大学出版部協会

 

ニューレフトからポストモダンへ新左翼の遺産

新左翼の遺産 ニューレフトからポストモダンへ

四六判 296ページ
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-13-030143-5
奥付の初版発行年月:2007年03月

内容紹介

第2次大戦後の先進国の豊かな社会の誕生とあいまって新左翼が登場する.その意味するものは何か——日本の新左翼の組織(特にブント)と運動(60年安保闘争)と思想家(清水幾太郎と谷川雁)に焦点を当て,近代主義批判の思想と運動が生み出した遺産を明らかにする.


目次

序章 日本政治におけるポストモダン的思想潮流の登場
第1章 新左翼運動の誕生から「ポストモダン型」社会運動へ  
世界的現象としての新左翼の誕生/ポストモダン的発想の登場
第2章 日本における新左翼運動の誕生
「六全協」ショックとその後(1955〜57)/日本共産党との訣別(1957〜58)/ブントと全学連指導部のパーソナリティとリーダーシップ/ブントの安保改訂認識
第3章 安保闘争における新左翼と既成左翼
安保条約改定反対運動の始まり/11.27闘争における全学連の登場/羽田闘争(1960.1.16)/安保国会と4.26国会再突入/強行採決(5.19)から「東京暴動」(6.15)へ
第4章 安保闘争の中のブントと市民運動 
市民運動の意義/誤解に基づく共闘?
第5章 ブントの遺産
ブントの崩壊/ブントの思想的遺産①反権威主義②享楽性/ブントの理論的遺産/前期新左翼と後期新左翼との非連続性
第6章 新左翼思想家としての清水幾太郎
生い立ち、気質、生き様、政治活動/近代主義者およびブントとの関係/思想遍歴/むすびに代えて——1970年代の清水幾太郎
第7章 ポストモダン思想家としての谷川雁
経歴/「サークル村」運動とその思想/安保と三池の評価/大正炭鉱争議の中の「大正行動隊」/むすびに代えて——その後の谷川雁
第8章 イギリスとフランスにおける新左翼
イギリスにおける新左翼思想——『ニュー・レフト・レヴュー』/イギリスにおける新左翼運動——核武装反対運動/フランスにおける新左翼思想——サルトル、モラン、ルフェーヴル、カストリアディス/フランスにおける新左翼運動——アルジェリア戦争反対運動/ドゴールの登場と反ドゴール運動
結 章 国際比較と国際的影響からみた日本の新左翼
組織・制度上の特徴/活動家の思想上の特徴/ニヒリズムの影


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。