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日本資本主義と朝鮮・台湾

日本資本主義と朝鮮・台湾

A5判 338ページ
価格:4,840円 (消費税:440円)
ISBN978-4-87698-630-9(4-87698-630-4) C3033
奥付の初版発行年月:2004年02月 / 発売日:2004年02月下旬

内容紹介

従来帝国主義と植民地という対照的な性格として認識されてきた20世紀前半期の日本と,朝鮮,台湾社会を,相互に連関性をもった一つの地域として,経済変化・資本主義の形成過程のなかで捉え直す.多様な経済分野を通して,朝鮮・韓国と台湾の経済発展を100年の時間スパンのなかで明らかにする.


目次

序文  堀 和生
朝鮮全図・台湾全図

序 章 日本帝国と植民地関係の歴史的意義――大戦間期の貿易分析を通じて(堀和生)
1.はじめに
2.両大戦間期世界における日本経済
3.日本帝国の経済構造
4.おわりに

第1部 農業と小経営

第1章 植民地期台湾における地方行政と土地調査事業――朝鮮との比較を兼ねて(やまだあつし)
1.はじめに
2.植民地時期台湾の地方行政と土地調査
3.植民地時期台湾の地方行政と大租権整理
4.おわりに
第2章 系統組織化と農業開発――20世紀の日本・台湾・韓国(朴ソプ)
1.はじめに
2.日本・台湾・朝鮮
3.インドとインドネシア
4.組織化と生産力
5.第2次世界大戦以後における系統組織化の連続
6.むすびに
第3章 小農経営の比較史的検討――日本・韓国・台湾(中村哲)
1.はじめに
2. 労働力
3.兼業化(多角化・複合化)
4. 商品化・集約化
5. 経営規模別構成
6.地主制と小作料
7. ま と め――いくつかの論点
第4章 戦前期東アジアの在来綿業――中国・日本・朝鮮の比較分析(安秉直)
1.はじめに
2.前近代の棉作と綿業
3.織機の発達
4.生産組織の発達
5.中国における農民層分解と前貸制綿業
6.おわりに

第2部 工業化とインフラストラクチャー

第5章 植民地期台湾と朝鮮の工業化(金洛年)
1.はじめに
2.貿易と工業化
3.工場と家内工業
4.投資資金の調逹
5.結  語
第6章 近代日本糖業の成立と台湾経済の変貌(黄紹恒)
1.はじめに
2.近代日本製糖業の成立
3.確立した近代日本製糖業の問題点
4.台湾経済の硬直化
5.原料採取区域制の問題点
6.おわりに
第7章 植民地における電源開発と電力業――朝鮮と台湾の比較研究から(北波道子)
1.はじめに
2.電力事業の揺籃期
3.大規模電源開発と電力多消費型工業の勃興
4.供給量の拡大と需要状況の変化
5.おわりに
第8章 植民地期台湾における鉄道・道路運送業――朝鮮との初期的比較を兼ねて(謝國興)
1.はじめに
2.台湾陸上交通輸送システムの変革
3.私設鉄道と軌道との経営
4.自動車による運輸の時代
5.台湾と朝鮮とにおける鉄道・道路交通発展の初歩的比較
6.小  結

終 章 輸出加工区と輸出志向工業化――台湾と韓国の比較を通じて(石田浩)
1.はじめに
2.輸出加工区の創設過程とその特徴
3.台湾と韓国における輸出加工区の意義と役割
4.輸出加工区の意義と役割

  あとがき
  朝鮮・台湾経済史年表
  索  引


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