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人間の復興

人間の復興

山中 茂樹:著・文・その他
A5判 312ページ
価格:5,060円 (消費税:460円)
ISBN978-4-86283-365-5 C3030
奥付の初版発行年月:2023年09月 / 発売日:2023年09月上旬

内容紹介

個人的価値を超越した社会的価値の最大化に重点を置く為政者の「復興方針」は、時に被災者を置き去りにする。被災者こそ復興の主体であり、復興政策の最高・最終の決定権者となる仕組みを探る。


目次


第1章 復興の理念
第1節 復興という言葉がなぜ使われたのか
第1項 「復興」は中国からの外来語
第2項 新時代切り拓く復興
第3項 焼土買上は被災者支援にあらず
第4項 帝国主義の時代を駆ける政治家
第2節 復興を被災者の手元に取り戻す
第1項 強制的惰民を許すな
第2項 復興の対象としての「人間」
第3項 復興は社会変革
第3節 創造的復興は社会変革か
第1項 20世紀のパラダイムシフト
第2項 人間復興への目配り
第2章 復興の相克
第1節 災害を奇貨として
第1項 都市計画の傲慢
第2項 現在市民か未来市民か
第2節 人間復興の具現化
第1項 個人災害救済法案
第2項 「命・身体から住まい・暮らしの再建」へ
第3項 被災者生活再建支援法
第3節 ネオリベラリズムの登場
第1項 市場原理主義からの攻撃
第2項 創造的復興の変質
第3章 復興の相反
第1節 最大多数の最大幸福
第1項 功利主義と災害復興
第2項 コミュニティ復興
第3項 力発揮した旧来型コミュニティ
第4項 コミュニティ方程式
第2節 コミュニティを毀損する災害
第1項 縮む集落
第2項 牙をむく集団主義的復興
第3節 属人主義への転換
第4章 復興の主権
第1節 統治的復興から人間復興へ
第2節 災害復興基本法試案
第1項 基本法への想い
第2項 復興理念
第3節 被災者に寄り添った個別法を
第1項 最後の一人まで
第2項 さまざまな提案
第4節 セツルメント運動の現代化
第1項 定住と人格交流運動
第2項 社会連帯ネットワーク
第5節 復興の最根本動力と被災者主権
第1項 復興準備会議
資料編 表/制度集(試案・私案・未成立・地域限定)
資料1 戦後日本と災害
資料2 日本書紀に登場する「復興」
資料3 帝都復興ノ議
資料4 食事供与・生活支援・災害保護事業
資料5 九州弁護士会連合会による地震等被害住宅補償共済法案
資料6 市民グループによる生活再建援助法案
資料7 市民グループによる生活再建援助法案(第二次修正案)
資料8 兵庫県による住宅地震災害共済保険制度試案
資料9 鳥取県による被災者住宅再建支援制度
資料10 鳥取県被災者住宅再建支援条例
資料11 災害復興基本法案 逐条解説
資料12 新たな災害法制「被災者総合支援法案」の提案
主要参考文献
あとがき
索引


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