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五感でとらえなおす 阪神・淡路大震災の記憶

五感でとらえなおす 阪神・淡路大震災の記憶

四六判 146ページ
価格:2,090円 (消費税:190円)
ISBN978-4-86283-371-6 C1036
奥付の初版発行年月:2023年12月 / 発売日:2023年12月上旬

内容紹介

「匂う」「味わう」「触れる」「見えない」「聴く」といった視覚以外の感覚を通じて阪神・淡路大震災を読み解く。震災当事者に丁寧に聞き取り調査をした関西学院大学社会学部金菱ゼミの取り組み

著者プロフィール

関西学院大学 震災の記録プロジェクト 金菱清(ゼミナール)()

1975年 大阪生まれ
関西学院大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学 社会学博士
現在 関西学院大学社会学部教授
   (2020年3月まで東北学院大学教養学部地域構想学科教授)
専攻 環境社会学・災害社会学
主著 『生きられた法の社会学─伊丹空港「不法占拠」はなぜ補償されたのか』新曜社2008(第8回日本社会学会奨励賞著書の部)、『3.11慟哭の記録─71人が体感した大津波・原発・巨大地震』(編著)新曜社2012(第9回出版梓会新聞社学芸文化賞)、『私の夢まで、会いに来てくれた─3・11亡き人とのそれから』(編著)朝日新聞出版2018、『3.11霊性に抱かれて─魂といのちの生かされ方』(編著)新曜社2018、 令和元年度社会調査協会賞(優秀研究活動賞)受賞、『永訣─あの日のわたしへ手紙をつづる』(編者)新曜社2021、『逢える日まで─3.11遺族・行方不明者家族10年の思い』(河北新報社編集局と共著)新曜社2022、『災害の記憶を解きほぐす─阪神・淡路大震災28年の問い』(編者)新曜社2023。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 まえがき
Ⅰ 匂う
 1章 遺体安置所をめぐる匂いと場所の感情喚起の違い
  はじめに/一 次々と運び込まれるご遺体/二 ご遺体の匂い/三 距離と心情/おわりに
Ⅱ 味わう
 2章 変わってしまった町に残り続ける町の味わい
  はじめに/一 歴史について/二 歴史ある築地だからこそ選んだ独自の復興/三 築地の味わい/四 くらしのアナキズムとしての築地/おわりに
Ⅲ 触れる
 3章 震災前の日常を夢で触れ、震災後人の温もりに触れる
はじめに/一 夢に触れる/二 故人と遺族を「結ぶ」夢、「切る」夢/三 人に触れる/おわりに
Ⅳ 見えない
 4章 被災前から始まっていた視覚障がい者の災害対応力
  はじめに/一 震災時の視覚障がい者/二 ユニークなコミュニケーションから学ぶ/三 視覚障がい者が感じた復興/四 視覚障がい者にとっての復興とは/おわりに
Ⅴ 聴く
 5章 声による生死の判断とトラウマを語る力
  はじめに/一 トリアージという言葉もないなかで/二 救助側の葛藤/三 トラウマを語る力/おわりに
 6章 被災者/非被災者の境界を溶かす新たな当事者の在り方
  はじめに/一 実感の湧かない震災/二 疎外感を感じ始める/三 疎外感がなくなる過程/四 当事者性の獲得
 あとがき


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