教育哲学の現場 物語りの此岸から
西村 拓生:著
四六判 262ページ
価格:3,960円 (消費税:360円)
ISBN978-4-13-051325-8 C3037
奥付の初版発行年月:2013年06月
価格:3,960円 (消費税:360円)
ISBN978-4-13-051325-8 C3037
奥付の初版発行年月:2013年06月
内容紹介
もっぱら「問題」として語られる現代の教育,そんな時代,教育への公共性と「わが子への願い」の間をゆれる私たちが教育に踏みとどまることの意味は何か.教育の語りかたが変わることが,教育現実をすこしだけ変えてゆく.哲学と実践を往還するその臨床的界面を,気鋭の著者が語ってゆく.
推薦のことば
「語りに過ぎない.言葉だけでは「現実」に届かない.そうした批判の矢面に立つこの著者はしかし問い直す.教育の「現場」は,むしろ,私たちの「語り(ナラティヴ)」によって構成されているのではないか.では一体,「語りによって構成された現実(現場)」を生きるとはどういうことか.ぜひ「あとがき」から.すると「はじめに」へ連れ戻される仕掛けになっている.」
西平 直(京都大学大学院教育学研究科教授)
目次
後書き風の前書き——教育哲学と教育現実
I 「わが子への願い」と教育的公共性
第1章 「子どもが忌避される時代」に教育に踏みとどまるために——ランゲフェルドの「おとなであることの意味」を受け取り直す
第2章 教育におけるケアと公共性——親と教師が学校をつくる経験から
第3章 「教育的」公共性のアポリアと〈アリストテレス〉
II 物語りと教育現実
第4章 解釈学的「臨床教育学」のアクチュアリティ——「臨床教育学」的授業研究のための覚書
第5章 物語り論から教育研究へ
第6章 教育の制度と物語り
第7章 歴史の物語り論と教育哲学
第8章 教育哲学と政治/実践/ポストモダニズム