
内容紹介
ネルヴァルがオリエントで見た薔薇色の指をもつ曙の女神,ボードレールがテクストに焚きこめたエキゾチスムの薫香,ランボーに取り憑いた放浪の魔…….19世紀のフランスを旅立った6人の足跡とテクストをたどり,出発を欲望する作家だけにひらかれた文学的想像力の地平を探る.
目次
序 章 旅の世紀
第1章 未開の表象——シャトーブリアンとアメリカ
第2章 東方の光——ラマルチーヌとレバノン
第3章 聖地なき巡礼——ネルヴァルとエジプト
第4章 夢の時間——ゴーチエとスペイン
第5章 幻想の南洋——ボードレールとインド
第6章 異教徒の血——ランボーとエチオピア
終 章 異郷の誘惑