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北海道大学出版会

▼日本直翅類学会編『バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑』(A4判・52500円・但し2006年12月31日まで発売記念特価47250円)日本で記録されたバッタ目全477種・亜種を4800枚を超えるカラー写真と的確な検索表や都道府県別分布表によって紹介。鳴き声を収録したCD付き。目と耳で調べる本格派の鳴く虫図鑑。
▼山本正著『近世蝦夷地農作物誌』(A5判・3780円)「近世蝦夷地農作物」三部作の完結編。江戸時代、北海道以前の蝦夷地における作物栽培の実態を膨大な史料に基づき詳細に叙述。『近世蝦夷地農作物年表』(2940円)『近世蝦夷地農作物地名別集成』(3360円)と併せ、北海道史研究に欠かせない基本文献。
▼天野哲也・増田隆一・間野勉編著『ヒグマ学入門――自然史・文化・現代社会』(2940円)生物としてのヒグマ、ヒグマと人とのかかわり、ヒグマを巡る諸問題を考える、分野を超えた総合的学問「ヒグマ学」の提唱。北大総合博物館における同講義の講師陣を軸に、様々な角度から捉えた異色の一冊。


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東北大学出版会

▼水原克敏編著『学校を考えるっておもしろい!!教養としての教育学〜TAと共に授業を創る〜』(A5判、329頁、1890円(税込))本書は、時代ごとの教育課題と学校の変化の状況を、写真やグラフなど豊富な資料を用いながら、教員と学生との会話の形式で、分かりやすく解き明かしたものである。学生たちの素朴な疑問や感想を満載しているが、それは単に疑問・感想にとどまらず、「学校」の解釈が多様にあり得ることを教えてくれる。
▼岩石鉱物科学編集委員会編『アスベスト―ミクロンサイズの静かな時限爆弾―』(A5判、128頁、1155円(税込))近年、アスベストに関する不安が高まっている。例えば、関連の疾患が何十年も経て出現し、その治療法も緒についたばかりである。本書では、アスベストとその関連物質について、商品としての見地、鉱物学的な見地、医学的な見地から解説する。本書により、不要な不安をぬぐい去ると同時に、厳重に注意すべき点を理解していただけるであろう。


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流通経済大学出版会

▼小松佳代子『社会統治と教育―ベンサムの教育思想―』A5判・176頁・3150円
 近年我国では、教育基本法の改正が喧しく議論されている。まさに教育の真のあり方が問われている。
 本書は個人の自律性に依拠しつつ、なおかつ社会の統治はいかにして可能かをめぐって、ジェレミー・ベンサムの立法論・社会統治論と、その根幹に位置していたともいうべき教育論とを検討する。
 ベンサムは教育術を統治の一形式と位置付ける一方で、立法とは区別されるべき私的倫理の領域のものだという。法による人々の振る舞いの統制を実質的に機能させるものとして、教育がその立法論の根幹に位置することを明らかにし、彼が構想していた社会構想にせまる。個人の自由と社会の統治とを両立させることがベンサムの課題であり、その両立のピボットに教育が位置していた。そして、近代教育がそうした個人の自由と社会統治との矛盾の中で登場してくる。ベンサムは、教育を通して近代社会を全く新しく創り出そうとした。今、必読の書。


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聖学院大学出版会

▼古屋安雄、倉松功、近藤勝彦、阿久光晴編『歴史と神学 大木英夫教授喜寿記念献呈論文集 下巻』(A5判上製、704頁、8400円)
 日本における神学、また社会倫理、教育の分野で大きな影響を与えてきている聖学院大学大学院、大木英夫教授の喜寿を記念する献呈論文集の下巻が9月上旬に出版された。
 執筆者は大木教授の教え、指導を受けた方々だけではなく、思想的影響を受けた方々、学問的交流を深めてきた方々からの寄稿もあるという幅の広い論文集である。田中浩一橋大学名誉教授の「近代精神の父キケロについて考える ルネサンス・宗教改革・市民革命とのかかわりで」、田中豊治千葉大学名誉教授「ヴェーバー学問の『隠し味』」、山形和美筑波大学名誉教授の「文学とキリスト教 果たしてアポリアか」など寄稿論文の扱う対象も範囲も幅広い。本書から、歴史と神学に深層から取り組んでこられた大木教授の思想の広がりを読むことができる。なお、本書は日本図書館協会選定図書になった。


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聖徳大学出版会

 既に予告いたしました「心と身体の癒しシリーズ」の第三巻、花沢成一(臨床心理学)、永島正紀(精神医学)共著「こころとスポーツ」は刊行が予定より遅れていますが、現在執筆進行中です。
 著者はともに、オリンピック選手の心理面のアドバイザーでもあり、豊富な経験と研究に基づき、様々な具体例を取り上げながら、スポーツカウンセリングの意義や、メンタルトレーニングの説明と実践方法など、こころとスポーツ活動との関連を、科学的に、かつ具体的に解明していきます。スポーツ活動に関連する、こころと身体の関係を実践的に把握し、応用することができる内容となっています。
 また、「心と身体の癒しシリーズ」の既刊として、音楽療法の第一人者である村井靖児著「音楽療法を語る―精神医学から見た音楽と心の関係」(2100円)と、「医療には、そのベースに人間関係への信頼がなければ真の医療とはいえない」と語る森彪著「医における癒し―人間形成のなかから」(2100円)が好評発売中です。


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麗澤大学出版会

▼安田喜憲・松本健一・欠端實・服部英二著『対論 文明の風土を問う 泥の文明・稲作漁撈文明が地球を救う』(1680円)4人の論客が談論風発、地球文明を俯瞰し、日本人の心の原点を探り、持続型文明社会の構築を提起する「目から鱗」の比較文明学講義第二弾。
▼J・スミス、M・マッコネル著/新庄哲夫訳『ラスト・ミッション 日米決戦終結のシナリオ』(2940円)米国の最新資料・証言をもとに、マクロ・ミクロの視点を駆使して描ききった傑作ノンフィクション 米国側から初めて明らかにされた「日本のいちばん長い日」。
▼中野善達編著『障害者教育・福祉の先駆者たち』(1890円)明治以降の障害者教育・福祉における五人の代表的パイオニアの功績と軌跡を描く。


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慶應義塾大学出版会

▼佐藤望編著・湯川武ほか著『アカデミック・スキルズ 大学生のための知的技法入門』(1050円)研究テーマの決め方、情報の探し方、文章の書き方等、大学生の学びの技法を分かり易く伝授する。
▼慶應経営学叢書第一巻 十川廣國ほか著『イノベーションと事業再構築』(3360円)、第二巻 岡本大輔・梅津光弘著『企業評価+企業倫理 CSRへのアプローチ』(3570円)現代の企業経営をめぐるホットイシューを取り上げ、理論と実証の両面から分析し、新たな知見を提示するシリーズ(全六巻、第三巻以降続刊)。
▼加藤宗哉『遠藤周作』(2625円)母への格別の愛着から文学への傾倒と宗教的情熱をたどり、狐狸庵世界に及ぶ評伝。三十余年を師弟として交わった著者が知られざるエピソードを交えて描く。
▼J・L・ギャディス著・赤木完爾訳『アメリカ外交の大戦略 先制・単独行動・覇権』(2520円)9・11の奇襲が、アメリカの外交と安全保障戦略にもたらした衝撃と影響、そしてその帰結について考察する。


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ケンブリッジ大学出版局

▼SuperFractals(ISBN0521844932,USD35.00)4色刷。複雑な図形を数学的に理論化するフラクタル幾何学を説明した、同著者のFractalEverywhere(1998年、AcademicPress出版)に続くタイトル。
▼TheCambridgeDictionaryofStatistics,3ed(ISBN0521690277,USD40.00)第三版。3600語以上の統計の専門用語を収録。加えて、100名以上の著名な統計学者についても簡単にまとめている。
▼TheCambridgeDictionaryofSociology(ISBN0521540461,USD34.99)600の見出し語を収録。各国の専門家により、社会学の従来のコンセプト及び、Globalization,IT,Terrorismなどの社会的影響をグローバルな視点で、まとめている。
▼EnglishIntonationPaperbackandAudioCD(ISBN0521683807,USD39.99)CD付。英語のイントネーションのパターンを理解し、利用する方法を紹介。各章の終わりには、練習問題付。


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産業能率大学出版部

▼山口宗秋著『「生涯現役」時代への挑戦』―定年後の生きがいある人生設計はできていますか―(1890円)
 今求められているのはOBの方々が永年企業で培ってきた経験と技術を定年後の生活にどう活かし反映させるかである。
▼石鍋信孝著『与信管理の戦略と実践』―リスク管理で勝ち残る―(2100円)
 新会社法も考慮し“戦略から実践”というアプローチで与信管理を分かりやすく解説。
▼武田哲男著『実践的クレーム対応』(1890円)
 クレーム対応について、クレームは「顧客からの貴重なプレゼント」「好意的なエールだ!」といった視点から具体的に役に立つポイントを実践的に解説。
▼内山力著『コーポレート・イノベーション』―イノベーターへ贈る企業変革のシナリオ―(1890円)
 企業改革の理念・意思・時代認識をもとに「企業は従業員が作り上げたもの」「改革には従業員の合意が必要」という二つの原則をベースに書かれたイノベーター必携書。


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専修大学出版局

▼川上周三著『ヴェーバー社会科学の現代的展開 グローバル化論との結合の試み』(3360円)
 現代は、多量の人やモノがグローバルメディアに導かれて国際的に流動している時代である。著者はヴェーバーの社会科学理論を、ミクロ―マクロリンケージ理論と位置づけ、それと現代社会理論、とりわけグローバリゼーション論との関係づけに関心を注いでいる。賀川豊彦の思想なども論じながら、これまで取り組んできた著者の思考の軌跡が新たな機軸をえてここにある。
▼専修大学社会科学研究所編『社会科学研究叢書8 中国社会の現状』(3675円)
 グローバル化の現象下にある現代中国の法制度、行政、産業・経済、都市構造などの面から、そこで生じている変化と現状を学際的に論じている。中国経済の国際化―貿易動態からのアプローチ、中国における中央・地方の財政関係、北京のコミュニティ類型と近隣関係の特質、「戦略文化」論からみた「現代中国」、中国主要都市の経済統計、など。


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大正大学出版会

▼星川啓慈著『対話する宗教』(四六判 1995円)現代世界の動向は、まさしく宗教間対話の重要性を指向している。宗教と戦争とのかかわり、宗教間協力の具体例、「公共性」など、様々な視点を織り込んだ〈宗教間対話〉に関する最良の入門書。(TU選書4)
〈既刊 TU選書〉(1)小峰彌彦『般若心経に見る仏教の世界』(2310円)(2)伊藤淑子『家族の幻影―アメリカ映画・文芸作品にみる家族論』(2205円)(3)廣澤隆之『唯識三十頌を読む』(1995円)
▼弓山達也責任編集『現代における宗教者の育成』(A5判 2520円)今、宗教者はどのように育成されているのか?
宗教者の宗教性、スピリチュアリティを一定のレベルで持続させ、どう高めてゆくかといことは宗教教団の深刻な問題の一つである。次世代の信仰の担い手の育成について各教団共有の課題を論じる。
▼近刊 松濤誠達著『古代インドの宗教とシンボリズム』(A5判)


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玉川大学出版部

▼『TA実践ガイドブック』小笠原・西森・瀬名波編(A5判・2940円)
大学院生をティーチングアシスタント(TA)として雇い、授業を手伝わせるTA制度の役割と仕事を詳しく解説する。
▼『アジアの高等教育改革』アルトバック・馬越徹編(A5判・6300円)
急激に拡大するアジア地域の高等教育。高等教育行政の分権化、私立セクターの拡大、質の保証等を分析し、将来を展望。
▼『ヨーロッパの高等教育改革』タイヒラー著(A5判・5250円)EUを支えるヨーロッパ市民の育成機関へと変化し多様性よりも構造上の収斂を目指すヨーロッパの高等教育システムを論じる。
▼『脳と心と教育』バーンズ著(A5判・3990円)脳科学や神経科学と心理学・教育学の各研究成果を関連させ、それが教育現場でどう役立つのかを示す。
▼『モーツァルトスタディーズ』網野・藤澤・渡邊編(A5判・2940円)
モーツァルトとは何なのか、何だったのか。音楽のみならず、その他の芸術、歴史、社会などを研究する執筆陣が、各々の角度から新たなモーツァルト像を模索。


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中央大学出版部

▼細野助博著『政策統計―「公共政策」の分析ツール』(3885円)官と民との協働作業で公共政策を実現するために必須の分析ツールを収める。
▼S・ジョンソン/諏訪部他訳『スコットランド西方諸島の旅』(2625円)十八世紀英文壇の巨人がスコットランド奥地を訪ね、叡智に富む社会史的考察を展開する紀行の古典。
▼稲田寛著『一見落着―下町弁護士のこぼれ話』(1890円)下町育ちの熱血弁護士の人情が綾なす人間模様を映し出し一見落着もどきの人世を描出する。
▼茅野信行著『アメリカの穀物輸出と穀メジャーの発展』[改訂版](2940円)世界の穀物貿易を支配する穀物メジャー。その戦略・経営行動の実像に迫る。
▼中央大学文学部編『恋愛家族そして未来』(1974円)現代社会の諸問題を分析し感銘を与えた公開講座の講義録。
▼斉藤孝著『意味論からの情報システム―ユビキタス・オントロジ・セマンティックス』(3150円)ユビキタス社会は人間と情報システムとの共生社会、意味の相互理解(オントロジ)が必要になる。


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東京大学出版会

▼ひろたまさき/キャロル・グラック編『歴史の描き方』全3巻刊行
 「歴史学」という知の制度を根本から問いなおしてみよう、「歴史叙述」という営みの一切合財を試練にさらしてみよう 問題意識を共有した研究者たちがその作業にとりくんだ。『歴史の描き方』は、日米の研究者たちによる、学際的、越境的な共同研究にもとづくシリーズである。
 歴史叙述の方法を、哲学、文学研究、文化人類学、社会学などとの隣接諸分野から揺さぶる作業を通じて、過去を語るこれまでの枠組みを解体するとともに、新たな叙述をつくりあげていくための新たな素材と手がかりとを提示、そしてその実践を試みる。
 読者に向けて「歴史の描き方」をより広く開き、新たな歴史学の可能性を追究したい。各巻定価2625円。
1『ナショナル・ヒストリーを学び捨てる』(酒井直樹編)
2『戦後という地政学』(西川祐子編)
3『記憶が語りはじめる』(冨山一郎編)


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東京電機大学出版局

▼『ヒューマノイド工学』(熊本水頼編著/3360円)ヒューマノイドロボットと実際に人間が行う自然の動作との間には、明らかに大きな違いが存在する。この違いは、人間をはじめとする多くの動物が持つ「2関節筋」に由来するものである。動物が動物たるべきはその運動であるが、本書は、その運動の仕組みを生物進化史的にたどることで、生体力学・生体工学をとらえなおし、ヒト特有の運動特性を解きほぐす鍵をわかりやすく解説することをその目的としている。
▼『チャンス発見のデータ分析』(大澤幸生著/3780円)「チャンス」とは「意思決定において重要な事象・状況」のことであり、「チャンス発見」とは意思決定技法のパラダイムである。本書では、さまざまな実環境から入手したデータをモデル化し、さらに「シナリオマップ」などの形状に可視化して、これを人間が独自の経験と頭脳、そして何人かで構成される対人コミュニケーションを通して自らの行動環境の構造を把握する技術である「チャンス発見技法」について、体系的に解説した。


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東京農業大学出版会

▼米大陸へ「学卒移民」史 松田藤四郎監修、秋岡伸彦編著
 太平洋戦争後、深刻な人口・食料問題を抱えた日本で、少なからぬ若者たちが「海外雄飛」を夢見て単身、渡航していった。日本人移民史の中で、東京農大の「学卒移民」はどう位置づけられるか。
 平成18年8月/四六判/350頁/税込価格3150円
▼共生農業―微生物の知恵を生かし自然が蘇る― 太田保夫著
 自然環境を保全し、安心安全な農産物の生産をめざすこれからの農業にとって共生農業の必要を解説した好書
 平成18年10月/A5判/144頁/税込価格1680円
▼国際協力の農業普及―途上国の農業・農村開発普及入門― 鈴木俊著
 途上国の農業・農村開発協力について農業普及の視点から整理し、途上国の農業・農村の実態に立脚した問題点の把握と解決のための方策を考察した
 平成18年10月/A5判/240頁/税込価格1890円


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法政大学出版局

▼『衣(ころも)風土記』。I〜IV、(松岡未紗著・四六判・全4巻・各巻2625円)衣服の素材となる植物や蚕を育て、紡ぎ、織り、染めた技と心を訪ねた旅の記録。神話の世界に分け入り伝説を収集し、今や忘れ去られた養蚕の神、機織りの神を発掘して衣服の原点を探る。自身は着ることもない絹を織った江戸時代の女たち。厳しい労働条件のもとで働いた明治〜昭和の工女たち。その喜びと哀しみを思いやり、土地の人々との交流をユーモアをまじえて描きつつ、現代の衣服文化に対する批判をもさりげなく語る。
I…北海道篇/青森篇/岩手篇/宮城篇/秋田篇
II…山形篇/福島篇/山梨篇/長野篇
III…新潟篇/富山篇/石川篇/福井篇/岐阜篇/静岡篇/愛知篇
IV…三重篇/滋賀篇/京都篇/大阪篇/兵庫篇/奈良篇/和歌山篇


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武蔵野大学出版会

▼『リハビリテーションとソーシャルワーク―対人援助技術の統合化―』(平岡一雅著 菊判上製・348頁、4725円)
 スウェーデン留学から帰国後、帝京大学医学部附属病院リハビリテーション科チームのMSWとして始まった著者の二十年の実践経験と研究が、対人援助技術の統合化に向かう軌跡を示す論文集である。「リハビリ」と略称される身体機能の回復訓練を中心とする考え方とは別の「本来のリハビリテーションの姿」が社会福祉に重なり、「障害を持った今の自分の方が、障害を持たなかった以前の自分よりも幸せであることを実感する」新しい価値の創造につながる援助こそ、医療・保健・福祉の各領域の専門職のチームによる対人援助の目指すところであることを、事例に即して説く。


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武蔵野美術大学出版局

『美のバロキスム――芸術学講義』谷川渥著
 広汎なパースペクティブを持ち、生起し続ける「美」の現象と「芸術」作品に対して常にアクチュアルな問いを投げかける美学者・谷川渥による本格的な美学・芸術論。一章「絵画のフォルムとアンフォルム」では、プラトン、アリストテレスからロザリンド・クラウスのアンフォルム論まで、絵画作品を参照しながらイメージとフォルムの問題について論じる。二章「二〇世紀の抽象をどうとらえるか」では二〇世紀芸術の大きなテーマである「抽象」について。三章「美学講義」ではカントからグリーンバーグ、バーネット・ニューマンにいたる美と芸術と観念の問題を辿る。四章「美学問題としてのバロック」では、もっとも現代的な美学問題としてのバロックを。五章「芸術終焉論とは何か」ではミニマル・アートなど現代芸術の問題を対照しつつ、そもそも終焉論がどこから生まれてきたのかを論じる。七〇点以上の豊富な作品とともに、古今東西の美学・芸術史上の数々の理論の位相を平易な語り口で論じ尽くした一冊。予定価格3400円。308ページ。2006年12月刊行。


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明星大学出版部

▼既刊
阪井・小山・木暮・中里共著『五線譜の約束』 B5判・1365円
小学校の教員、音楽の教員をめざす学生のための、音楽科教育Iのテキスト。「五線記譜」をもとにした音楽の約束をわかりやすく説明する。拍・リズム・テンポ、音符と休符、音程、音階、調号、和音、コードネーム、記号と用語など、初歩から学ぶ音楽への入口。
▼近刊(1月刊行予定)
明星大学初等教育研究会編『初等教育原理』(仮題)
「教育とは何か・教育の歴史」「教育内容・方法」「子どもの成長・発達」「教育法規・行政」「教師論」「学校経営」「家庭・地域・社会の教育」「障害児教育」などをテーマとして概説する。
明星大学教職課程研究会編『教育方法の理論と実践』
教育実践で出会う課題に対して、多角的かつ洞察する力をもって対応できる専門的能力を養い、また小学校教員としての学習指導技術の向上を目指す。理論編と実践編の二部構成とする。


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早稲田大学出版部

▼『スウェーデン―自律社会を生きる人びと』(岡沢憲芙・中間真一編、2940円)福祉、出産・育児、就業、生涯学習等をテーマに取り上げて、スウェーデンの市民生活の実状を探り、自律社会とは何かを明らかにする。
▼『比較福祉政治―制度転換のアクターと戦略』(宮本太郎編、3360円)転換期を迎えた福祉国家はどこへ向かおうとしているのか。先進工業国の情勢を多角的に分析し、ポスト福祉国家の実像にせまる。比較政治叢書第2巻。
▼『マリヴォー戯曲選集』(佐藤実枝編訳、5880円)生涯をかけて「自分らしさ」を追い求めたマリヴォー。翻訳六作品に作家論・作品論・年表などを加え、あえて苦難の道を選んだ劇作家マリヴォーを再発見する。


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東海大学出版会

『水路の造形美』(渡部一二著/B5変型判/3990円)日本各地には、人々が多くの恩恵を受け、地域の歴史を深く刻んできた美しい水路が数多くある。失われつつある伝統的な水路や水利用形態の価値を再認識し、街づくりの「核」となる水路空間の保全・新たな活用を訴える一冊。
『森と水辺の甲虫誌』(丸山宗利編著/A5変型判/3360円)森林、潮間帯、砂漠、地中、地下水、高山、動物の巣等に棲む甲虫の多様性をメインテーマに甲虫の分類から最新の進化までを概観する。
『樹の中の虫の不思議な生活−穿孔性昆虫研究への招待』(柴田叡弌・富樫一巳編著/A5変型判/2940円)カミキリムシやクワガタムシなどの未知なる生活を紹介し、穿孔性昆虫と寄主である樹木との興味深い関係を探る。


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名古屋大学出版会

▼坪井秀人著『感覚の近代―声・身体・表象―』(5670円) 公と私のあわいに浮かびあがる〈感覚〉という問題系を、近代日本の文化的=政冶的文脈のなかで横断的に読み解いた批評の実践。
▼大黒俊二著『嘘と貪欲―西欧中世の商業・商人観―』(5670円) 中世後期、商人・商業への蔑視が商業肯定へと転換していくトポスの変容を捉えた、壮大な商業の精神史。
▼小杉 泰著『現代イスラーム世界論』(6300円) その成立から激動の現在と今後の展望まで、思想と社会の動態的連関の中で捉え、イスラーム復興が今日の世界にもたらした巨大な運動を描く。
▼池尾愛子著『日本の経済学―二〇世紀における国際化の歴史―』(5775円) 安井琢磨、青山秀夫、森嶋通夫など国際水準の経済学者を多数輩出した歴史を、国際的文脈のなかで描き出す。
▼原田正文著『子育ての変貌と次世代育成支援―兵庫レポートにみる子育て現場と子ども虐待予防―』(5880円) 今必要な子育て支援とは何か、大規模調査の結果から探る。


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三重大学出版会

▼廣瀬英一著『ジョン・ドス・パソスを読む』A5判210頁(本体2200円+税)アメリカの小説家ジョン・ドス・パソス(1896〜1970)の代表作『マンハッタン乗換駅』(1925)、『U・S・A』(1938)を中心に読解した研究書。『U・S・A』は、出版当時批評家を勢ぞろいさせるほど論じられたが、1930年代以降は折りに触れて論じられるに止まっている。コラージュ(モンタージュ)的小説世界の集合性・全体性、また歴史としての小説(ドス・パソスの言う「同時代年代記」)という特質は大きな魅力である。作家としての社会・政治との関わり方も検討に値する。さらに、彼の小説を読むことは、アメリカとは何か、アメリカ的価値とは何か、二十世紀のアメリカの歴史はどういうものであったかなどを考えるきっかけにもなる。ドス・パソスの研究書は、単行本としては、わが国では「案内書」(1967)が1冊あるだけで、本書はこの作家の初の研究書と言ってよい。
▼世界の猿文化紀行・上島亮著・11月刊
▼日本修士論文賞・審査中


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京都大学学術出版会

▼学術選書『素粒子の時代を拓く 湯川秀樹・朝永振一郎の人と時代』湯川・朝永生誕百年企画展委員会編集、佐藤文隆監修(235頁・1575円)素粒子物理学の世界を創造してノーベル賞に輝き、戦禍から復興する勇気を与えた湯川・朝永の生誕から百年――日本の誇る科学史を珠玉の評伝として読み、物理学の巨人を育んだ時代を知り、21世紀に生きる我々にとって持つ意味を考える。
▼『ソクラテス以前の哲学者たち(第2版)』G・S・カーク/J・E・レイヴン/M・スコフィールド著、内山勝利他訳(630頁・5985円)「世界」や「人間存在」の意味を深く問いかけた最初のギリシア哲学者たちの思索を、緻密な原典批判に基づき論じた古典的名著。哲学に関心をもつ人のための本格的案内書。
▼『身体のフランス文学――ラブレーからプルーストまで』吉田城・田口紀子編(402頁・4725円)心理から身体へ――ルネサンスから二〇世紀へ、テクストとともに変化する、「身体」へのまなざしとその表現に焦点をあて読み解いた、新しいフランス文学史。


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大阪経済法科大学出版部

▼1999年に『在間島日本総領事館文書』上巻の刊行以来、待望の下巻がいよいよ刊行されました。▼その間、アジア研究所研究叢書は95年の『朝鮮半島の非核化と日本』の刊行から昨年の『東アジア政治・外交史研究』まで12巻を数えるまでになりました。▼シリーズ番号と書名・刊行年を書き出してみると、1『在間島日本総領事館文書 上巻』(99年)、2『朝鮮半島の非核化と日本』(95年)、3『台湾市民社会の挑戦』(96年)、4『日本外交の課題と選択』(96年)、5『東アジア共生への道』(97年)、6『五〇〇〇年前の東アジア』(97年)、7『植民地朝鮮における社会事業政策』(96年)、8『明清時代の徭役制度と地方行政』(00年)、9『日清戦争と東アジアの政治』(03年)、10『元暁佛学思想研究』(02年)、11『大国の攻防』(05年)、12『東アジアの政治・外交史研究』(05年)、『在間島日本総領事館文書 下巻』(06年)となります。▼これからもアジアの様々な視点からみた叢書の刊行を目指します。▼今後ともアジア研究所研究叢書をよろしくお願いします。


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大阪大学出版会

▼大阪大学総合学術博物館編『「みる科学」の歴史』B5判・並製・56頁 定価1050円 天体〜植物図〜人体解剖〜顕微鏡。巨大空間から極小の世界までを見つめ考察する江戸時代の“科学者”の図録。
大阪大学新世紀レクチャー
▼大阪大学法政実務連携センター編『企業活動における知的財産』A5判・並製・252頁 定価2415円 経済再生のキーワード「知的財産」を、企業の実務担当者と研究者による双方向アプローチで解説。
▼淺田孝幸編『産業再生と企業経営』A5判・並製・250頁 定価2100円
個別企業や産業クラスターを中心とした、産業再生と企業創造に向けた1990年以降のミクロ活動を論じる。阪大VBの現状や研究員によるVB事例分析も紹介。
▼阿部武司著『近代大阪経済史』A5判・並製・300頁 定価2100円 江戸時代以来、市場経済が高度に展開していた大阪が、統制経済に組み込まれ、戦時期を経て大きく変貌していく変遷を、当時の企業家を紹介しながら丁寧に解説。


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関西大学出版部

▼筒井脩著『シェイクスピアにおけるNatureの意味』(A5判・2940円)シェイクスピアの全作品中に用いられている、natureの基本的な意味を考察。また、四大悲劇を含む作品論9編を収めたユニークな論考である。
▼ハリー・ダニエルズ著/山住勝広・比留間太白訳『ヴィゴツキーと教育学』(四六判・5250円)教育実践の創造に向けて、現代ヴィゴツキー学派、社会文化的理論、活動理論を革新的な社会理論として発展させる企てを提起する。
▼川神傅弘著『サルトルの文学』(A5判・4200円)フランスの哲学者であり作家であるサルトルは、実存主義の代表者であった。本書は、二十世紀を奏でた倫理と芸術のはざまに響きわたる“受難の調べ”として表現される彼の作品を通じて、その魅力を紹介している。


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関西学院大学出版会

▼関西学院大学法科大学院形成支援プログラム推進委員会編
『変わる専門職教育―シミュレーション教育の有効性』シミュレーション教育の課題と方向性を探る。(A5並製・258頁・定価2730円)
▼関西学院大学法科大学院形成支援プログラム推進委員会編
『模擬法律事務所はロースクールを変えるか―シミュレーション教育の国際的経験を学ぶ』模擬法律事務所を用いた法曹養成教育とは。(A5並製・280頁・定価2730円)
▼松木 真一編著
『現代科学と倫理―科学技術と人間の〈関係〉のために』第一線の科学者たちによる倫理的提言。(A5並製・292頁・定価2520円)
近刊
▼小山 敏夫著
『ウィリアム・フォークナーの詩の世界―楽園喪失からアポクリファルな創造世界へ』(A5上製・368頁・定価4200円)


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九州大学出版会

▼小川雄平著『東アジア地中海経済圏』(A5判・240頁・3360円)東アジア新時代を拓く福岡発の問題提起の書。
▼永添祥多著『長州閥の教育戦略―近代日本の進学教育の黎明―』(A5判・252頁・4515円)明治中期に長州閥が構築した進学制度を解明する。
▼日本スペンサー協会編『詩人の詩人スペンサー』(A5判・460頁・4725円)日本スペンサー協会二〇周年論集。
▼M・クレッカー&U・トゥヴォルシュカ編『労働の倫理』「諸宗教の倫理学―その教理と実生活―」第2巻。シリーズ全5巻完結((1)性の倫理/(2)健康の倫理/(3)所有と貧困の倫理/(3)環境の倫理 各巻四六判・2520〜2625円)
▼九大アジア叢書(KUARO叢書を改称)第6巻 石川捷治・中村尚樹著『スペイン市民戦争とアジア―遥かなる自由と理想のために―』(新書判・182頁・1050円)。第7巻 緒方・矢田・多田内・高木編著『昆虫たちのアジア―多様性・進化・人との関わり―』(新書判・216頁・1050円)。


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