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北海道大学図書刊行会

▼身崎壽著『人麻呂の方法』(A5判・4935円) 万葉集のみならず古典和歌史上もっとも著名な歌人柿本人麻呂の作品の表現を、時間・空間・「語り手」という、新しい三つの視点から分析する。古代和歌がその始発期=万葉時代において、詩的=和歌的表現の可能性をどのように切り開いていったかを、人麻呂の作品分析を通じて究明する。
▼中尾佐助著作集I『農耕の起源と栽培植物』(A5・12600円)・III『探検博物学』(A5・10500円)「照葉樹林文化論」で著名な中尾の関心は栽培植物と農耕に関わるものを基本に食文化から科学認識論まで多岐にわたる。本著作集(全六巻)は社会的にも大きな影響を与えた中尾の思考の雄大さとフィールドワークの確かさを、後に続く研究者に伝えるべく広範な足跡をテーマごとに精選して「中尾ワールド」の集大成を図る。Iには栽培植物と農耕文化探求の第一歩である「ユウマイ文化圏」から到達点である『栽培植物と農耕の起源』まで、氏の重要な業績を収めた。IIIでは西部小興安嶺から雲南省麗江まで四五年に及ぶ中尾の探検の道を辿る。


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東北大学出版会

▼魯迅・東北大学留学百周年史編集委員会編『魯迅と仙台−東北大学留学百周年−』(B5判、168頁、2940円(税込))阿Q正伝でお馴染みの魯迅は、学生生活を仙台で過ごした。本書では、仙台医学専門学校で藤野厳九郎師から受けた薫陶の数々が、新しく発掘された多様な一次資料に基づいて詳細に跡付けられている。特に、作品『藤野先生』で夙に著名な藤野による学生魯迅の解剖学ノートへの添削が翻刻され、魯迅の藤野に対する畏敬の源泉を見ることができる。添付CDには、本書の中国語訳が収められている。
▼山本光璋・鷹野致和編『揺らぎの科学と技術−フラクチュオマティクス入門−』(A5判、280頁、2835円(税込))英語のサブタイトルは、ゆらぎと情報学の合成語である。ゆらぎは複雑系における情報処理や制御過程を反映した情報源である。本書では、ゆらぎの解析理論を紹介した上で、心拍変動、脳単一ニューロン活動、遺伝子発現、経済現象、企業活動、中国農村の社会構造データ等の具体例を取り上げている。


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流通経済大学出版会

▼金淵明編/韓国社会保障研究会訳『韓国福祉国家性格論争』
 いま、東アジアが熱い。政治や経済のみならず社会保障や福祉国家研究の分野でも多くの人がいっせいに中国や韓国、台湾等東アジアに目を向け始めている。
 注目を浴びている当の韓国ではいま、1997年の経済危機後におこなわれた金大中政権下での福祉関連諸制度改革(生産的福祉)の評価をめぐって熱い論争が展開されている。それは新保守主義的改革と理解すべき性格のものである、いやむしろ国家福祉の拡大とみるべきものである、といった主張が相譲らず対峙しているのである。金淵明(韓国中央大学教授)編『韓国福祉国家性格論争』は、韓国の錚々たる研究者10名による侃々諤々の、こういった熱い議論17編を編者が論争風に編集したものである。本書はまた、韓国の社会保障や福祉国家研究が現在いかなる状況にあるかを知るための格好の書物でもある。
 この刺激的で、まことに興味深い本書を、韓国社会保障研究会の新進気鋭の若手研究者が中心となって訳出した。


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聖学院大学出版会

▼チャールズ・C・ブラウン著、高橋義文訳『ニーバーとその時代――ラインホールド・ニーバーの預言者的役割とその遺産』(A5判、税込価格6300円)
 「変えることのできない事柄については受け入れる冷静さを、変えるべき事柄については変える勇気を、そしてそれらの二つを見分ける知恵を与えたまえ」という有名な祈りの作者として知られるラインホールド・ニーバーは、第二次世界大戦の前後のアメリカにおいて、キリスト教のみならず、政治・社会に多大な影響を与えたキリスト教神学者であった。しかし「不可能の可能性」などの表現で人間の可能性と限界を同時に指摘するその思想は、単純な理解を阻む困難さも併せ持つ。
 本書は、アーサー・シュレジンジャーに「アメリカでもっとも思慮深く影響力のある宗教思想家の生涯と思想と影響に関する最良の報告」(序文)と絶賛されているように、その一筋縄で理解できないニーバーの思想をアメリカの歴史の文脈に置きなおして理解しようとしたものであり、アメリカ史の一側面を伝える知的伝記である。


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聖徳大学出版会

 本学出版会の「心と身体の癒しシリーズ」の、第一巻村井靖児著『音楽療法を語る』の専門を超えた多方面からの反響に予想以上の手ごたえを感じております。
 今日の混沌とした状況を反映して、心身の安定を求める人々の意識の強さを逆に実感させられます。
 予定どおりの刊行で運んではおりませんが、第二巻『医における癒し』森 彪著(3月刊行予定)、第三巻『こころとスポーツ』花沢成一、永島正紀共著(5月刊行予定)につづいて、第四巻の準備に入っております。
 本学の、臨床心理学研究科長 岡堂哲雄教授著の『家族力の回復 親と子の愛と癒し』を第四巻に予定しております。
 本書は「乳幼児虐待や、夫婦間暴力など、家族が持つ力のネガティブな面が際立つ時世です。家族には、本来赤子を、屈強の若者に育て上げる力がありました。」と考える著者が、この家族力を回復するにはいかになすべきか、を臨床心理の立場から親と子の愛と癒しの具体例を中心に取り上げ追究しています。現代にあって注目される課題です。


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麗澤大学出版会

▼志村幸雄著『「発明力」の時代 夢を現実に変えるダイナミズム』(1680円)芸術は言うに及ばず、学術であれ、ビジネスであれ、創造力ひいては「発明力」がものを言う。第一部では、独創的な発明力が発揮されるメカニズムを明らかにし、第二部では、豊田佐吉、エジソンなど20人の発明家列伝で実践例を示す。
▼笠原敏雄著『希求の詩人・中原中也』(2940円)自滅的な人生を送りながら「神の口から出る言葉」を自らの労働として選びとった中也――その天才の宿命とは? アルチュール・ランボーとの対比を基軸に、著者独自の心理療法理論・「幸福否定理論」によって、新たな中也像を提示する画期的な評伝。
▼竹原茂著『ラオス・日本、アジアに生きる――異文化理解と国際協力の理想を求めて』(1995円)


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慶應義塾大学出版会

▼アントワーヌ・ルベイロ著、石橋春男・渡部茂訳『ワルラスの経済思想』(4200円)丹念な資料の読み込みからワルラス理論を再構築。ワルラスの一般均衡理論・貨幣理論に新たな解釈で挑む世界最先端のワルラス研究。
▼小山内富子著『小山内薫−近代演劇を拓く』(3990円)日本演劇の先駆者、小山内薫の足跡と魅力溢れる人間性を家族ならではの視点で生きいきと描いた本格評伝。森鴎外、夏目漱石、内村鑑三、島崎藤村など、多くの同時代人が登場。
サントリー学芸賞受賞の二作
▼国分良成著『現代中国の政治と官僚制』(3570円)官僚機構の頂点たる国家計画委員会の歴史を分析し、中国の政治構造の一断面を明らかにした、第一人者ならではの本格的実証研究。
▼渡辺靖著『アフター・アメリカ−ボストニアンの軌跡と〈文化の政治学〉』(2625円)歴代大統領を生んだ都市ボストンの「バラモン」と「アイリッシュ」。二つの世界を通してアメリカ市民社会の最深部を浮き彫りにした、新進気鋭の文化人類学者による衝撃のデビュー作。


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産業能率大学出版部

▼唐住尚司著『経営に活かす最新環境マネジメントシステム 2004年版DIS対応ISO14001の基本・実例・導入の実際 』(1680円)
21世紀は環境の世紀といわれ、環境に関わる問題が日々取り上げられています。本書では、企業で認証取得したISO14001(環境マネジメントシステム)を経営ツールとして、どのように活用すれば企業経営により効果的なのか、事例を織り交ぜながら説明されており、ISO14001を構築しようとしている経営者・担当者の方に最適な書。
厚生労働省実施「ホワイトカラー職務能力評価試験」テキストとして最適な一冊
▼齋藤政美・宮内洋喜編著『営業管理実務』(2100円)
現在のようにめまぐるしく変化・複雑化していく企業環境の中で、市場の状況が変わっても確実に把握しなければならない営業の基本は不変。営業戦略の立案、マーケティング基礎、営業知識・技術の活用など、営業の基本を中心に解説した本書は、実務に携わっている方々に最適の書。


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専修大学出版局

▼専修大学今村法律研究室編『虎の門事件(二)』(A5判/4384円)大正12年に行啓途中の摂政宮が虎の門街頭で狙撃され、世間を震撼させた事件で、官選弁護人を委嘱された今村力三郎の裁判資料のうち、「特別事件記録之主要調書」を所収している。公判も非公開でなされ、裁判に係わる資料も少なく、この事件に関する第一次資料としては大変貴重なものといえる。
▼金成洙著『日・韓卸売構造の変化に関する研究』(A5判/3570円)流通の中枢を占める卸売業だが、日・韓それぞれ固有の社会経済的条件下でどう発展してきたかという二元論の立場から、統計的分析を通して考察する。また食品卸売業の実証研究により、卸売機能についても分析している。
▼永久保陽子『やおい小説論』(A5判/4410円)「やおい小説」分析において、等閑視されがちだったテクストそのものに光をあてる。詳細な分析を通し「やおい小説」に底流する女性の性的欲望の様態と、制度化された性への抵抗を浮き彫りにする。


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大正大学出版会

▼大正大学綜合仏教研究所編『霊通寺跡(研究編・図版編)』(B5判・6300円)朝鮮民族の歴史上、仏教の思想と文化が一番高い水準で開花したのが高麗時代である。霊通寺はその初期の創建である。霊通寺(開城市龍興洞五冠山の南麓に位置する)は、高句麗仏教史上における高僧である大覚国師義天(〜1101)の霊跡もあり多くの関心を集めている。朝鮮民主主義人民共和国社会科学院考古研究所と大正大学とが共同で行った発掘調査の報告書である。研究編は発掘された遺跡の解説、付録として本学名誉教授斎藤忠氏の「霊通寺考」を掲載。図版編は、寺院跡の礎石や大覚禅師碑、三基の石塔、憧竿支柱など貴重な遺跡や発掘物の写真・図面等を掲載する。
▼藤原聖子著『「聖」概念と近代』(2005年3月刊行)。これまでの宗教学はいかなる点において西洋近代的であり、そのことがいかなる理論上の問題をもたらしたかを宗教学の主要概念である「聖」を例に検証する。
▼廣澤隆之著『心を見つめて――「唯識三十頌」に学ぶ――』(TU選書3近刊)


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玉川大学出版部

▼『評伝 河合榮治郎−戦闘的自由主義者の生涯』(松井慎一郎著・2520円)学問と思想の自由を守るために、敢然とファシズムを批判し、返す刀でマルクス主義を斬って捨てた自由主義者の一生。
▼『進化する美術館−フランス革命から現代まで』(シュバード/松本、小浜訳・3360円)教育からレクリエーションへと、来館者本位のサービス中心になってきた美術館の変遷を総合的にたどる。
▼『ガーデニングをはじめよう』全2冊(松井孝監修・各3675円)花・木・野菜・果樹を育て収穫する体験は、感性を豊かにし、人間性を形成するうえでとてもいい効果があります。1巻はガーデンづくりの基礎やコンテナ栽培、フラワーアレンジメントなど、2巻は野菜・果樹の栽培のしかたから、キッチンガーデンやハーブのリースづくり、料理のしかたなど楽しい頁がいっぱいです。


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中央大学出版部

▼古田裕清著『翻訳語としての日本の法律用語――原語の背景と欧州的人間観の探究――』(1890円)難解な法律用語の源流に遡り独仏など欧州の伝統的な人間観から用語の意味を吟味する。
▼ベルンハルト・グロスフェルト著/山内惟介・浅利朋香訳『比較法文化論』(3990円)地理、言葉、文字、数、時間、宗教に着目し、諸国の社会行動規範を検討した独創的な法文化比較。
▼長田光展著『アメリカ演劇と「再生」』(4725円)アメリカ演劇に内在する再生衝動を、代表的な現代劇作家の作品を具体的に論じて明らかにする。
▼藤本哲也編著『諸外国の修復的司法』(6300円)ニュージーランド、オーストラリア、イギリス、ベルギー、カナダ、アメリカの修復的司法の動向を紹介。犯罪学や刑事政策の分野における新しい課題に挑戦したものである。
▼内田孟男・川原彰編著『グローバル・ガバナンスの理論と政策』(3780円)グローバル・ガバナンスの概念と理論、そして実際の政策を世界的、地域的、国レベルでの事例研究をもとに検証する。


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東京大学出版会

▼佐藤康宏ほか編『講座 日本美術史』全6巻(平均4410円)。2005年4月より刊行開始。
 美術史学とはどんな学問なのか。ふだん美術に親しんでいる人は多くても、専門家が美術について何を考えてきたか知る人は少ないだろう。
 本講座は、美術を見る楽しみの先には、考え、語る面白さがあることを伝えたいという思いから編まれた、日本で初めての講座である。
 従来のクロニクルな、あるいは分野別の構成ではなく、美術史研究に本質的な6つのテーマを取り上げる。各巻のテーマは以下の通り。
第1巻 物から言葉へ(佐藤康宏編)
第2巻 形態の伝承(板倉聖哲編)
第3巻 図像の意味(佐藤康宏編)
第4巻 造形の場(長岡龍作編)
第5巻 〈かざり〉と〈つくり〉の領分(玉蟲敏子編)
第6巻 美術を支えるもの(木下直之編)
 美術史を学ぼうとする人にはもちろん、美術をもっと深く理解したい人にも、最適の手引きとなるはずである。


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東京電機大学出版局

 現代社会は信号にあふれている。多変量の信号を整理しその構造を明らかにしようと、主成分分析や因子分析など、多様な手法が発展してきた。その中で、独立成分分析という新手法が現れ、従来の信号処理の考え方に再考を迫っている。
 独立成分分析は、混ぜ合わさった信号が観測されたときにこれを分離する手法である。大勢の人が同時に話しているときにその中から特定の人の声を抽出する方法、携帯電話などで混線した多数の電波を復元する方法、さらに脳波や脳磁波など脳の内部に発生している信号を分離して捉まえるなど、いろいろな使い道がある。画像処理もその一つである。
▼『入門 独立成分分析』(村田昇著/3570円)独立成分分析の枠組み、基準、アルゴリズムなどを解説。音声分離やスパースコーディングなど応用例も網羅。
▼『詳解 独立成分分析−信号解析の新しい世界』(Aapo Hyvarinen他著/根本幾・川勝真喜訳/6930円)信号処理の基礎概念から独立成分分析の新しい考え方と応用まで、総合的な視点から概観。画像処理などへの応用例も豊富。


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東京農業大学出版会

〈シリーズ・実学の森〉
▼『卵のハテナ Q&A −ニワトリのつくったお弁当−』山中良忠著
 私たちの身近にあるニワトリの卵について日ごろ思いつくその不思議をQ&A方式でポイントをまとめたもの。
 平成16年10月/B6判/135頁/税込価格1050円
▼『農と食の現段階と展望』東京農業大学農業経済学会編
 効率の高い農業の追求と便利で豊かな生活の実現は、各分野にダメージを与え、農業問題として深刻な事態を招いている。東京農大食料環境経済学科の22人の教授らが、農業・農村・食料の現状と将来の姿を分析し提言を試みている。
 平成16年12月/A5判/394頁/税込価格2940円
▼『米政策論集』森島賢著
 米政策はこの数年の間に、目まぐるしいほどに変わっている。本冊子は著者がここ数年の間に、新聞などに書いたものをまとめたもの。
 平成16年6月/B6判/247頁/税込価格2100円


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法政大学出版局

▼『『ビルマの竪琴』をめぐる戦後史』(馬場公彦著・四六判・2310円)戦後児童文学の傑作『ビルマの竪琴』の著者竹山道雄は、没後20年を迎えた。本書は竹山の主著と評論の数々を丹念に追って、知識人による戦争責任の議論の中に彼の思想を位置づけ、戦後60年を目前にして、アジア・西欧諸国と日本をめぐる「和解」の可能性を考察する。
▼『大落語』上・下(平岡正明著・四六判・各2415円)中学三年で初めて落語論を書いた――それから約半世紀、なぜか落語を避けていた。いま、少年時代のトラウマをばっさり斬って、封印されていた落語の記憶を一気に解き放つ。同時代のあらゆる文化を取り込む超絶イマジネーションが落語世界をアクロバティックに拡張する、革命的落語マンダラ。


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放送大学教育振興会

 平成17年4月より開講する放送大学の授業科目から主なものを紹介する。
▼学部開設科目
『生命と人生の倫理』(清水哲郎著)…生命操作技術の発展に伴って生じた倫理的諸問題と治療現場で患者・家族が直面する諸問題を倫理の立場から論ずる。
『生活の動態と経営』(奈良由美子・石川實編著)…社会の枠組みの変化が日常生活の枠組みをどのように変容させるか、また個人は社会をどう変容させるかを生活経営の立場から論ずる。
『日本国憲法』(大石眞著)…日本国憲法が定めている統治構造と権利保障について主要な論点を取り上げながら検討を加え憲法に対する理解を深める。
▼大学院開設科目
『情報化社会研究』(柏倉康夫編著)…20世紀後半に始まったデジタル革命によって、工業文明から情報文明と呼ぶべき新たな段階に入った私たちの社会のありようを情報の視点から考察する。
『教育文化論』(住田正樹・鈴木晶子編著)…人々の教育観や教育意識、発達を規定している教育文化について論考する。


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武蔵野美術大学出版局

◎4月上旬刊行予定◎
▼『アートが知りたい−本音のミュゼオロジー』(岡部あおみ編著・1995円予価)美術作品を展示する空間は美術館やギャラリーにとどまらない。企業メセナやNPO法人による若いアーティストの支援活動があり、アートと市民を交流させる試みがなされている。本書は現状を知るキュレイターやディレクター、第一線のアーティストに対してインタヴューを行い本音を集めた中味の濃い一冊。
◎関連既刊本◎
▼『ミュゼオロジー入門』(岡部あおみ、神野善治、杉浦幸子、新見隆著・2065円)ミュージアムの歴史から博物館資料までを網羅。また欧州・日本のミュージアムの具体例をあげ、根底にはアートとは何か? と問いながらその答えを探る。
▼『ミュゼオロジー実践篇 ミュージアムの世界へ』(岡部あおみ監修・1995円)世界21のミュージアムより、詳細なデータ、活動内容を紹介。作品の保存研究・修復、情報、エデュケーションなど専門職による必修知識や考え方までを包括。


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明星大学出版部

▼小学校教員養成課程のテキストとして2点。ともにいま議論の渦中にある「総合的な学習の時間」、「21世紀を生き抜く」ための初等教育について論述する。
▼佐々井利夫・高島秀樹ほか『総合演習−教師の資質・能力の向上を目指して−』
 A5判・160ページ 1575円
 「教職に関する科目」である「総合演習」設置の背景について日本社会の変動という広い視野から考察を始め、教育改革の動向や教員養成・研修の問題へと論点を具体化し、実際の演習活動を学生の感想・指導計画案などを交えて再現しながら「総合演習」と「総合的な学習の時間」の関連に言及した上で、「総合的な学習の時間」のあるべき姿を取り上げる。
▼青木秀雄『洞察力を培う初等社会科教育法−情報社会を生き抜くために−』
 A5判・226ページ 1890円
 急激な民主化にもまれた戦後の小学校「社会」科教育の変遷をたどり、学力と生きる力の育成が要請される現今、教科としての「社会」科の可能性を探る。理念・理想の洗い直しとその追究にとどまらず、具体的な試み・方法を提案する。


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早稲田大学出版部

▼叢書ワセダ・リブリ・ムンディ(36)『ノルウェーの政治――独自路線の選択』岡沢憲芙・奥島孝康編、同(37)『ノルウェーの経済――石油産業と産業構造の変容』岡沢憲芙・奥島孝康編、同(38)『ノルウェーの社会――質実剛健な市民社会の展開』村井誠人・奥島孝康編(各3150円)を同時刊行した。ノルウェーは2005年に独立百周年および日本との修好百周年を迎える。この節目の年に、ノルウェーの現状を政治・経済・社会の各分野から分析する。
▼『ストックホルムストーリー――福祉社会の源流を求めて』(岡沢憲芙/2940円)首都を拠点に、福祉大国の現状と動向を分りやすく伝える。男女平等政策や年金改革等を縦横に論じ、デモクラシーの実験室スウェーデンを検証する。


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東海大学出版会

▼川合禎次・谷田一三共編『日本産水生昆虫−科・属・種への検索』(B5判、1360頁、定価33600円)
 本書は、日本産水生昆虫の図鑑、検索としてははじめて、幼虫・成虫とを網羅した図書である。海外でも類書は少なく、アジア地域でははじめての図書である。陸上昆虫研究と、河川や湖沼の生態研究あるいは応用研究とのリンクとなる図書であり、21世紀の「水生昆虫」研究の文字通りの出発点となっている。国内の研究成果だけでなく、周辺地域の生物地理的な知見も加わり、東アジアの河川生物学の基本図書ともなっている。執筆陣についても、学を横断する第一線の研究者を揃えている。基礎昆虫学としても重要な図書である。


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名古屋大学出版会

▼谷田博幸著『唯美主義とジャパニズム』(5775円)モダニズムの軛を解き放ち、英国美術の近代を問い直す。
▼宮下規久朗著『カラヴァッジョ−聖性とヴィジョン−』(5040円)幻視のリアリズムを実現した「呪われた画家」の芸術の本質に迫る、初の本格的研究。
▼岡本隆司著『属国と自主のあいだ−近代清韓関係と東アジアの命運−』(7875円)多言語にわたる徹底的な史料分析から浮かび上がる実像。
▼山口重克編『新版 市場経済−歴史・思想・現在−』(2940円)市場経済のもつ光と影を多彩な視点で示した好評の経済学入門、待望の新版。
▼李 秀●(轍−車+さんずい)著『環境補助金の理論と実際−日韓の制度分析を中心に−』(5775円)環境政策としての有効性をはじめて総合的に考察し今後の課題を検討する。
▼毛里和子著『新版 現代中国政治』(2940円)政治大国はどこへ向かうのか。待望の改訂新版。
▼伊澤康司著『やさしい有機光化学』(2940円)光による化学反応の仕組みを基礎から平易に解説。


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三重大学出版会

▼長谷川直哉著『スズキを創った男、鈴木道雄』A5判240頁(本体2500円+税)
1章 遠州における企業家精神の醸成/2章 繊維産業の発展/3章 自動織機製造事業への進出/4章 繊維機械工業の発展/5章 幻の自動車開発計画/6章 戦後復興と労働争議/7章 オートバイ製造事業への進出/8章 自動車製造事業への進出。自動織機製造業者から自動車製造業者への転進の軌道を探る。
▼『「海上かいしょの森」の物語』山口淳有著、新書版200頁(本体1200円+税)
万博会場を2倍楽しむために長久手「海上の森」の里山巡りをガイドする。
▼第三回日本修士論文賞、原稿募集中。
・対象者 未発表の著作(日本語)。
・刊 行 刊行は本会が行います。
・件 数 若干点
・賞 金 大賞20万円、論文賞10万円
・締切り 2005年3月15日必着


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京都大学学術出版会

▼『ニヒリズムと無−ショーペンハウアー/ニーチェとインド思想の間文化的解明』橋本智津子著・3570円/ショーペンハウアーとニーチェの「無」と「ニヒリズム」の思想は、実は東洋のインド思想との出会いによって促されたことを実証的に解明する。特に、ニーチェとインド思想との邂逅はこれまで見過ごされてきただけに刺激的である。
▼『カントの自我論 理論理性と実践理性の連関』内田浩明著・3990円/日本でほとんど顧みられなかった遺稿『オプス・ポストゥムム』を徹底的に分析し、カントが夢想した超越論哲学の全貌を明らかすることによって、カントの自我論の展開を明快な筆致で跡づける。
▼『水とワイン−西欧13世紀における哲学の諸概念』川添信介著・3150円/13世紀、創設されたばかりの大学ではアリストテレス哲学が隆盛しようとしていた。これに対して、水(哲学)をワイン(聖書)に混ぜてはいけないと教会側から禁令が出され、哲学と神学・教学の深刻な対立が頂点に達した。そのせめぎ合いのなかで、哲学とは何かを問う。


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大阪経済法科大学出版部

▼滝沢秀樹著『新装版 近代日本経済史序説』(A5判2100円)
本書は前近代から近代までの日本経済史について述べ、東アジアにおける日本の近代の特質を論じている。著者独自の歴史観を大胆に提示しつつ、「歴史の見方」の重要性を世に問うものである。
目次/序章 日本経済史の課題と方法/第一章 近世封建制の成立と構造/第二章 近代社会の黎明とウェスタンインパクト/第三章 日本における近代資本主義社会の形成/第四章 日本資本主義の確立
▼西山井依子著『債権総論』(A5判2520円)
日本民法典第三篇第一章総則部分である債権総論を論説。大学で債権法を学ぶ学生のために、債権総論の基本的知識と概念をできるだけ明確に、判例を引用しつつ、具体的に叙述している。
目次/第一章 債権総説/第二章 債権の目的(給付)/第三章 債権の効力/第四章 債権の対外的効力(責任財産の保全)/第五章 多数当事者の債権関係/第六章 債権譲渡/第七章 債権の消滅


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大阪大学出版会

▼野村正勝他編著『21世紀を担うクリーンコールテクノロジー』A5判・342頁 定価3150円 埋蔵量・供給安定性・環境面・効率性などから21世紀のエネルギー資源として期待される石炭の最先端技術を詳細に解説する。
▼舟橋國男編著『建築計画読本』A5判336頁 定価2940円 これまでの建築計画やデザインとは何であったか、時代の変化とともに今後の建築のあり方を根底から捉えなおした力作。
▼桂小蘭著『古代中国犬文化の研究−食用と祭祀を中心に−』A5判・320頁 定価6300円 犬を祀り、食用とする中国の習慣を陰陽五行思想や中国伝統医学との関連から詳細に調査した初めての書。古代から現代までの変遷を追う。
▼城野政弘・宋智弘著『疲労き裂−き裂開閉口と進展速度推定法』A5判・262頁 定価3150円 機械・構造物の破壊原因の7〜8割を占める疲労き裂進展について、影響する主要な因子を抽出してその挙動を明らかにし、理論的あるいは合理的に疲労き裂進展寿命を推定する方法をわかり易く解説する。


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関西大学出版部

▼大倉雄次郎著『連結納税会計論』(A5判・3990円)連結納税制度と企業会計への影響、日米英仏独の連結納税制度の国際比較、所得通算型と損益振替型の特質の解明、連結納税適用前の子会社欠損金の持ち込み・時価評価とSRLYの検討、寄付金と移転価格制度との関連などを東証一部会社270社の企業対応動向調査を交えた先駆的な税務会計の研究書。
▼河合忠仁著『韓国の英語教育政策−日本の英語教育政策の問題点を探る−』(A5判・3045円)韓国の歴史、政治、経済、文化などを理解しつつ、韓国の『教育課程』と英語教科書を、英語教育政策・教科書の素材・価値観の伝承等の観点から解説・分析・検討し、日本の英語教育政策への問題点を探った。
▼黒上晴夫編著『教育改革のながれを読む−高次な思考力育成を目指して−』(A5判・1365円)新指導要領に基づく教育が始まった。教育実践研究の先端にいる著者たちが、総合的学習や情報教育などの大教育改革の真価について、育てようとしている学力と、その評価方法という視点から読み解いていく。


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関西学院大学出版会

新刊
▼関西学院大学COE災害復興制度研究会編
『災害復興 阪神・淡路大震災から10年』21世紀の成熟社会にふさわしい「復興の理念」とは?(A5並製・270頁・定価2415円)
▼橋本信之著
『サイモン理論と日本の行政−行政組織と意思決定』H・A・サイモンの理論を基礎に日本の行政を分析。(A5上製・274頁・定価3390円)
▼関西学院大学COE編
『先端社会研究』創刊号特集テーマ「幸福と不幸の社会学」。(A5並製・360頁・定価2940円)
既刊
▼持続可能性研究会(天野明弘・大江瑞絵)編著
『持続可能社会構築のフロンティア−環境経営と企業の社会的責任(CSR)』(A5並製・310頁・定価2940円)


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九州大学出版会

▼ハルゼー他編、住田・秋永・吉本編訳『教育社会学−第三のソリューション−』(A5判・672頁・9135円)近代システムが転換する中で、社会・経済・文化システムからきびしく挑戦をうける教育を把握し、診断し、展開を探る。斯界をリードし続けるハルゼーら編による代表的論文集、ここに翻訳。
▼松田武雄著『近代日本社会教育の成立』(A5判・392頁・6300円)日本の社会教育はどのようにして成り立ってきたのだろうか。「教育の社会化と社会の教育化」というキーワードをてがかりにしながら解明する。
▼福留久大著『ポリチカルエコノミー』(A5判・276頁・3150円)『資本論』の論理の基幹部を解明する経済原論。前著『資本と労働の経済理論』の改訂新版。
▼浅野ひとみ著『スペイン・ロマネスク彫刻研究−サンティアゴ巡礼の時代と美術−』〈長崎純心大学学術叢書5〉(A5判・420頁・12600円、2003年刊)第十七回「辻荘一・三浦アンナ記念学術奨励金」(美術部門)を受賞。


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