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生物資源問題と世界

生物資源から考える21世紀の農学7
生物資源問題と世界

A5判 241ページ
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-87698-342-1 C3361
奥付の初版発行年月:2007年09月
発行:

在庫あり

内容紹介

自然への依存性の高さ、保存性の乏しさなどによる経営の不安定さ、経営と生活の一体化など、農業・農村には他の産業などには見られない特徴をもつ。こうした基盤ゆえに困難性が肥大化する生物資源問題を歴史的に総括しつつ、その解決策を展望しようとする。『21世紀の農学』シリーズの中で唯一社会科学的アプローチで、シリーズ全体の枠組みを明示する。

著者プロフィール

野田 公夫(ノダ キミオ)

野田公夫(のだ きみお)
京都大学大学院農学研究科教授
 (比較農史学,生物資源経済学専攻)
1948年 愛知県名古屋市生まれ
1981年 京都大学大学院農学研究科博士課程修了
1981年 島根大学農学部講師
1987年 島根大学農学部助教授
1990年 京都大学農学部助教授
1996年 京都大学農学部教授
1997年より現職
主要論文:
「世界農業類型と日本農業—小農社会における農業・農村主体性」『季刊[at]』第6号,太田出版(2006)
『戦後日本の食料・農業・農村 第1巻 戦時体制期』(編著),農林統計協会(2003)
「農業・環境問題とマルクス—農業理論再構成のために」,中村哲編著『『経済学批判要綱』における歴史と論理』青木書店(2001)
「戦後土地改革と現代—農地改革の歴史的意義」『年報 日本現代史』第4号,現代史料出版(1998)

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 文

第1章 地球規模で食料・農業を考える(末原達郎)
はじめに
1 人間と生物資源
2 地球規模における食料と農業
3 「鳥の目」の視点と「虫の目」の視点
4 小さな地域社会と食料・農業
おわりに—グローバリゼーションと生物資源
第2章 食料貿易自由化の功罪とFTAの意義—FTAは食料問題の救世主になりうるか—(加賀爪 優)
はじめに
1 地域貿易協定への動き
2 貿易自由化と資源環境及び食品安全性問題
3 国際食料市場の不安定性と備蓄構想
4 停滞するWTOと錯綜するFTAの下での農産物貿易問題 おわりに—食料安全保障システムと東アジア共同体構想
第3章 タンザニア農村における貧困問題と農家経済経営—コーヒーのフェアトレードの役割—(辻村英之)
はじめに
1 アフリカの貧困問題と貧困概念・指標
2 アフリカの貧困問題と農家経済経営—本章の分析視角
3 ルカニ村における農家経済経営の実態—所得・教育・保健衛生・相互扶助をめぐって
4 ルカニ村における貧困の評価
5 コーヒー危機・フェアトレードと貧困問題—むすびにかえて
第4章 中国農村の制度変化はいかに成功したのか—チャイナ・リスクをめぐって—(浅見淳之)
はじめに
1 伝統的農村から人民公社制度へ 
2 農業生産責任制度への移行
3 非農業所得の拡大へ
4 農業の構造調整と産業化
5 市場原理・グローバリゼーションの下での矛盾
おわりに
第5章 中国農村制度改革の歪みと影—格差拡大と環境悪化が新しいチャイナ・リスクになるのか—(沈  金虎)
はじめに
1 広がりつつある都市・農村間の経済格差
2 歯止めのかからない環境汚染
3 局地的に改善されても,全体的に悪化しつづけている農業生態
むすび
第6章 カルチュラル・ターンする田舎—今どき農村社会研究ガイド—(秋津元輝)
はじめに
1 『DASH村』と「文化」論
2 「農村」とはなにか
3 農村空間の商品化をめぐるターン
4 農村住民の多元性をめぐるターン
5 田舎生活の主体性を回復する
おわりに
第7章 二〇世紀農学のみた夢と悪夢—ナチスは農業をどう語ったのか?—(藤原辰史)
はじめに—農学の夢の行方
1 小説に託した農学者の夢
2 ナチス農学の夢のあとさき
3 二〇世紀の農学における加害意識の欠落について
第8章 現代農業革命と日本・アジア—人・土地(自然)関係の再構築にむけて—(野田公夫)
はじめに
1 20世紀末・現代農業革命による世界農業の再編
2 日本農業にとって構造政策とはなんであったか?
3 農法論からみた日本農業の個性
4 日本農業の発展方向—個性をふまえて未来へ
おわりに—アジアの中の日本

索 引
執筆者一覧


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