大学出版部協会

 

増補改訂版 つくられた放射線「安全」論

増補改訂版 つくられた放射線「安全」論

A5判 268ページ 並製
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-88125-357-1 C1036
奥付の初版発行年月:2021年03月 / 発売日:2021年03月上旬

内容紹介

3.11福島原発事故から10年。あのとき専門家や科学者と呼ばれた人たちは一体何を語ってきたのか。そして日本学術会議はどのように動いたのか。

(福島原発事故後)2021年の現在に至っても「被害がなかったことにされる」と感じている人は今も多い。なぜ、どのようにしてそんなことが起こったのか。本書は科学者・専門家の行動と言説という側面から、それを明らかにしようとする。
事故後に信頼を失うような科学者・専門家集団を生み出した日本の科学技術や学術研究のあり方も問い直されなくてはならない。科学者・専門家が多くの人々を惑わし苦しめるような、歪んだ情報発信や政策への関与を行うに至った理由をよく考え直してみたい。(本書より)

著者プロフィール

島薗 進(シマゾノ ススム)

1948年生まれ。専門は宗教学、死生学、応用倫理学。東京大学名誉教授。
上智大学大学院実践宗教学研究科教授。同グリーフケア研究所所長
著書に、『原発と放射線被ばくの科学と倫理』(専修大学出版局)、『いのちを“つくって”もいいですか?』(NHK出版)、『国家神道と日本人』(岩波新書)、『ともに悲嘆を生きる――グリーフケアの歴史と文化』(朝日選書)、『〈癒す知〉の系譜』(吉川弘文館)、共著に『近代天皇論』(集英社新書)、『つながりの中の癒し』(専修大学出版局)、『「不安」は悪いことじゃない――脳科学と人文学が教える「こころの処方箋」』(イーストプレス)など多数。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序章 不信を招いたのは科学者・専門家
第一章 放射線健康影響をめぐる科学者の信頼喪失
第二章 放射線の安全性さを証明しようとする科学
第三章 「不安をなくす」ことこそ専門家の使命か?
終章 科学者が原発推進路線に組み込まれていく歴史


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。