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北海道大学出版会

▼田畑伸一郎編著『石油・ガスとロシア経済』(A5判・2940円)エネルギー大国ロシアにおける石油・ガスの現状を、産業、パイプライン、ロシア経済と財政、WTO加盟や旧ソ連諸国との関係など、様々な角度から明らかにする。
▼重定南奈子・露崎史朗編著『攪乱と遷移の自然史―「空き地」の植物生態学』(A5判・3150円)火山噴火等により破壊された植物相の変化、すなわち攪乱と遷移のメカニズムを、植物生態学の最前線から紹介する。
▼佐藤郁夫・森永文彦・小川正博編著『北海道の企業2―ビジネスをケースで学ぶ』(A5判・2940円)北海道の代表的企業一二社の事例を、顧客獲得・マーケティングの成果に注目しながら分析した。人気シリーズの第二集。
▼佐藤郁夫『観光と北海道経済―地域を活かすマーケティング』(A5判・2625円)観光は、地域づくり、まちづくりによって交流人口の増加をはかることで、内発的発展を可能にする産業として期待が寄せられている。多様な消費者に対応する地域経営を具体例で解説する。


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弘前大学出版会

▼『リンゴ粕の飼料化技術(牛用)―未利用バイオマス・リサイクル技術の基礎』豊川好司編(B5判・74頁・定価945円)家畜の餌は人間の食料と競合してはならないことは畜産の基本であり、古来より人は家畜の餌として食べ残しを与えてきた。このような飼料の在り方のもとに、ローカルな未利用有機質源のリンゴ粕について、実証的基礎データに基づいた応用的飼料利用技術の確立を図った技術書が本書である。本書では、残渣として産出されたリンゴ粕を、家畜(牛)の飼料として給与するための考え方が示されている。
▼『青森県で生きる若者たち』李永俊/石黒格(B6判・170頁・定価966円)全国的に景気が持ち直したと言われるなか、地方、特に青森県の経済は厳しい状況が続いている。本書は、地方の若者たちの置かれた状況に注目し、弘前大学人文学部附属雇用政策研究センターが2006年に行った調査結果の詳細な分析を元に、青森県という地域のなかで生きる若者たちの仕事、経済、価値観、人間関係などを概観するものである。


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東北大学出版会

▼新田義之著『東北大学の学風を創った人々』(四六判、287頁、2100円)東北大学の前身、東北帝大には、他の大学では感じられない暖かいプノイマのようなものが、学内の隅々までを満たしていた。それは理科系文科系を問わず、教える側と学ぶ側の区別もなく、常に保たれつつ絶え間なく生み出されていく生命体のようなものであった。この「学風」とも「学統」とも呼ばれている生命体が、どのようにして形成され伝承されたのかを、当時の文人教授グループなどの人間像を辿りながら描きだしている。
▼阿子島香編『ことばの世界とその魅力』(四六判、224頁、1785円)人文社会科学講演シリーズの第3弾。日本語五十音の歴史と音声のしくみ、日本古典文法の「けり」の意味、近代詩の言葉の魅力、インド・ヨーロッパ諸語の究明、漢字の「反切」の成り立ちなどについて解説。「ことば」というものの本質が解明され、発音、文法、詩と表現、言語の歴史、文字表記といった、人間の言語がもつ諸相の意義とそれらの関係がよく理解できる。


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流通経済大学出版会

▼河野敏明著『農業立地変動論―農業立地と産地間競争の動態分析理論―』(A5判・610頁・6300円)
 日本経済の高度成長に伴い、農業経済も大きく変貌する。その激動する動態過程を立地論的に分析し、産地形成・産地間競争などの実践課題に対応するために「現状分析立地論」を、ダン地代関数の比較静学的効果と「孤立化法」の応用により展開する。また、農業基本法以降の我が国農業の動態変動過程を、都市化、交通輸送の技術革新、例えば高速道路の整備とトラック輸送への推移、海上フェリーの普及、生産・流通技術革新、基盤整備、施設園芸の発達などの関連変動要因ごとに実証的に分析した意欲的労作。
 農業経済研究者はもとより、国・地方自治体の農政担当者、農協などの農業団体・出荷組織、生産者にも参考となる事例が分析されている。農業・物流関係者の一読をお奨めしたい。


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聖学院大学出版会

▼ジュリアン・ルグラン著『公共政策と人間―社会保障制度の準市場改革』(郡司篤晃監訳、A5判、5250円)
先進諸国において現代の重要な政治課題は、医療、福祉、教育など社会保障費の増大をいかに抑えるかということである。各国は「構造改革」に取り組み、市場原理、つまり競争原理の導入により、効率のよい社会保障制度を構築することを目指してきた。しかし、市場原理が有効に機能せず、「格差」を広げているのが現状である。それは、公共政策の立案において「人間は他者の利益を考える存在である」ということを前提にしていることに起因するのではないか。本書は、チェスの駒をメタファーに用い、「利他的人間」「利己的人間」など行為主体の動機分析を公共政策に組み込んだ社会保障制度の構築を提案する。著者ジュリアン・ルグランは、ブレア政権の社会保障政策を立案してきたLSE教授。
▼阿部志郎著『福祉の役わり・福祉のこころ』(A5判、420円)
長年、福祉に携わってきた著者が若い人々に語る「心ある福祉のあり方」。


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聖徳大学出版会

▼村井靖児著『音楽療法を語る―精神医学から見た音楽と心の関係―』(四六判・280頁・2100円)音楽療法の第一人者である著者の、長年にわたる研究をベースにし、専門的でありながら一般の読者にもわかりやすい内容となっている。音楽療法は心身の病理に対してどのような効果をもたらすのか、音楽はなぜ心を癒すのか、心と音楽との関係を解き明かす。
▼森彪著『医における癒し―人間関係の形成のなかから―』(四六判・280頁・2100円)本書では小児科医の医療現場での経験をもとに、病気と闘った人たちの実例が紹介され、著者との交流が描かれている。純粋な医学書ではなく、高度に発達した現代医学において人間的交流の必要性を強く訴えかけている。
▼高橋大海監修・Jソロイスツ歌唱『親子で楽しむ唱歌集』(音楽CD・3400円)文部唱歌をはじめ、「春が来た」、「小さい秋みつけた」など文化庁「親子で歌いつごう日本の歌百選」にも選定された23曲を含む全42曲が収録されている。


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麗澤大学出版会

▼福田恆存著『常識に還れ』『独断的な、あまりに独断的な』――「福田恆存評論集・第七巻・第九巻」(各2940円)。
▼秋庭道博著『人間盛りは百から百から―転ばぬ先の「超人」語録』(1470円)平櫛田中、小林秀雄、尾形乾山、徳富蘇峰等、“人生50年時代”を80歳を超えて生きた「超人」110人の名言と、その生きざま!
▼平山諭著『発達障害児の授業スキル―環境対話法を活用する』(1470円)クラスにいる発達障害児のために教師が出来ること、しなければならないことは? 教師の悩み・疑問に答える。
▼マイケル・エドワーズ著、堀内一史訳『「市民社会」とは何か―21世紀のより善い世界を求めて』(2520円)いま存在意義を高めつつある市民社会を理念と実践の両面から論じた最良の手引書。


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慶應義塾大学出版会

▼安西祐一郎著『教育が日本をひらく―グローバル世紀への提言』(2100円)慶應義塾長、日本私立大学連盟会長等を兼任し、教育界の先導的役割を果たしている著者が、日本はどんな国として生きていくべきなのか、グローバル社会で活躍できる人材の育成等これからの教育はどうあるべきなのかを真摯に考え、熱い思いを込めて語っているエッセイ集。
▼原宏之著『表象メディア論講義 正義篇』(2520円)現在の報道・配信は、OECDに縁のある地域に限られ、アフリカや太平洋の島で生じた出来事は報道されること自体ない。マスメディアの報道する歪んだ〈世界像〉を批判し、オルタナティブな世界像を考える契機を提供する実践的教科書。
▼R・ウィッティントン著/須田敏子・原田順子訳『戦略とは何か?―本質を捉える4つのアプローチ』(2940円)組織は、実際のところ、何に従っているのか? 企業戦略が立案・実行される過程の実態を理解するための「MBAでは教わらない」ユニークな戦略論。第1回イギリス経営コンサルタント協会賞受賞。


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ケンブリッジ大学出版局

▼Introduction To Information Retrieval(ハード版9780521865715, USD 60.00)コンピューター・サイエンスを学ぶ学生、大学院生を対象とする情報検索に関する入門書。情報検索の基本概念について、ウェブ検索、テキスト分類やクラスタリング等、実例や図を用いて分かりやすく解説する。著者の一人はヤフーの所属。サポート用のウェブサイト付き。
▼Physics of the Earth, 4th edition(ハード版9780521873628, USD80.00)固体地球物理学の定番テキストの第4版。40年近く学生から研究者の間で広く読まれてきた本書がさらに分かりやすく再編成され、完全改定版として16年ぶりに登場。地球物理学に関する最先端の情報をカバーし、研究に必要とされる物理学的基礎、数学的基礎を解説する。140以上のあらゆるレベルの課題を含み、オンライン上で解答を見ることができる。


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産業能率大学出版部

▼宮川雅明著『事業計画立案のための実践プロセス』(2520円)
本書では、事業計画立案を効果的・効率的に展開するための共通言語を方法論として示し、戦略、マーケティング、ビジョン、財務・チェックリストステージの4段階で紹介。事業計画立案のための実践プロセスとしてわかりやすく解説。
▼家里誠一著『医療・福祉複合時代のマネジメントと病院組織』(3675円)
本書は、わが国の医療を取り巻く環境の変化を5回に及ぶ医療法改正による観点からとらえ、これからの医療・福祉統合時代に対応するためのマネジメントの形態を明らかにするとともに、非営利組織としての病院組織のあり方を提示する。
▼(学)産業能率大学総合研究所編著『実践「企業倫理・コンプライアンス」』(2625円)
産業能率大学総合研究所が多くの企業で実施してきたコンサルティング実績の集大成。人と組織の成長につなげる企業倫理の推進施策と実践的な手法を提供する。経営者やコンプライアンス推進部門担当者、各部門管理者の必携書。


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専修大学出版局

▼藤本一美著『現代議会制度論』(A5判・180頁・2520円)
 本書は、日本の国会および地方議会、欧米主要国(米国、英国、フランス、ドイツ、カナダ)の議会と情報発信について、筆者の勤務体験と現地での実地調査を踏まえ、解説・分析したものである。本書は大学の特殊講義=議会制度論の教科書として編纂されたが、できるだけ一般の読者や議会関係者の要望にかなう内容となっている。写真や図表も多く、巻末には読者の便宜を考えて、米、英、フランス、ドイツ、カナダおよび日本の議会制度一覧を掲載し、各々の議会の仕組みが比較・理解できるように工夫している。現代の日欧米の議会制度をよく知りえる一書である。


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大正大学出版会

【新 刊】
▼倉島節尚著『日本語辞書学への序章』(A5判 410頁 4935円)国語辞典はどのように作られているか。辞書の構造と機能を分析した体系的日本語辞書学について論述。辞書は文化史の記録と考える著者が、日本語辞書学の構築を提唱する。
▼藤原聖子著『三大宗教 天国と地獄QUEST―伝統的他界観から現代のスピリチュアルまで―』(四六判 240頁 1470円)現代の日本で廃れつつある天国・地獄信仰をテーマに、キリスト教、イスラム、仏教の過去と現在を理解しようとする。
【既 刊】
▼清水宥聖・千葉真郎編『与謝野晶子書簡集』(A5判430頁 12600円)
倉島節尚編『宝菩提院本 類聚名義抄』(B5判 181頁 6825円)
『宝菩提院本 類聚名義抄和訓索引』(B5判 109頁 4725円)
▼寺内大吉・永井路子著『史脈瑞應―「近代説話」からの遍路―』(四六判 292頁 1995円)


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玉川大学出版部

▼中山昭彦編『ヴィジュアル・クリティシズム―表象と映画=機械の臨界点―』(3675円)20世紀はヴィジュアルな表現に席巻された時代だった。本書では、実写映画からアニメーション、モダン・アートから古典的な絵画や写真までを対象に、視覚表現の具体的な分析と理論的な考察をおこなう。20世紀の表現を問う論集。
▼松本茂・鈴木健・青沼智著『英語ディベート 理論と実践』(4725円)批判的思考力や論理的思考力が重視され、英語ディベートは高校や大学でも積極的に取り入れられている。本書では、競技ディベートの実例から、どんな理論を活用したうえで戦術や議論を準備し、論証すべきかを具体的に解説。ディベート教育をリードしてきた著者陣による一冊。
▼佐藤禎一著『文化と国際法―世界遺産条約・無形遺産条約と文化多様性条約―』(4725円)ダム建設で危機に晒された古代遺跡の救済キャンペーンを契機に成立した世界遺産条約や、能楽などの無形遺産条約、各国間の衝突を調整する文化多様性条約の制定経緯を詳説する。


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中央大学出版部

▼若松隆・山田徹編『ヨーロッパ分権改革の新潮流―地域主義と補完性原理』(2520円)西欧八カ国における分権改革の動向を補完性原理を中心概念に各国に関する専門家が詳細に論述する。
▼横田洋三・宮野洋一編『グローバルガバナンスと国連の将来』(4200円)国連が直面している地球規模問題対処の抱える様々な課題を多面的に検討する。
▼武藤脩二著『世紀転換期のアメリカ文学と文化』(3990円)19〜20世紀の転換期の多種多様な豊穣さをグローバルな視点から浮き彫りにし、アメリカ文学と文化の再評価を試みる。
▼服部龍二編『王正延回顧録 Looking Back and Looking Forward』(2100円)中国の有力な外交官の英文回顧録を全文翻刻。政治・外交はもとより文化・社会・教育に及ぶ記述、独特な観察による歴史的証言は貴重。
▼滝田賢治編『Emerging Geopolitical Situations in the Asia-Pacific Region』(2520円)冷戦終結と9・11により変容した東アジアの地政学的環境に対する米国外交を多面的に考察する。


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東京大学出版会

▼島薗進・竹内整一・小佐野重利編集代表『死生学』(全5巻・各2940円)
 死は誰にとっても身近で、かつ重大な問題であるにもかかわらず、現代社会では死は病院のなかに隔離され、死について語ることには困難が伴う。また医学の進歩によって、新たに生命倫理的な問題群が発生するようになった。これらの状況のなか、東京大学COEプログラムのひとつとして「死生学」が立ち上げられ、活発な議論が行なわれている。本シリーズはそれらの試みをもとに、現時点における死生学の全体像を多彩な執筆陣でとらえようとするものである。ぜひ多くの方にお読みいただき、考えていただきたいテーマである。
 (1)『死生学とは何か』(島薗進・竹内整一編)(2)『死と他界が照らす生』(熊野純彦・下田正弘編)(3)『死とライフサイクル』(武川正吾・西平直編)(4)『死と死後をめぐるイメージと文化』(小佐野重利・木下直之編)(5)『医と法をめぐる生死の境界』(高橋都・一ノ瀬正樹編)既刊=1・3・4巻


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東京電機大学出版局

▼日本画像学会編『デジタルプリンタ技術インクジェット』(A5判/3225円)インクジェットのプロセスはシンプルである。本書は、インクジェットを構成する要素技術を解説し、その高性能化への取り組みについてまとめたものである。あわせて今後の展望、可能性、応用技術、さらにインクジェットのもつ別な一面をも示している。
 インクジェットを学ぶ学生・技術者の入門書として、あるいは技術者が基礎に立ち返るときの教科書となる一冊である。
▼高田伸彦他『情報セキュリティ教科書』(A5判/3675円)本書は、情報セキュリティに関する概念や基礎的な事項に関して網羅した教科書である。初学者にも理解できるように丁寧に解説し、図表を多く取り入れて、視覚的に理解できるように努めた。また、最新の技術情報を、時間が許す限り取り入れた。さらに、ネットワークや情報セキュリティの試験の受験参考書としても使えるように配慮している。
 情報セキュリティの学習者、実務者、受験者等に役立つ一冊である。


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東京農業大学出版会

▼榎本武揚と横井時敬―東京農大の二人の学祖―東京農大榎本・横井研究会編
 榎本武揚が没して、今年で百年になる。榎本の名を聞いて、多くが五稜郭の悲劇的な戦いを思うだろうが、その後の数々の業績はどうか。若い頃のオランダ留学で培った榎本の、該博な国際知識や科学的教養は当時、抜きん出ていた。新政府に登用され、新国家建設に尽力した。多彩な榎本の業績の一つに明治24年、東京・飯田橋に私立育英黌の設立がある。当初は旧幕臣の子弟教育のため、普通・農業・商業の三科が設けられたが、農業科だけが存続し、東京農学校と改称。これを引き継ぎ、実質的な経営を担ったのが農学者で本学初代学長横井時敬。わが国近代農学の始祖であり、農業を国家の基礎に据える啓蒙的な思想家でもある。
 榎本像を正しく見直すことによって明治史を再認識し、日本農業が盛衰の岐路に立つ今、横井の業績にもまた新たな光を当てるべく本書を世に問うに至った。
 平成20年6月/四六判/359頁/税込価格3150円


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東京農工大学出版会

▼『人が学ぶ 植物の知恵』荻原勲・福嶋司・平沢正著(B5判・168頁・1470円(税込))
 大学のもつ知的資産の社会的還元を目的に発足した東京農工大学出版会が、一般読者を対象に自然界の様々な不思議をイラスト多用でやさしく紹介する「人が学ぶ」シリーズの第2弾。
 本書では、植物の体の構造や生理機能など、身近な植物の基本的な事柄を紹介すると同時に、子孫を残すために獲得した優れた方法など、進化の過程で身につけた植物の生き残り戦略もやさしく解説している。同じ地球に住む我々ヒトに、植物が多くの「知恵」を提供していることに気づく一冊である。
 「人が学ぶ」シリーズでは、今後「イヌの知恵」「地球の知恵」「微生物の知恵」など、多くの「知恵」を刊行していく。


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法政大学出版局

▼G・ドゥルーズ/財津理ほか訳『シネマ1*運動イメージ』(4725円)戦前戦後の映画の流れを縦断しつつ「イメージと記号の分類」を試み、哲学の新たな概念を創造する待望の翻訳が完結。
▼E・バリバール/堅田研一ほか訳『真理の場所/真理の名前』(2415円)ホッブズとスピノザを軸に、一つの真理と別の真理との共存を可能にするデモクラシー主義的な政治体制を構想する。
▼T・ロックモア/牧野英二監訳『カントの航跡のなかで』(5040円)カントの批判哲学以後、表象と実践の真理は歴史のなかでどう捉えられ構築されてきたのか。現代哲学の新地平を切り開く。
▼D・ベルトレ/松田浩則訳『ポール・ヴァレリー 一八七一―一九四五』(9240円)世紀末の象徴派詩人から、危機の時代の文明批評家へ。その全体像を初めて詳細に描き出した決定版評伝。
▼J・トーマス/杉田米行訳『近代の再構築』(3990円)「自然」をキーワードに幕末以後の日本思想を分析し、なぜ自由民主主義が戦前に達成されなかったかを問う。「フェアバンク賞」受賞作。


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武蔵野大学出版会

▼舞田敏彦著『47都道府県の子どもたち―あなたの県の子どもを診断する―』(A5判・208頁・2310円)
本書は、平成19年度の全国学力テスト結果をはじめ、文部科学省が発表した全国の子どもに関するデータを、独自の軸を設定して都道府県別に集計・分析したデータブックである。子ども自身の状況と、子どもをとりまく環境とを、都道府県別にみていくとき、子どもの健やかな成長と強い相関関係のある環境要素が見えてくる。等しく成長を保障されるべき子どもたちに、実は大きな地域格差がある現状をまず認識することが必要であり、今後継続的に観察することにより、施策の評価も可能であると著者は述べる。
▼武蔵野大学図書出版助成制度対象の出版2点が決定。「武蔵野大学シリーズ6・7」2009年1月までに刊行予定。


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武蔵野美術大学出版局

▼『ドボク・サミット』ドボク・サミット実行委員会編(A5判、128頁、1890円、12月刊行予定)
 工場、ジャンクション、ダム、団地、鉄塔、水門…近年、巨大建造物の写真集が続々と刊行され、好評を博している。
 これらの巨大建造物をひっくるめて「ドボク」と呼び、その人気のヒミツをさぐるべく、2008年6月、武蔵野美術大学・デザイン情報学科が「ドボク・サミット」を開催した。工場の石井哲、ジャンクションと団地の大山顕、ダムの萩原雅紀、鉄塔の長谷川秀記、水門の佐藤淳一。錚々たるメンバーが一堂に会し、数百人の観客を前に、人はなぜ巨大建造物に魅せられるのかを熱く論じた。本書はその報告書である。
 第一部「プレゼンテーション」ではそれぞれの対象の見所を一挙に紹介。第二部「シンポジウム」は、ドボク鑑賞者の社会における今後の役割とは? など大まじめな展開を収録。第三部「スタディ」では議長の佐藤による総括と石川初(景観)、御代田和弘(土木)によるドボク解析を掲載。


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明星大学出版部

▼みるみるわかる心理アセスメント〜学ぶ・使う・活かす〜
黒岩誠・野口和也編著
[第1部]で、現代的なトピックをもとに、心理アセスメントの考え方やそれに必要な知識と、心理検査の作成方法や施行法を「学び」、[第2部]で心理アセスメントや心理検査を「使う」ことによって心理臨床サービスを受ける人々の支援に「活かす」ために必要な知識を身に付けられるよう2部に分けて構成される。現在、心理学に寄せられる社会的ニーズを講義ノートの形式に叙述したテキスト。
A4判・326頁 3000円
▼経済指標解読法―経済を見る眼を養う 吉川紀夫著
複雑な経済社会を生きていくためには経済指標を正確に読む力が求められる。指標に日頃から慣れ親しむこと、定義を把握しておくこと、意味を考えながらその限界を承知して使うこと。図表を示しながら分かりやすく説いた経済学入門。新書判・230頁 945円
▼現代公教育との対話 樋口修資著
A5判・262頁 2625円


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早稲田大学出版部

▼「マクドナルド化した社会 二十一世紀版」(著者=ジョージ・リッツア 訳者=正岡寛司 早稲田大学文学部名誉教授 定価3990円)ベストセラーとなった旧版から一〇数年、現代社会の画一化はますます進んだ。マクドナルドに象徴される「脱人間化世界」に対抗するために何が可能か。「21世紀に生きる人たち」のために書かれた改訂新版の全訳。近刊。
▼「リーダーシップの比較政治学 日本比較政治学会年報一〇号」(日本比較政治学会編 定価3150円)政治のグローバリゼーションやガバナンス化の進展のなかで、政治家のリーダーシップはどのように可能なのか。比較政治学・行政学・選挙研究・政治史など幅広い視点から追究する。近刊。
▼「政治的エグゼクティブの比較研究 比較政治叢書四」(伊藤光利編 定価3150円)近年、中央政府の政策を最終的に調整する組織・制度すなわち「コア・エグゼクティヴ 中核的執政」という概念が提起されるようになった。この問題を正面から取り上げた最新の研究書。近刊。


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東海大学出版会

▼国立科学博物館編『国立科学博物館叢書―(9) 菌類のふしぎ―形とはたらきの驚異の多様性』(2940円)
 きのこやカビが繰り広げる驚異に満ちた多様な世界を紹介する。
 そもそも菌類って何? 菌類っていつから地球にいるのか? 菌類に化石ってあるの? 菌類って何種いるの? 菌類にはどんな種類があるのか? 菌類ってみんな悪者? それとも人間の味方? 菌類の役割って何? カビに名前ってあるの? 変形菌とか粘菌って何? 地衣類って何? 胞子はどうやって飛ぶの? など意外に身近だけど、よく知らない、キンについての疑問に答える。
▼渡部一二著『江戸の川・復活―日本橋川・神田川・隅田川、絵図から学ぶ“体感型野外博物館構想”』(2940円)
 浮世絵図を手掛りに、頭上を首都高速が走る現在の日本橋川を江戸の面影を体感しながら散策できる水辺空間として復活させる。環境デザインの専門家によるエコミュージアムの理念を応用した体感型野外博物館構想。


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名古屋大学出版会

▼多賀 茂著『イデアと制度―ヨーロッパの知について―』(5040円)共和国と自由、戦争と平和、都市・庭園・図書館、病院と看護など、制度が宿す〈イデア〉を歴史の深みからたどる。
▼川島正樹著『アメリカ市民権運動の歴史―連鎖する地域闘争と合衆国社会―』(9975円)聞きとり調査を軸に差別撤廃闘争の全容を鮮明に描き、運動の歴史的意義を米国社会の中で位置づける。
▼前田裕子著『水洗トイレの産業史―20世紀日本の見えざるイノベーション―』(4830円)排泄から衛生、そして快適空間へ、わたしたちの日常を変えた事業と人々。その苦闘の歩みを跡づける。
▼小杉泰/林佳世子/東長靖編『イスラーム世界研究マニュアル』(3990円)飛躍的に増大した情報の中から、最も信頼できる知識を立体的に案内。誰でもアクセスできる「知」の見取り図。
▼長屋昌宏著『新生児ECMO―臨床の手引き―』(4830円)新生児の呼吸・循環機能の補助を目的とするECMOについて、基礎知識や実技を丁寧に解説。医師・臨床工学技士・看護師必携。


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三重大学出版会

▼『北米先住民の生活』A・Lクローバー編、神徳昭甫訳。A5判、380頁、定価2940円。
第一章 煙管運び―クロウ族の戦士 海狸の女 シャーマンの力較べ 煙草星
第二章 若き狼の参入式 ウイニベゴのシャーマン メスクワキ族の育児法
第三章 モンターニェ地方にて 揺れる花 ゴロゴロ翼の雷電力 タルサのトクルキ
第四章 アパッチ族の細長き女 宝石商ジョンの治癒 ズニ族のワイヤウティツァ ズニ族の光景 ハバスパイ族の往時土の舌
第五章 テペカーノ族の祭司長 テスカトポリトカの代役 ホロン・チャンの戴冠式 トルテカ族の建築技師
第六章 貝塚人のウイクシィ クラマス川は紛争続き ヌートカ族の商人
第七章 ウインディゴ 鮭を欲しがって泣く女
第八章 イヌイットの冬
▼濱森太郎著「松尾芭蕉作『野ざらし紀行』の成立」A5判、460頁(定価2940円)


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京都大学学術出版会

▼近代市民社会の成立を原典から読む新シリーズ『近代社会思想コレクション』刊行開始。年1〜2回の配本を予定。初回配本は、ホッブズ『市民論』(本田裕志訳、四六判・4095円)。近代自然法思想の成立と展開を正確に理解するためにも、またホッブズ自身の政治思想の形成を知るためにも重要な意味をもつ、かの有名な代表作を共と個の問われる時代に、初めて日本語で紹介する。
▼群集生態学の新たな時代を拓く『シリーズ群集生態学』(全六巻)刊行開始。最新の知見に基づき、新たな発展の方向性を見据えた未来の群集生態学。A5判並製。各巻3045円。偶数月隔月刊。初回配本は第4巻『生態系と群集をむすぶ』(大串隆之・近藤倫生・仲岡雅裕編)。異なる方法論や理論に基づいて進展してきた群集生態学と生態系生態学を統合し、その最前線に迫る。
以下続刊(配本順不同)。1『生物群集を理解する』/2『進化生物学からせまる』/3『生物間ネットワークを紐とく』/5『メタ群集と空間スケール』(12月刊)/6『新たな保全と管理を考える』。


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大阪経済法科大学出版部

▼『女の一生』を読み解く―フランス小説の徹底分析―吉田 廣著(2100円)
 モーパッサン作『女の一生』の全十四章をナラトロジー(物語学)の各視点から各断章を凝視し、分析・解説する。
各章の構成は、テクスト→前章からの粗筋→注→分析となっている。「テクスト」と「前章からの粗筋」を読むことで、ストーリーを理解し、つぎに、各章において時間構成・話法・空間構成・視点・語り手と登場人物・レトリック・文章構成等の各視点から分析する。最後の第十五章で、小説文の詩的機能・文章学を解説し、文学とは何かを考える。(04年刊「『女の一生』を斬る」の改題改定版)
目次 はじめに/第一章 時間構成/第二章 話法/第三章 空間構成/第四章 視点/第五章 語り手と登場人物/第六章 レトリック/第七章 文章構造/第八章 ふたたび時間構成/第九章 ふたたび話法/第十章 ふたたび空間構成/第十一章 ふたたび視点/第十二章 ふたたび語り手と登場人物/第十三章 ふたたびレトリック/第十四章 ふたたび文章構造/第十五章 まとめに代えて


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大阪大学出版会

▼小野啓郎著『医学がヒーローであった頃 ポリオとの闘いにみるアメリカと日本』(四六判・1785円)ポリオ制圧の前史という切り口で日米を比較。日本の医学はなぜアメリカに遅れをとったのか、問題点を探る。
▼大阪大学コミュニケーションデザイン・センター編『Communication-Design 1 異なる分野・文化・フィールド―人と人のつながりをデザインする』(B5変型・2625円)科学技術政策、医療、福祉、教育現場などで、利害や立場の異なる人々の間をつなぐコミュニケーション回路構想、設計の実践を重ねる大阪大学新設機関の年鑑。
▼谷口武俊著・「環境リスク管理のための人材養成」プログラム編『シリーズ環境リスクマネジメント1 リスク意思決定論』(四六判・2100円)各分野の専門家が実践的知識と最先端の動向を解説する講義形式で、リスクマネジャーとして必要なスキルを修得するシリーズ。組織レベルでの意思決定過程で重要な要素のほか、企業文化の分析、リスクガバナンス、予防原則、リスクトレードオフの問題にも触れる。


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関西大学出版部

▼松浦 章編著『安政二・三年漂流小唐船資料』(A5判・5250円)安政二・三年に日本へ漂着した中国の沿海商船、漁船など五隻の取調を記録。船体図の彩色画や、商船の乗員と当地役人との漢文による筆談記録も収録。
▼ラモン・ゴメス・デ・ラ・セルナ著平田 渡訳『乳房抄』(A5判・2940円)乳房をめぐる瀟洒な艶笑小咄一六八篇の愉しみ。著者のアヴァンギャルド精神が横溢する、世界に比類を見ない、まるごと一冊乳房の本。
▼森 貴史・船越克己・大久保進共訳『ゲオルク・フォルスター コレクション―自然・歴史・文化―』(A5判・2835円)18世紀ドイツの啓蒙主義者・博物学者でもあるゲオルク・フォルスターの論文集(本邦初訳)『探検家クック』など全八篇を収録。


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関西学院大学出版会

▼中谷 功治著
『歴史を冒険するために―歴史と歴史学をめぐる講義』(四六判・264頁・定価2100円)
歴史と歴史学を学ぶにあたり、思考上の手ほどきを記す。
近刊
▼山田 武雄著
増補改訂版『提喩詩人 ロバート・フロスト』(A5上製・約500頁・予価4200円)
アメリカの代表的詩人の創作の足跡を辿る。
▼関西学院大学大学院司法研究科教育推進プログラム編
『ロースクール教育の新潮流―シミュレーションとウェブ活用』(A5並製・約230頁・予価2625円)
好評発売中
▼天野 明弘著
『持続可能社会と市場経済システム』(A5並製・280頁・定価2940円)環境問題に対する経済活動のあり方を検討。


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九州大学出版会

▼時永祥三・高木昇・池田欽一共著『経済・経営情報リテラシーの基礎―Microsoft Office の実践・応用―』(B5判・2940円)情報リテラシーからデータベース管理まで。経済・経営系学生にはもちろん、独学にも適した入門書。
▼柳哮『島弧火山と大陸地殻』(A5判・3150円)日本列島をはじめとする弧状列島に火山ができるメカニズムを明らかにし、さらにマントルから大陸地殻が形成される仕組みを解説する。従来にない新しい知見を示す。
▼中村滋延『現代音楽×メディアアート―音響と映像のシンセシス―』(A5判・3150円)聴覚と視覚の関係に焦点を絞り、音楽を音の視覚化の面から解説。音を重要視した映像アート、マルチメディア環境を活かした表現にも論及する。


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