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北海道大学図書刊行会

▼ジャネット・アバテ著/大森義行・吉田晴代訳『インターネットをつくる―柔らかな技術の社会史』(A5判・2800円) 1960年代の軍の試験的なネットワークから、90年代前半にワールドワイドウェッブによって地球規模のシステムへと変貌していく過程を、単なる技術史ではなく、技術の社会的形成、利用者の果たす役割などに注目し詳述。歴史を知り、将来を考える際の必読書。
▼地学団体研究会道南班編『道南の自然を歩く・改訂版』(B6判・1800円) 渡島半島の自然は、本州東北地方と北海道中央部の中間的要素を兼ね備えつつ、かつそれらとは独立した独特の特徴をもっている。最新情報を加えて大幅な改訂を行なった。「自然を歩く」シリーズ全六巻完結。
▼大沼盛男編著『北海道産業史』(A5判・3200円) 北海道の産業分野を可能な限り細分化し、各産業の生成、発展、衰退の要因を分析。さらに各産業の道内・全国経済における位置づけの変遷や、北海道経済に各企業・国・道が果たした役割などについてもまとめた。地域経済論を学ぶための最適のテキスト。


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聖学院大学出版会

▼ポール・ヘルム著、松谷好明訳『カルヴァンとカルヴァン主義者たち』(近刊)宗教改革者カルヴァンの思想は、ヨーロッパ、イギリスの政治思想、社会思想に多大な影響を与えてきた。しかし、近年、研究者によって、カルヴァンの思想は、後継者のカルヴァン主義者たちによって変節され、影響を与えたのはカルヴァン主義者たちの思想であるとする主張がなされている。本書はこのような立場を代表するケンドールの研究に対して、カルヴァンの著作に基づき批判を加え、カルヴァンの思想が、イギリス・ピューリタニタンに継承され、イギリスにとどまらず、ヨーロッパまたアメリカにおいて大きな影響を与えてきたことを論じる論争の書である。このほか、ジョン・ミルトン著、新井明・野呂有子訳『イギリス国民のための第一、第二弁護論』、ローラ・ガルスト著、小貫山信夫訳『チャールズ・E・ガルスト―単税太郎の生涯』マックス・スタックハウス著、深井智朗ほか訳『パブリック・セオロジー』など出版準備中。


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麗澤大学出版会

▼速水融著『江戸農民の暮らしと人生―歴史人口学入門』(四六判上製・2400円)日本における「歴史人口学」のパイオニアである著者が、宗門改帳のデータ分析により江戸農民の生活と行動を解明、従来の常識を破る農民像を描出。歴史人口学による「新しい歴史」の可能性を提示するもので、単なる人口史ではない。
▼松本健一著『国を興すは教育にあり―小林虎三郎と「米百俵」』(四六判上製・1400円)小林虎三郎の「米百俵」は、師佐久間象山の志を継いだ、開国日本の根本的な国家戦略だった。いまに生きるその戦略の真髄を師象山、同志吉田松陰、ライバル河井継之助との思想的ドラマで生き生きと描く。「米百俵」の原点である虎三郎の代表作『興学私議』の現代語訳を収載。小金井きみ子(森鴎外の妹)の「戊辰のむかしがたり」も収載。


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慶應義塾大学出版会

▼飛ヶ谷美穂子著『漱石の源泉―創造への階梯』(3200円)英文学の投影が色濃い漱石作品と英文学作品との具体的・実証的な比較文学研究。「漱石旧蔵メレディス作品自筆書入れ翻刻」など、漱石研究にとってきわめて重要な資料も収録。新しい発見に満ちた画期的な論考。
▼山本純一著『インターネットを武器にした〈ゲリラ〉―反グローバリズムとしてのサパティスタ運動』(3800円)反グローバリズムとセルフ・ガバナンスを主張するゲリラの戦略を、メディアと言説分析の視点から検証した新しい地域研究。
▼月刊『教育と医学』創刊50年特別企画教育と医学の会編『現代人の心の支援シリーズ全5巻』(各2800円)1こころの発達をはぐくむ 2知と感性をそだてる 3青少年の悩みにこたえる 4健康と生き方を考える 5障害のある人を支える 心のケアへのヒント満載。
▼坂本多加雄編『福澤諭吉著作集9 丁丑公論 瘠我慢の説』(3000円)第五回配本は、「伝統的なるもの」との関わりのなかで、一国独立のために、日本人の根本精神を説いた16著作を収録。


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産能大学出版部

▼山下福夫著『経営分析の進め方・活用の仕方』(1800円)
 企業を取り巻く環境はますます厳しさを増しています。しかも世の中が多様化してきている今日、会社全体を計数的に正しくつかみ、その中で何が問題で、何をなすべきかをしっかりと把握して、着実に対応ができればビジネスパーソンにとって、それは強力な武器となるのではないでしょうか。
 そのために、財務数値や経営諸表などを使って、正しい採算計算と適切な意思決定、問題の発見、問題解決のための課題決定、改善の方向づけをすることが不可欠です。
 本書は、会社で使われている数字、つまり財務諸表(貸借対照表・損益決算書など)のしくみと読み方、そしてそれを基にした経営分析の進め方・活かし方を、現場での会社指導やセミナー講師を長年務めてきた著者が記したものです。誰にでもわかるよう具体例を盛り込み、数字が苦手な人にも理解できるように、平易に解説されています。


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専修大学出版局

▼久重忠夫『非対称の倫理』(3200円)他者の心の苦しみを知るということはどういうことだろうか。これまでの倫理学は人間関係を均質で対等な関係として考えてきた。しかし、現実の人間関係は、強者と弱者からなり、容易に他者に危害を与えたり、他者から傷つけられたりする非対称な関係なのである。本書は他者に対する罪悪感という人間の最も暗い領域に光をあてながら、人間の傷つきやすさと非対称性にもとづいた新しい倫理学の構築の試みを行う。
▼中野育男『学校から職業への迷走』(2800円)フリーター、無業者の増加など若年者の雇用問題に対し、欧米諸国の事例を紹介、雇用保障としての職業教育・訓練制度の整備を提言。


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玉川大学出版部

▼谷川俊太郎文・和田誠絵『ともだち』(1200円)
「ともだちって かぜがうつっても へいきだって いってくれるひと」 谷川俊太郎の珠玉の詩と、和田誠のほのぼのとした心暖まるイラストによる、幼児〜小学校低学年向き絵本。よい友は一生の宝であり、生きて行くうえで友だちがいかに大切かということを、やさしいことばと楽しい絵により、幼児にもわかりやすく語りかける。いまの時代だからこそ、必要な“友”であり、“本”である。
「だれだって ひとりぼっちでは いきてゆけない」「わるくちは いったっていい、でも かげぐちを いうのは よくないな」「ともだちって すばらしい」


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中央大学出版部

▼トビアス・ヘルムス著/野沢紀雅・遠藤隆幸訳『生物学的出自と親子法―ドイツ法・フランス法の比較法的考察』(3700円)生物学的親子関係の確認が親子法体系の中でどこまで可能であるかという、親子法の根幹に関わる基本的問題を取り扱っている。
▼深澤俊著『慰めの文学―イギリス小説の愉しみ』(2000円)20世紀のイギリス小説を論じることから始め、さらに18世紀の小説の起源から現代までの流れを追うことによって、市民階級の心の支えを明らかにしようとしている。
▼工藤達朗編『ドイツの憲法裁判―連邦憲法裁判所の組織・手続・権限』(6000円)ヨーロッパ大陸型の違憲審査制を代表するドイツの連邦憲法裁判所。本書はドイツの連邦憲法裁判所の全体像を明らかにする日本初の研究書である。
▼藤巻秀樹著『現場に出た経済学者たち』(1900円)バブル崩壊による日本経済の長期低迷や、相次ぐ不祥事による官僚機構に対する不信感が高まる中、政策決定の現場に進出してきた経済学者たちの思いを描いた人間ドキュメント。


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東海大学出版会

▼村山司・中原史生・森恭一編著『イルカ・クジラ学―イルカとクジラの謎に挑む』(2800円)
 遥か太古の昔、陸上の生活を捨て、再び海に戻っていったイルカ・クジラたち。水中を自在に泳ぐのに適した体の構造、光の少ない世界で巧みに使い分ける視覚と聴覚、そして、深く、長い潜水にも耐え得る体の機能。そこには水中生活への移行に伴う実に巧みな進化と適応の過程を見ることが出来る。
 イルカ・クジラは、口の中にヒゲ板を持つヒゲクジラ類と歯を持つハクジラ類に大別されるが、この両者の生活ぶりは大きく異なったものだ。親子以外ほとんど群れを作ることのないヒゲクジラ類に対し、数十、数百、時として数千にのぼる群れを作るハクジラ類。彼らはそれぞれに複雑で高度な社会性を持ち、それは様々な行動となって現れる。
 本書では、そのように謎と神秘に満ちたイルカ・クジラの世界を、第一線の研究者からその一端を垣間見せてもらうとともに、イルカ・クジラの生態の解明を目指した最新の研究を紹介する。


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東京大学出版会

▼『現代南アジア』(全6巻)刊行開始。
 「悠久」のイメージの強いインドをはじめとした南アジア諸国であるが、グローバル化する世界のなかで、この10年のあいだに大きな構造変動期をむかえている。インド・パキスタン問題、IT産業の躍進など、国内外の執筆者80名が現在の研究水準をしめし、南アジアを基軸とした新しい知の枠組みを構築する。他の地域からの総合的な視点もとりこむ、日本初の体系的シリーズである。
 長崎暢子編『(1)地域研究への招待』/絵所秀紀編『(2)経済自由化のゆくえ』/堀本武功・広瀬崇子編『(3)民主主義へのとりくみ』/柳澤悠編『(4)開発と環境』/小谷汪之編『(5)社会・文化・ジェンダー』/秋田茂・水島司編『(6)世界システムとネットワーク』(本体価格4600円〜4800円)


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東京電機大学出版局

 近年、環境に関する国際規格を取得した企業を多く見かける。ISO 14000と呼ばれるものがそうで、大学や公共事業での取得事例もあるが、製造業での取得が顕著である。これは、現在のテクノロジーが環境を考慮しなければ成り立たないことを示している。また、理工系大学においても環境科学を学ぶ科目が増えている。シラバスを見てみると、単に記憶するのではなく、各個人の環境への関わりや取り組みを考させる内容が多い。これは理工系学生に限らず、重要な知識となることは間違いない。
▼『環境科学の基礎』岡本博司著/176頁/1900円(税別)は、学部初学年を対象としたテキストとして、身近な事例を多く採り上げ、見開き2頁で解説。また、『環境問題へのアプローチ』有田正光編著/160頁1900円(税別)は、一般読者向けに基礎から各個の地球環境問題、人間との関わりなどについて述べる。さらに『大気圏の環境』276頁、『水圏の環境』420頁、『地圏の環境』284頁(いずれも有田正光編著)では、これら三圏について詳解している。


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東京農業大学出版会

▼『農業労災の予防と補償制度―地域農業の安全管理』三廻部眞己著
 農業労働災害についてのとらえ方、考え方を解説。類書なし。テキストに好書。
平成14年10月/B5判/376頁/本体価格3200円
▼『インターネットが教える日本人の食卓』東京農大生活科学研究所編
 インターネットで寄せられた食材等データを集計、解説したもの。日本人の食のパターンがわかる。家庭の主婦必携。献立に困ったときに役立つヒント満載。
平成14年10月刊/A5判/184頁/本体価格1600円
▼The 1st International Students Summit on Food, Agriculture and Environment in the New Century 東京農業大学編
 第一回世界学生サミット「新世紀の食と農と環境を考える」をとりまとめたもの。海外から八大学が参加。新世紀に向けて学生たちの役割を「東京宣言」として世界に発信した。
平成14年10月刊/B6判/350頁/本体価格2000円


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法政大学出版局

▼陣内秀信・新井勇治編……7600円『イスラーム世界の都市空間』
なぜ今、イスラーム世界の都市か――。西欧近代をモデルに、機能性・合理性のみを追求した戦後の街づくりへの反省に立って、シリア、チュニジア、モロッコ、トルコ、イランから中国西域まで、イスラーム世界の迷宮都市を徹底的に調査・検討し、これまで見落とされてきた人間的な秩序と、豊かな生活空間の存在を明らかにする。都市と建築を通して描く「生き方」としてのイスラーム!
▼陣内秀信・岡本哲志編著 4900円
『水辺から都市を読む』
▼陣内秀信(協力*大坂彰)6300円
『都市を読む*イタリア』


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放送大学教育振興会

▼平成15年3月刊行予定の放送大学印刷教材95点(学部用90点・大学院用5点)の編集作業は今たけなわ。主任講師・分担執筆者合わせて約340名、編集担当者約50名が、資料の収集・原稿執筆、原稿校訂・校正にと、おおわらわの毎日である。
▼放送大学授業科目別受講者数ランキング(平成14年2学期。カッコ内は受講者概数=単位百名。外国語を除く)
[1]脳の健康科学(37)、[2]心理学初歩(37)、[3]発達障害児の心と行動(34)、[4]生涯発達心理学(34)、[5]家族と生活ストレス(28)、[6]労働と生活の心理学(25)、[7]カウンセリング概説(24)、[8]知覚心理学(24)、[9]人格心理学(23)、[10]発達と学習(23)、[11]人体の構造と機能(22)、[12]自己を見つめる(20)、[13]障害児教育指導法(19)、[14]食物とからだ(20)、[15]こころの健康科学(19)、[16]現代人のための哲学(19)、[17]年金・医療保険論(19)、[18]医療・社会・倫理(18)、[19]病気の成立と回復促進(18)、[20]簿記入門(18)、[21]世界の住まいと暮らし(18)、[22]障害児教育論(18)、[23]臨床心理学概説(18)、[24]保健体育(18)、[25]がんの健康科学(16)


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明星大学出版部

 海峡や大渓谷に長大橋梁が架かるのを多く目にするが、これは橋梁関係の材料、理論、製作技術、架設工法などが近代著しく進展したことによる。橋梁の建設は自動車などの重量を支える上部工、その上部工を支える下部工、そして地盤に築造される基礎工からなる。基礎工には土質に関する知識、下部工にはコンクリートの技術、上部工には水門や鉄塔等各構造物の設計ならびに施工への応用と幅広い知識が必修となる。このように鋼道路橋の建設に必要とする多くの内容を若い技術者のための学習の書として伊藤満・栗田章光・鈴木博之が編著し、『鋼道路橋の建設・管理』(3500円)を1998年刊行した。同書には、95年1月の兵庫県南部地震において崩壊した高速道路や橋梁等の悲劇的な惨状から得られた貴重なデータを掲載し、土木関係者以外からも反響があった。この度同じく伊藤満・栗田章光・鈴木博之編著にて日進月歩に進展する鋼道路橋の技術や知識、刊行後新たに得られたデータを盛り込み、『鋼道路橋の建設・管理』改訂版(価格未定)を2003年3月、刊行予定。


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早稲田大学出版部

▼『廃棄物経済学をめざして』(中村愼一郎編、早大現代政治経済研究所研究叢書16、4400円)廃棄物を経済分析の対象に据えた「廃棄物経済学」を追求。
▼『現代の宗教と政党―比較のなかのイスラーム』(日本比較政治学会編、同学会年報4号、3400円)宗教は政党政治の中でどんな働きをしているのか。イスラーム、ユダヤ教などの動向を分析。
▼『俳句とハイクの世界』(星野恒彦、4300円)日本の伝統的な俳句と英語ハイクを取り上げて、テーマ、季語等を比較文学の観点から考察する。
▼『アイスランド小史』(G・カールソン、岡沢憲芙監訳/小森宏美訳、2400円)北極圏直下の国アイスランド。その国土の発見から現代までを珍しい写真・図版約80葉を交えて描く。


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名古屋大学出版会

▼シリーズ現代中国経済[全8巻]開始
第1巻『経済発展と体制移行』中兼和津次著(2800円)二重の構造転換を通して、めざましい成長をとげる中国経済の全体像を浮き彫りにする。
第2巻『農民国家の課題』厳 善平著(2800円)経営の実態、都市農村格差、郷鎮企業、食糧自給、農産物貿易など、農業が抱える諸問題を描き出す。
第3巻『労働市場の地殻変動』丸川知雄著(2800円)労働市場の変動は中国経済をどのように変貌させてゆくのか。マクロとミクロの両面から探る。
▼野依良治著『研究はみずみずしく―ノーベル化学賞の言葉』(2200円)研究内容を分かりやすく紹介した受賞記念講演を、豊富な図や解説とともに収録。研究成果から教育・社会のあり方、若者へのメッセージまで縦横に語る。
▼梶田正巳編『学校教育の心理学』(2800円)変貌著しい学校教育の現場に焦点を合わせ、学力や心の問題への対応、総合学習の導入など、多様化する教育課題に実践的に応えるとともに、子どもの生きる力を引き出す支援を考える。


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京都大学学術出版会

▼『講座・生態人類学(全8巻)』完結(A5判上製・2800〜3400円)
(1)カラハリ狩猟採集民 (2)森と人の共存世界 (3)アフリカ農耕民の世界 (4)遊牧民の世界 (5)ニューギニア (6)核としての周辺 (7)エスノ・サイエンス (8)ホミニゼーション
 生態人類学は、人間社会の生物学的構造を解明するという壮大なテーマのもとに、アフリカや東南アジアをはじめ自然と深く関わって生きる人々を徹底してフィールドワークで追跡し発達してきた。わが国の生態人類学者の成果を網羅した初のシリーズ全8巻が完結する。
▼最終配本・第3巻『アフリカ農耕民の世界―その在来性と変容』掛谷誠編・2800円/アフリカ在来農業の潜在力・可能性と未来を示す。


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大阪経済法科大学出版部

【近刊予定】
▼『マーケティング論―統合管理論的接近』金 元銖(キム・ウォンス)著/
 マーケティングという学問は大きく分けてマーケティング管理が中心になるミクロマーケティングと流通論及び社会マーケティング論を含むマクロマーケティングの二つの領域がある。本書ではミクロマーケティングと関連する問題を営利組織体である企業だけでなく、非営利組織体および第3セクターなど全ての行為主体を対象として考察する。
 従来、ミクロマーケティングの立場では、市場における販売の問題と認識され、販売管理として体系化されていた。しかし、現代の分業経済体制のもとで、企業はそれが製造企業か流通企業であるかに拘らず、市場での競争を前提に、マーケティング活動を全社的な立場で統合的に遂行しなければならない。
 本書では企業を含む組織体においてマーケティング戦略活動を、世界市場をめざして全社的マーケティングとしていかに展開すべきかを統合管理論的立場で考察したものである。


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大阪大学出版会

▼岡野祐子著『ブラッセル条約とイングランド裁判所』6000円 国際民事訴訟手続をめぐる国際統一ルールの問題点を浮彫りにし、伝統的ルールから評価。
▼阪大源流の学塾「適塾」特集
梅溪昇・芝哲夫著『よみがえる適塾―適塾記念会50年のあゆみ』2200円
蘭学塾遺構の継承と公開の足跡をたどる。
同塾再建に情熱を捧げた著者が綴る50年。
適塾記念会編『適塾アーカイブ―貴重資料52選』700円 写真資料特選集
▼橋本介三編著『中国開放経済と日本企業』2680円 大連経済技術開発区を舞台に、同国経済発展の礎を築いた外資系企業の実態をミクロ・データの収集、分析を通して検証する。WTO加盟後の地域開発政策や外資政策を具体的かつ体系的に展望し、21世紀の日中交流を考える上で貴重な情報源となる一冊。現地大連理工学部との共同研究をまとめた力作。
▼〈大阪大学新世紀セミナー〉各巻=A5判・96頁・本体1000円
・新刊=山内直人著『NPOの時代』
・逐次刊=杉原薫著『アジア太平洋経済圏の興隆』


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関西大学出版部

▼飯田紀彦著『ゆれ動く若者と家族―現代芸術からのメッセージ』(2000円)現代の絵画と音楽から示唆されるメッセージを通し、ニーチェ以後の個人と産業革命以後の家族を読み取ると、現代では近代個人観と家族観が消滅しつつあるにもかかわらず、新しい価値観が確立されていないために若者は悩み、家族がゆれ動いていることが分かる。近未来に我々は何をなすべきかを問いかける。
▼長谷川存古著『語用論と英語の進行形』(2700円)「行為解説の進行形」は、進行形についての研究史の中でも等閑視されてきた。本書は「発話行為論」を中心に語用論を概観し、その後、語用論の視点からは重要な意味を持つ「行為解説の進行形」にメスを入れようと試みる。
▼山本英一著『「順序づけ」と「なぞり」の意味論・語用論』(3000円)英語の表現や言外の意味が生成されるメカニズムを新たな切り口から解き明かす。類似表現におけるニュアンスの違い、二重目的語構文や共感覚表現使用の背後に潜む認知的制約・原理について論じるとともに、笑いをもたらす談話にも言及する。


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九州大学出版会

▼ジャン・パウル/恒吉法海訳『彗星』(A5判・514頁・7600円)ジャン・パウルの最後の長編小説。その喜劇的構成は『ドン・キホーテ』を淵源とし、『詐欺師フェーリクス・クルル』につながるもので、主人公の聖人かと思えばそうでもない、侯爵かと思えばそうでもない、二重の内面の錯誤の劇が描かれる。
▼武継平著『異文化のなかの郭沫若―日本留学の時代』(A5判・432頁・7000円)彼の留学事情及び文学創作環境の事実検証を主軸に、現代中国の代表的な文学者にまで成長した過程と、若き詩人郭沫若の真実の人間像を解明。
▼松本直子著『認知考古学の理論と実践的研究』(B5判・264頁・7000円、2000年2月初版、2002年3月2刷)今秋、第九回雄山閣考古学賞特別賞を受賞。
▼ジャン・マビヨン/宮松浩憲訳『ヨーロッパ中世古文書学』(B5判・762頁・14000円、2000年2月初版、2002年4月2刷)2000年第36回日本翻訳出版文化賞、今秋第3回ゲスナー賞「本の本」部門銀賞を受賞。


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東北大学出版会

▼沼田裕之著『教育の条件―人間・時間・言葉』(A5判・175頁・1500円)教育を成り立たせている根本的条件とは何か。欧米と日本の教育に大きな差は無いという前提に立って、明治以来、日本人は欧米の教育を取り入れてきた。著者は、そうではなくそれぞれの文化が教育の考え方・在り方を規定すると考える。時間のとらえ方、意思伝達における言葉の役割、人間と環境との関わり方における考え方の相違が教育の根本的条件に影響を及ぼしているとする。
▼田中英道監修『西洋美術への招待』(A5判・397頁・1905円)西洋美術とは何だろう? 西洋美術史を学ぶ意義はどこにあるのだろう? こうした問いに著者達は真摯に取り組んで本書を執筆した。本書は、西洋美術の単なる啓蒙や紹介ではなく、ソフトな語り口から西洋美術と東洋美術の深い関係の一端が明らかにされる。西洋美術ファン待望のチチェローネ! カラー写真をふんだんに折り込んだ本書のコストパフォーマンスは、東北大学出版会の意気込みによる大サービスで可能となった。


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流通経済大学出版会

▼流通経済大学経済学部教授・原宗子編
『流通経済大学・天野元之助文庫』
 天野元之助博士(1901〜80年)は中国農業史研究の第一人者であり、満鉄調査部で中国農村を実地調査、「満鉄事件」後、対象を古農書に移した研究を戦後も中国で継続、帰国後は京大、大阪市立大、追手門学院大等を歴任された。中国農業史の全領域で貴重な論著を残され国際研究交流にも尽力された。『中国農業史研究』(お茶の水書房)で学士院賞受賞、『中国古農書考』(龍渓書舎)は日中国交回復記念事業出版である。
 博士の旧蔵書は京都大学東南アジア研究センターに寄託され、同センターの整理を経た95年、一部ご遺族に戻され、01年残る多くが古書店に払い下げられた。随所に真摯な姿勢を示す書込みが見え、一つの学問のカタチを示す重要資料だといえよう。
 本学図書館では、これを散逸させることなく、また博士の足跡を検証しつつ継承するよすがとすべく一括購入し、HPで公開して既に内外で利用されている。


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三重大学出版会

▼PeterShort:AnElizabethanPrinter,A5判・230頁 山田明広(信州大学名誉教授)定価5750円。
 本書はシェイクスピア作品およびシェイクスピア時代の楽譜などを世に送り出した同時代の印刷業者ピーター・ショートに関する研究書である。英米においても類書の無い、本格的総合研究で、文学・芸術をはじめ、広く文化史的な知見にも富んでいる。
 ショートの生涯を浮き彫りにした古記録にもとづく伝記、ショートが関係した印刷物の総目録、そのすべてを点検し定量分析した年度別生産の実態および同業者との共同印刷の実態に関する考察など、いずれも最先端の研究である。
 本書のほぼ半分を占める第五章は、ショートが所有したすべての装飾活字およびメント、それに相当数の木版などを加えた膨大なコレクションの記録と複製であり、いずれも世界初公開である。
 著者はこの領域の開拓者であり、数年前に発表された印刷者トマス・クリードに関する類似の総合研究は高い評価を受けている。


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関西学院大学出版会

近刊 
▼田村和彦著『魔法の山に登る―トーマス・マンと身体』
(四六上製・300頁・予価2900円)
▼アルマティア・セン著 細見和志訳『アイデンティティと理性』
(四六並製・105頁・予価1800円)
▼天野明弘著『環境問題の考え方』
(四六並製・200頁・予価2200円)
既刊
▼山路勝彦・田中雅一編『植民地主義と人類学』(A5上製・600頁・18000円)
第一部 人類学と植民地の記述
第二部 統治政策と技法
第三部 植民地化とジェンダー
第四部 文化の創出と展示
第五部 ポスト・コロニアリズムの表象と葛藤


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