目次

I　齟齬の誘惑
齟齬感と違和感と隔たりの意識／「誇り」の感情／差異の創造へ／伝統ある大学の未来像／台湾大学創立70周年にあたって／大学のオクシモロン現象——古いことは新しい

II　真実の位置
第三世代の大学——「塔」から「寄港地」へ／真実の位置／構成されたモラル／作品の時間——記憶と予兆／国立大学のエネルギー／制度と個人／大学の未来を語る

III　第三世代の大学
総長就任にあたって／「総長」という名前／東大イメージの神話性／「新領域創成科学研究科」成立の意味／悲観主義と快楽原則／成功がその限界をきわだたせるという「20世紀」的な矛盾からの解放について／贅沢な「ノイズ」への投資を／留学生は古語となる

IV　東京大学をめざす若い男女に
「開かれた濃密さ」へ／知的な柔軟さのさらなる創出に向けて／「恐ろしさ」について／受験生諸君へ／思考の誕生／大会に参加する若い男女に向けて／「誘惑」と「目覚め」／「闘争」への誘惑／東京大学をめざす若い男女に／消費の倫理の実践を／至上の媒介として空間をみたすもの／瞬間への移行／名コックス中井正一／愛と矛盾／「見られること」の体験／恩寵との出会い／恩寵の瞬間を組織するものたちへ／矛盾を超えて／どこまでも，優雅で楽天的な……／爽快な運動感への湿った郷愁／京大戦50周年記念大会に寄せて／禁止と拘束を超えて／苛酷な矛盾への挑戦／可視性と不可視性の彼方へ／屈辱の歴史を超えて／エディプス・コンプレックス／運動することの知性を

V　視線の論理・視線の倫理
小津安二郎——日本映画の海外の評価