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北海道大学図書刊行会

▼松本源太郎著『経済のサービス化と産業政策』(A5判・3500円)サービス化の進展に伴うわが国の産業構造・就業構造の変化をイギリスと比較しながら、産業連関分析、産職マトリックスなどを駆使して詳細に分析。
▼山根爽一著『アシナガバチ一億年のドラマ――カリバチの社会はいかに進化したか』(四六判・2800円)日本をはじめ、東南アジア、オーストリア、ブラジルなどにおける広範な調査に最新の視点を取り入れて、カリバチにおける社会進化の道筋を解説。諸学説に著者の見解を対置しながら、その謎に迫る。
▼金子務・山口裕文編著『照葉樹林文化論の現代的展開』(A5判・8500円)自然・倫理・農業・文化の4つの観点に基づき、新展開を展望する24篇を収録。研究書ではあるが一般読者にも幅広くお薦めできる1冊。
▼石塚喜明著『生命を支える農業――日本の食糧問題への提言』(四六判・1600円)70年にわたり農学研究に携わってきた碩学が、日本農業の未来を憂いて語りかける農業の使命と本質。農業に関わる人々と消費者に読んでほしい1冊。


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聖学院大学出版会

▼金子晴勇著『近代人の宿命とキリスト教――世俗化の人間学的考察』(四六判上製・3000円)
 ヨーロッパ近代、しかもプロテスタンティズムの影響の強い地域において起きている「世俗化」という現象は、理性の自律を実現し、呪術からの解放という積極的意味をもたらした。しかし、同時に、人間存在に不可欠な宗教性の喪失をきたし、現代人に宗教に対する無理解、無関心を生じさせた。
 本書では、近代社会における宗教の衰退、あるいは宗教の個人化という「世俗化」現象を分析し、解明してきた宗教社会学の成果を批判的に吟味し、また現代の諸科学における「世俗化」の理解をとりあげながら、人間学的な観点から「世俗化」現象を考察する。宗教社会学・諸科学では欠落させてしまう人間の霊性に考察の光をあて、現代において人間的精神を回復させる宗教の意味を論じる。
 著者は、現在、聖学院大学大学院副大学院長、アメリカ・ヨーロッパ文化学研究科教授。『ルターの人間学』『アウグスティヌスの人間学』などの著書がある。


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麗澤大学出版会

▼中村元著『中村元「仏教の真髄」を語る』(1000円)
 本書は比較思想的視点から仏教の核心にある人間観、宇宙観を語り、それに基づく仏教的倫理と意義ある人生の在り方を説いたものである。
 釈迦は「人間は無限の過去からの無限の因縁によってできており、いかなる人間も他人をもって代えることのできない尊い存在である」と説く。華厳経ではそれを敷衍して「宇宙の一切の存在と現象は相互に連関している」と喝破した。現代科学を先取りした見事な宇宙観である。
 著者はこうした生命感・宇宙観に基づき「我われは己のためのみならず、他のもの(後世の人、環境も含む)にも配慮しつつ生きるべきだ」という共生と慈悲の思想を導き出す。抹香臭さの微塵もない、現代世界を救う思想がここにある。


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慶應義塾大学出版会

▼『青年小泉信三の日記』(3800円)近・現代を代表する“日本の知性”小泉信三の若き日の日記、初の公刊。学問と文芸・演劇に傾倒した東京生活と欧州留学生活が、友情と恋心も織りなしてみずみずしく綴られた、青春日記の白眉。
▼竹村真一編『22世紀のグランドデザイン』(2500円)東北芸術工科大学大学院公開講座(講師 野村万之丞、糸井重里ほか)の記録をまとめたもので、百年、千年の単位でものの見方や価値を探る。
▼松本二郎・溝口昌子編『色素細胞―機能と発生分化の分子構造から色素性疾患への対応を探る―』(6000円)基礎・臨床の第一線で活躍する32名の研究者が、最新動向を提示した専門書。
▼大友敏明著『信用理論史』(4800円)重商主義期から通貨論争期までの諸学説の対立と論争を、原典に依拠して体系的に叙述した画期的な研究。
▼〈慶應義塾大学産業研究所叢書〉石岡克俊著『著作物流通と独占禁止法』(3200円)著作物再販制度を中心に独占禁止法との関係を詳解。再販制度の議論に必出の各報告書も資料として収録。


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産能大学出版部

▼童門冬二著『戦国武将に学ぶ生活術』(1800円)
 現在は、「戦国時代の再来」といわれる。それは、IT革命の進展による経済環境の変化、慢性的な不景気等により、従来の価値社会が崩壊し、特に、日本式経営の再検討が迫られている。そして能力・実績主義の給与体系への変化や、上を乗り越えあるいは勝つという風潮等の社会環境が、戦国時代と似ているからだ。
 この新戦国時代を、どう乗り切るか。
 本書は「同じような時代に生きた戦国武将に学ぶ」という観点から、織田信長、豊臣秀吉、徳川吉宗、毛利元就、武田信玄ら14人余の名将ごとに、戦国時代をどう生き抜いてきたか、その乗り切り術と生活術を、歴史小説の第一人者である著者が、多くの事例研究から明らかにする。
▼藤公房著『戦国武将の戦略と決断』・『戦国武将の攻めと守り』(各1600円)
▼佐々克明著『戦国参謀その戦略眼』・『信長・秀吉・家康の戦略戦術』(各1600円)


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専修大学出版局

 つい昨年までの百年、すなわち20世紀の世界の歴史を考える上で最も大きなトピックの一つに、共産主義の誕生と、東西冷戦構造とその終焉があろう。
 奇しくも小出版局より、その冷戦の対極にあった両大国、米国とソビエト・ロシアを取り上げた本が相次いで出た。
 おのおの対象とする時代は違うが、冷戦構造の終焉と、21世紀の世界を展望する上で、両書は何かの参考となるであろう。一読をお薦めしたい。
 歴史認識と現代の変化とは、どこかで深くつながっているのではないか。
▼藤本一美著『クリントンの時代―1990年代の米国政治』(2800円)
▼宮下誠一郎著『ソ連・ロシア、東欧の政治と経済』(2800円)


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玉川大学出版部

▼鈴木一郎訳『ホラティウス全集』(15000円)著者はヴェルギリウスと並び称される天性の詩人。素直な感情表現で自然な思いを発露し、ギリシア風の韻律を踏んだ「諷刺詩」「エポドン」「歌集」「百年祭讃歌」「書簡詩」等、多種の詩形を駆使した待望の全集。「詩論」はアリストテレスの「詩学」とともに作詩法の規範として後世の西欧文学に多大の影響を及ぼした。
▼鈴木一郎著『ホラティウス 人と作品』(4500円)散文のキケロとカェサル、詩文のヴェルギリウスとホラティウスが活躍したラテン文学の黄金時代。新生ローマを喜びと誇りをこめて、ホラティウスは躍動感溢れる瑞々しさで自然な発露を歌う。人生と歴史と世界に対する深い洞察、高い倫理性と真摯な態度を生ききった詩人の生涯。


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中央大学出版部

▼姫田光義編著『戦後中国国民政府史の研究 一九四五―一九四九』(5000円)抗日戦争の終結から中華人民共和国の成立に至る4年間、中国全体における混乱・破壊と創造・建設の時代相を、勝利者となる中国共産党の側からのみならず、これまで比較的に等閑に付されてきた国民政府の具体的な政策立案・実施過程の実証的な検討を通し明らかにする。
▼武智秀之著『福祉行政学』(3400円)行政学の社会福祉への適用という演繹な方法に関心を限定し、社会福祉学の体系的な教科書というより、政治学、行政学から見た社会福祉行政の分析に主眼をおき、具体的な政策提言よりも、福祉政策をとりまく制度的な枠組みや再編の方向に焦点を当て、福祉行政のリアリティを明らかにする。


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東海大学出版会

 小会では、国立科学博物館の研究・教育・普及活動等の内容および成果を広く知っていただくために「国立科学博物館叢書」の刊行を始めました。
▼第一巻『日本の博物図譜―十九世紀から現代まで』国立科学博物館編集(B5判・128頁・2600円)
 本書は、国立科学博物館企画展「日本の博物図譜十九世紀から現代まで」に合わせて刊行されました。江戸末期より昭和期までの博物図譜、「本草図譜」、「目八譜」、「グラバー図譜」、「相模湾産後鰓類図譜」などに記録された日本の動植物を紹介・解説します。
▼第二巻『アンモナイト学―絶滅生物の知・形・美』重田康成著(B5判・150頁・2000円)
 2001年12月4日より2002年2月17日まで国立科学博物館で開催される「化石芸術」に合わせて刊行されたものです。絶滅した生物であるアンモナイトの進化史、生物学および化石採集などを解説します。
 続刊として、学芸員のテキスト等も計画されています。


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東京大学出版会

▼林良博・佐藤英明編「アニマルサイエンス[全5巻]」完結
各巻3200円 (1)ウマの動物学 (2)ウシの動物学 (3)イヌの動物学 (4)ブタの動物学 (5)ニワトリの動物学
 アニマルサイエンスは、私たちと身近な動物たちの関係について考える科学です。かれらは、産業動物として、あるいはコンパニオンアニマルとして、私たちとともに生きてきました。本シリーズは、私たちとかれらの未来はどうあるべきかについて考えようという試みです。個性あふれる動物観をもつ各巻の著者は、編者との熱い議論を経て、対象とする動物たちの全体像を描き上げました。それらは、動物たちとともに生きる私たちの未来に小さな夢を与えてくれるでしょう。


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東京電機大学出版局

▼昨年、一昨年の夏場に起こったカリフォルニアの大停電が、各メディアをにぎわせたことは記憶に新しい。これは、他州に先駆け電力自由化に踏み切った同州最大電力会社の経営難による資金不足から、十分な電力調達が行えず、広範囲で計画停電が実施されたためである。これにより一般市民の生活が脅かされ、各方面に多大な被害と影響を与えたことはいうまでもない。
▼わが国においては、昨年3月に部分自由化が実施された。3年間にわたり部分自由化の効果を検証し、さらなる自由化を進めるか否かを決定する予定である。技術の開発はもとより、経済の面からも日夜、研究が進められている。
▼急成長を遂げるIT産業だけでなく、生活の根底を支える電力について、安定供給のための技術や市場の動向を、関係諸外国の事例を採り入れ解説。技術関係者のみならず、電気事業に携わる経営者にも有用かつ必読の書である。
▼『電力自由化と技術開発―21世紀における電気事業の経営効率と供給信頼性の向上を目指して―』横山隆一監修/A5判/466頁/7600円


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東京農業大学出版会

〈シリーズ・実学の森〉
▼バイカル湖物語―作家ラスプーチンとの対話― 原剛著 自然の原点とは? 環境問題を学ぶ入門書。世界一きれいなバイカル湖にバイカルアザラシの死体が浮かぶ。なぜか? 平成13年9月刊/B6判118頁/800円
▼憂国の情に駈られて 小泉武夫著 食は大切だ。うなずくことばかり。幅広い視野から本音で語る痛快エッセイ。平成13年10月刊/B6判上製172頁/1200円
▼瀬川孝吉 台湾先住民写真誌―ツオウ篇― 湯浅浩史著 ランを崇める台湾先住民ツオウの伝統と文化を記録した待望の民族写真誌。写真の多くは失われたツオウの習俗、生業、農作物の品種などをつぶさに伝える貴重な資料。平成13年7月刊/A4判上製235頁/8000円
▼みどりの環境デザイン―植栽による循環型社会の景観創出―(社)日本植木協会コンテナ部会編 21世紀の循環型社会におけるみどり環境の創出を実践的に論究。理論・普及啓発・技術の各編からなる。平成13年10月刊/B5判249頁/2000円


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法政大学出版局

▼さまざまな意味で話題となり、問題となっている〈イスラーム〉とは何か。その宗教、歴史、地理、民族、文化を根源に遡って究明するシリーズ〈イスラーム文化叢書〉がスタートしました。
1 ペルシアの情景(G・L・ベル/田隅恒生訳/2300円)
2 スレイマン大帝とその時代(A・クロー/濱田正美訳/4700円)
3 ムガル帝国の興亡(A・クロー/岩永博監訳・杉村裕史訳/4700円)
4 アラブに憑かれた男たち(T・J・アサド/田隅恒生訳/3300円)
▼また、イスラームにおける女性とジェンダー(L・アハメド/林・岡・他訳/4500円)は、アラブ人自身によるユニークなアラブ女性史です。あわせてお読みいただければ幸いです。


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放送大学教育振興会

▼平成14年3月刊行予定の放送大学印刷教材105点(大学院用61点、学部用44点)の編集作業は今たけなわ。主任講師・分担執筆者合わせて約380名、編集担当者約60名が、資料収集・原稿執筆、原稿回付・校正にと、大わらわの毎日である。
▼放送大学授業科目別受講者数ランキング(平成13年度第2学期。カッコ内は受講者概数=単位百名。外国語を除く)
1 心理学入門(37)、2 カウンセリング概説(35)、3 がんの健康科学(34)、4 食物とからだ(33)、5 人体の構造と機能(33)、6 発達心理学(32)、7 人格心理学(30)、8 乳幼児心理学(30)、9 児童心理学(29)、10 老年期の心理と病理(27)、11 疾病の成立と回復促進(27)、12 学習の心理学(26)、13 労働と生活の心理学(26)、14 病気の成立ちと仕組み(25)、15 こころの健康科学(24)、16 臨床心理学概説(22)、17 公衆衛生(22)、18 保健体育(21)、19 心理学史(21)、20 家族と生活ストレス(21)、21 障害者福祉(21)、22 高齢者の心と身体(21)、23 地球環境を考える(19)、24 認知科学(19)、25 高齢社会の生活設計(19)、26 地域と食文化(19)


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明星大学出版部

▼塚田紘一著『子どもの発達と環境――児童心理学序説』2300円
 近世に至るまで、子どもは「大人の小さい者」と考えられていた。しかしながら、ルソー(Rousseau, J-J.)の子どもを中心にすえた児童観によって児童は研究対象になる。ルソーは『エミール』の中で「子どもは大人と違ったもの」であり、不完全な大人としてではなく、子どもとして理解されなければならない存在である」と提言した。大人はかつて子どもだったために子どもの心をあたかも知り尽くしていると誤解していた。その誤解を解き、児童の心理が科学的に研究され始めたのは、わずか百余年前に過ぎない。それから児童心理学は日進月歩に発達する。本書では児童心理の最新情報を解説。
(目次―抜粋―)第一章 発達の基本的理解、第二章 児童研究の方法、第三章 発達初期の展開、第四章 身体と運動機能の発達、第五章 認知発達、第六章 知能と創造性、第七章 情緒・動機、第八章遊び、第九章 社会性、第十章 自己意識、自己概念、第十一章 親の児童観と教師‖生徒間の信頼関係。


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早稲田大学出版部

▼『世界の福祉―その理念と具体化―』(久塚純一・岡沢憲芙編、2800円)日本を初め、アメリカ、スウェーデン等、先進七か国の福祉の現状を紹介し、グローバル時代の福祉のあり方をさぐる。
▼『地方都市再生の戦略―政・産・官・学の共同声明―』(額賀福志郎・小澤一郎・尾島俊雄編著、早大理工総研シリーズ20、2000円)都市の個性を活かした街づくりを事例を交えて提案する。
▼『数理経済学の新展開―正則経済の理論―』(永田良、5000円)21世紀の経済分析理論として注目を浴びる正則経済理論。その基礎から応用までを解説。
▼『教育の復権を求めて』(渡辺重範、2000円)歴史教科書問題、学級崩壊など、教育をめぐる課題を検討して、教育の再生と復権の方策を考える。


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名古屋大学出版会

▼石川文康著『良心論―その哲学的試み―』(2800円)正義論の手前で、われわれの良心のありようを、「共に知る」という言葉の原義から解き明かし、欲望と方位喪失の時代に鋭く問いかけた注目の論考。
▼長谷川博隆著『古代ローマの政治と社会』(15000円)世界帝国の形成は国家ローマそしてローマ人にとって何を意味したのか? 共和政期ローマの政治と社会を動かすものを、理念と現実の葛藤の中から捉えた碩学の論集。
▼鍋島直樹著『ケインズとカレツキ―ポスト・ケインズ派経済学の源泉―』(5500円)現代経済学の光に照らして、両者の経済学を理論・思想・政策の3つの側面から総体的に検討し、政治経済学の今日的課題に応えんとした力作。
▼J・A・シュンペーター著 八木紀一郎編訳『資本主義は生きのびるか―経済社会学論集―』(4800円)自らが生きた時代への診断にして、混迷する資本主義の本質に迫る議論を多角的に展開、創造的破壊の世界を、透徹したヴィジョンで語り尽くす刺激的論集。


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京都大学学術出版会

▼講座・生態人類学(全8巻) 故今西錦司は、人間社会の生物学的構造を解明するという壮大な学問テーマを提起し、そのためには、二つの方法、すなわち「人類学的アプローチ」と「霊長類学的アプローチ」が必要であるとした。この提起を受けた人々が発展させたのが、日本が世界に誇るユニークな学問、生態人類学である。「人類学的アプローチ」は、アフリカの狩猟採集民研究がそれをリードし、また「霊長類学的アプローチ」は、サルの生態・社会行動等の解明を通じた、サルから人への移行過程(ホミニゼーション)の研究がその道を開いた。この二つの分野をはじめ、35年余にわたる研究史の全分野を網羅し、その最新の成果を精密かつ平明な叙述で紹介する。


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大阪経済法科大学出版部

▼『実証の地域史』村川行弘監修 頌寿記念会編/18500円/大陸文化と日本をつなぐ弥生文化を中心に、考古学の第一線で研究されてきた村川行弘先生の頌寿記念として本書は企画編集された。第一部は、考古、古代、中世、近世の諸論文であるが、いずれも現在、研究の第一線にあるメンバーが執筆した。第二部は、村川先生との様々な関わりを縁りある方々が記述された。奇しくも、日本考古学史の一側面を語るものとなった。
▼『朝韓中の抗日と大日本帝国の瓦解』北島平一郎著作集 第四巻/9800円
徳川鎖国主義から一転して、明治政権となるや、朝韓中への侵略を開始する。第一次世界大戦を境に、中国民族運動の高揚と人権擁立・民族自立の機運がある中、満州かいらい国家をでっち上げ、植民地主義に反省の機会をみていた英仏陣営を離れ、独伊ファシズムと同盟を結び、従来の大陸政策をさらに拡大し突き進む。朝韓中の抗日運動と抗日戦争に逢着し、なすところなく、無理と無謀の中、米国に挑戦して、無数の人命を費やし、国土を焦土と化して、大日本帝国は瓦解する。


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大阪大学出版会

▼大阪大学創立70周年記念出版
「大阪大学新世紀セミナー」全31冊を毎月2冊でこれまでに20冊発行した。A5判・96頁、1000円。
▼9月刊=松川正毅『変貌する現代の家族と法』生まれるとき、暮らす・別れるそして生を終わるとき、家族をとりまく状況の変化に法はいかに対応すべきか。
 岡田正・小林哲郎・伊藤正『新しい光の科学』電子と光の織りなすミクロの世界を顕微鏡写真や多様な図により解説。
▼10月刊=福永伸哉『邪馬台国から大和政権へ』聞く銅鐸から見る銅鐸へ、三角縁神獣鏡の製作地、箸墓古墳など興味のある事項を体系的に解説した注目の書。
 月原冨武・酒井宏明『タンパク質の姿、形とその働き』SPring-8(第三世代放射光施設)で明らかになったタンパク質の構造を豊富なCGを使って平易に紹介。
▼11月刊=池田寛『学校再生の可能性』地域との協働による教育コミュニティづくりの試み。現代的問題に切り込む。
 本田武司・生田和良・堀井俊宏『感染症研究のいま』O157やエイズはどこまでわかっているか。以後続刊。


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関西大学出版部

▼小川 正 著『「魂なき教育」への挑戦』(2500円) 今日の教育危機を克服すべく、人間性の回復を求めて、親鸞の自然法爾の思想に基づく「魂の教育」の構築をめざす。三木清氏や高史明氏、灰谷健次郎氏、林竹二氏、福地幸造氏、東井義雄氏らの教育実践を分析する。
▼丹羽良治編『ポストコロニアル文学の研究』(2800円) アジア、オセアニア、フランス語圏およびスペイン語圏などのポストコロニアル文学を、それぞれの専門家が斬新なアプローチで分析する。ジャンルの多様性ばかりでなく、アプローチもユニークで、ポストコロニアル文学の特性を浮き彫りにした一味違った共同研究論文集。
▼雨宮俊彦著『相互作用で解く心と社会』(3000円)スターロゴによる複雑系理論の具体的な解説とその思想的含意の検討、社会的相互作用に関するソシオンの理論の簡明な解説、視覚記号の記号論的検討の三部で構成される。環境・エージェント間相互作用として、心と社会をとらえようとする人間社会科学の枠組みが提示されている。


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九州大学出版会

▼平成13年度科研費による「学術図書」10月から順次刊行。(1)樗木武編『City Planning in Asia』(翻訳助成)6200円、(2)前園宜彦『統計的推測の漸近理論』4700円、(3)家入葉子『Negative Constructions in Middle English』7000円、(4)伊藤益代『Case Marking and Verb Morphology in Early Syntactic Development』7400円、(5)山中光義『The Twilight of the British Literary Ballad in the Eighteenth Century』9200円、(6)篠原清昭『中華人民共和国教育法に関する研究』7500円、(7)花田洋一郎『フランス中世都市制度と都市住民』5800円、(8)野村啓介『フランス第二帝制の構造』5600円、(9)鏑木政彦『ヴィルヘルム・ディルタイ』4700円、(10)田畑博敏『フレーゲの論理哲学』6200円、(11)青木多寿子『認知発達の心理学』3400円、(12)中橋孝博他編『Ancient people in the Jianghuai region, China』6400円、(13)伊藤重剛『Theory and Practice of Site Planning in Classical Sanctuaries』6500円、(14)小川功『企業破綻と金融破綻』7000円、(15)清水靖久『野生の信徒木下尚江』5200円


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東北大学出版会

▼津田恒之著『牛と日本人』(四六判、300頁、TUP叢書、2300円)
 私達日本人にとって牛とはどのような存在だったのか。長年畜産の研究に携わってきた著者が、牛に関する科学的知見を基本として、牛への深い愛情を表しながら、日本人と牛との関わりを、「文化」として解き明かす。
▼山口一良著『高炉を支えた操業技術と原燃料』(A5判、170頁、2000円)
 高炉は、総炉高100mにも及ぶ史上最大の反応器である。長引く不況や後進国の激しい追い上げの中で、1億トン近くの良質な鋼を供給し続けて来られたのは、絶え間ない技術革新があったからである。変わりゆく時代の中で、圧倒的な存在感を示す高炉を興味深く、展望する。


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流通経済大学出版会

▼(近刊)『産業立地の経済学』F・マッカン/流通経済大学学長 坂下昇訳
 経済学においては比較的最近まで空間というのは、まま子扱いされてきました。これは時間の扱われ方と比べると非常にはっきりしております。時間については経済成長論という分野があって、多数の経済学者がこれに専念しておりましたが、空間についての分析というのは、比較的最近にやっと繁栄を迎えているわけです。どうしてそういう扱われ方になったかというと、距離とか輸送費とかいうのを明示的に入れますと、分析が非常に複雑になって手に負えなくなる、というのが本当の理由のようです。
 1950年代後半になって、距離ないし輸送費を明示的に処理しようということになり、多くの経済学者がこの研究に取組んでおります。これには二つの方向があり、一つは空間を点と線として扱う考え方でもう一つは空間を面として扱う考え方であります。サミュエルソンの『空間的価格均衡の理論』は前者の代表例であり『本書』は後者の立場での優れた業績であります。


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三重大学出版会

▼濱森太郎「巡礼記『おくのほそ道』」四六判280頁、2200円
 アジアの片隅に「礼儀の高等学院」と讃えられる小国があった。この国でいう「文化」は、カルチャー(語源はcultivate耕す)ではなく、文言をもって他人を感化する行為を意味した。その感化を意図して諸国を巡礼する俳諧師の一人として奥羽巡礼の道すがら、亭主の心に残る詩句を献呈するところから、松尾芭蕉作、巡礼記『おくのほそ道』が始まる。
 以下に目次を掲げる。
序 蕪村の慧眼―『おくのほそ道』の方法
第1章 『おくのほそ道』訳詞篇
第2章 1 礼儀の高等学院の旅
    2 『おくのほそ道』の口述手法
    3 人間関係の造形法について
第3章 1 風羅坊、恋の細道
    2 風羅坊、伝説の細道
    3 案内者の心性
第4章 1 風羅坊、風儀の細道
    2 風羅坊、北陸道の無情
    3 絶景に向かうとき
    4 大団円の構図
第5章 まとめ


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関西学院大学出版会

『ダイアログ型講義録』創刊!
 授業での学生の反応、質問や意見をフィードバックし、その結果を盛り込んだ実践的講義録シリーズです。
ダイアログ型講義録
▼宮原浩二郎著『自分のためのMastery for Service』
(A5並製・118頁・1600円)
▼福井幸男著『株式会社はこんなにおもしろい』
(A5並製・184頁・2300円)
▼阿部潔・石田淳著『ダイアローグで学ぶ基礎社会学』
(A5並製・145頁・予価2200円)
 以後続刊予定。
▼冨田宏治著『丸山眞男―「近代主義」の射程』
(A5上製・245頁・5000円)
▼関西学院大学事典編集委員会編『関西学院事典』
(A5上製・443頁・5000円)
関西学院111年の足跡を網羅する。
▼小島達雄著『モリエールと〈状況のなかの演劇〉』
(A5上製・245頁・3600円)


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