エピステモロジー ―20世紀フランス科学思想史
価格:7,150円 (消費税:650円)
ISBN978-4-7664-2005-0 C3010
奥付の初版発行年月:2013年01月 / 発売日:2013年01月下旬
進化しつづける科学哲学の未来
▼日本のエピステモロジー(フランス科学哲学)研究におけるトップランナーである編者が、次世代のすぐれた研究者を集め、最新の研究成果を発信。とくにエピステモロジーが急速に進化した20世紀を中心に、その展開を俯瞰できるような構成に編集。
▼近年紹介されるようになってきた、カヴァイエス、グランジェの記号論、ヴュイユマンの代数学の哲学からドゥルーズ、ベルクソンまで、日本における科学哲学研究の深化を力強く感じさせる、フランス現代哲学研究者必読の一冊。
金森 修(カナモリ オサム)
1954年札幌生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(哲学・パリ第一大学)。筑波大学講師、東京水産大学助教授などを経て、現在、東京大学大学院教育学研究科教授。専門はフランス哲学、科学思想史、生命倫理学。
近藤 和敬(コンドウ カズノリ)
1979年福井生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科単位取得退学。博士(人間科学・大阪大学)。鹿児島大学法文学部人文学科准教授。専門はフランス現代哲学、カヴァイエス研究。
原田 雅樹(ハラダ マサキ)
1967年神奈川県生まれ。パリ第七大学大学院科学史・科学哲学専攻博士課程修了。博士(科学史、科学哲学・パリ第七大学)。仙台白百合女子大学人間学部准教授。専門はフランス哲学、物理学の哲学。
中村 大介(ナカムラ ダイスケ)
1976年千葉生まれ。パリ西大学大学院認識・言語・モデル化研究科哲学専攻博士課程修了。博士(哲学・パリ西大学)。共愛学園前橋国際大学非常勤講師。専門はフランス哲学、数学の哲学、ジャン・カヴァイエス研究。
米虫 正己(コメムシ マサミ)
1967年大阪生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程中退。博士(文学・大阪大学)。関西学院大学文学部教授。専門はフランス哲学。
藤田 尚志(フジタ ヒサシ)
1973年大阪生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(哲学・リール第三大学)。九州産業大学国際文化学部専任講師。専門はフランス近現代思想。
林田 愛(ハヤシダ アイ)
1976年熊本生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学・京都大学)。慶應義塾大学経済学部准教授。専門は19世紀フランス文学・思想。
目次
序 論 〈客観性の政治学〉 金森 修
第1部 〈沈潜〉の諸相
第1章 グランジェの科学認識論 近藤和敬
――「操作‐対象の双対性」、「形式的内容」、「記号的宇宙」
第2章 ヴュイユマンにおける〈代数学の哲学〉 原田雅樹
――ガロア理論から操作・作用の存在論、構造分析の方法論へ
第3章 数学のエピステモロジーと現象学 中村大介
――カヴァイエス以降の一系譜
第2部 〈拡散〉の諸相
第4章 交錯するエピステモロジー 米虫正巳
――ドゥルーズという一つの事例から
第5章 生命哲学の岐路 藤田尚志
――ベルクソンとドゥルーズにおける形而上学・科学・政治
第6章 ゾラと科学 林田 愛
――倫理的神秘主義の視座から
解題 金森 修
事項索引
人名索引