家・教会・自由 増補新装版

国家・教会・自由 増補新装版 スピノザとホッブズの旧約テクスト解釈を巡る対抗

A5判 528ページ
定価:8,400円+税
ISBN978-4-13-031197-7 C3032
奥付の初版発行年月:2020年05月 / 発売日:2020年05月下旬

内容紹介

今日改めて問い直される近代立憲主義の公理――「国家からの不干渉原則」「公?私の分離」――の歴史的射程を見定めるべく,その起源に遡る.国家と宗教,個人の自由についてダイナミックな議論が交わされた17世紀オランダ,とりわけスピノザとホッブズの聖書解釈を介した対抗関係を比較分析し,近代の始原を浮き彫りにする.大幅増補の上,待望の復刊.

著者プロフィール

福岡 安都子(フクオカ アツコ)

東京大学大学院総合文化研究科准教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

増補新装版刊行に当たって

序 章 旧約テクスト解釈を介して国家・教会・自由の基層へ

第I部 諸前提

第1章 公法学者フベルスに見る国家・教会・自由の基本構造
 1.1 「一般公法」の主唱者
 1.2 ユス・キルカ・サクラの基本論証とその背景
 1.3 ユス・キルカ・サクラ,聖書の権威,ホッブズ 

第2章 オランダ17世紀における国家・教会・自由
 2.1 “神の言葉の援用者”の問題性
 2.2 共和国と改革派教会
   2.2.1 ユトレヒト同盟
   2.2.2 レモンストラント紛争からドルドレヒト教会会議へ
   2.2.3 大会議と第1次無総督時代の始まり
 2.3 第1次無総督時代における国家・教会関係
   2.3.1 国家・教会関係の2つの相――対立と強調/妥協 
   2.3.2 対立と強調/妥協の間に揺れる自由

第3章 『リヴァイアサン』第3部における神と主権者
 3.1 『リヴァイアサン』第3部の構成と目的
 3.2 神の法――神の王国
 3.3 今日における「人の声」としての「聖書」
 3.4 「最高の牧者」と「主権的預言者」と
 3.5 神学‐政治的問題

第II部 ホッブズとスピノザ:旧約テクスト解釈を巡る対抗

第4章 序論
 4.1 『神学・政治論』の構成と問題
 4.2 スピノザにおけるユス・キルカ・サクラ
 4.3 『神学・政治論』第1・2章と『リヴァイアサン』第3部との対応関係

第5章 啓示の媒体
 5.1 預言及び預言者とは何か
 5.2 『リヴァイアサン』第36章《神が預言者に語りかけた方法》
 5.3 『神学・政治論』第1章における「啓示の媒体」:前提と方向性
 5.4 「真の声」か「理解できない(not intelligible)」か
 5.5 旧約テクスト引用の取捨選択
 5.6 預言者の確実性

第6章 神の霊
 6.1 神の霊という論点
 6.2 『リヴァイアサン』第34章 における「神の霊」
 6.3 『神学・政治論』第1章後半における「神の霊」
 6.4 「神の霊」及び「啓示の媒体」論の結論
 6.5 啓示の預言者への「適応」から「哲学と神学の分離」へ
 
第7章 聖書の権威
 7.1 “神の啓示の媒介者”問題――グロティウス
 7.2 ホッブズにおける聖書の権威と主権者
 7.3 スピノザにおける聖書の権威と人間の理性・判断力
 7.4 両者の旧約テクスト会社の差異と「聖書の権威」の問題

終 章 総括と展望

補 論 グロティウスの主権論と「対抗」の問題
 1. はじめに
 2. De imperio執筆のの背景
 3. “媒介”構図の来歴
 4. グロティウスによる解題
 5. 主権のパラドクス

初版後記
増補新装版後記

State, Church and Liberty:
A Comparision between Spinoza's and Hobbes's Interpretations of the Old Testament
Atsuko FUKUOKA


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