WEB大学出版第61号をお届けします
ご一読下さい



《 特 集 》

環境問題へのアプローチ


 「木を見て森を見ず」という言葉があります。今号は環境をテーマに特集を組みましたが、専門化が進んだ環境問題では、まさに今、隣の木をよく見ることが求められています。
 人間が自然を求める欲求に関して、品田氏は「内なる自然」という、遺伝子に組み込まれた本能を仮定して、考察しています。緑地率による空間の評価を行い、人と緑の間を関連づけています。
 環境と経済活動の間にある対立に関して白川氏は、その対立の原因を解き明かし、評価を行い、環境の維持と経済活動を両立させるための合理的根拠を与える一つの手法として環境経済学を述べています。
 現代社会が直面する環境問題について、馬場氏はニクラス・ルーマンの説を引き、環境問題に対処するさいの、私たちの知の有りようについて再考を促します。
 環境問題の専門家に対して松井氏からは、個別の専門分野だけでなく、問題を構成している多くの学問領域に目を向けることが提言されています。自然の問題に関わってきた松井氏が文・理の壁に苦慮したことが窺えます。







《 INDEX 》
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  〈装丁の四季−夏〉
 *藤田嗣治の装丁:大貫伸樹


  〈 特 集 1〉
 *昭和レトロと原風景:品田 穣


  〈 特 集 2〉
 *環境にとって経済とは:白川直樹


  〈 特 集 3〉
 *「非知のエコロジー」が目指すもの:馬場靖雄


  〈 特 集 4〉
 *環境問題と「文理融合」:松井 健


  〈古書のある風景2〉
 *面沙(ヴェール)の向こうの廃墟:村井則夫


  〈 歩く・見る・聞く 知のネットワーク 34 〉
 *武蔵野音楽大学楽器博物館:高橋泰男


 *大学出版部ニュース

  〈部会だより〉
 *営業部会:40周年記念ブックファアを終えて


  〈関西支部だより〉
 *関西学院大学出版会:PR誌『理(コトワリ)』の創刊について




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