差異と共同 「マイノリティ」という視角
価格:4,620円 (消費税:420円)
ISBN978-4-87354-530-1 C3030
奥付の初版発行年月:2011年11月 / 発売日:2011年11月上旬
21世紀グローバル市民社会における「国民国家」のあり方を「マイノリティ」を手がかりに考察するために設立された『マイノリティ研究センター』の研究「中間」成果。「マイノリティ」という視角から、多様な差異の中にこそ、新たな〈共同〉の可能性とその姿があるのではないかという問題意識を共有する論稿を収録。
目次
はしがき
序章 これからの『マイノリティ研究』 [孝忠 延夫]
第Ⅰ部 マイノリティの権利と国家
第1章 韓国における「民主共和国」の概念 [國分 典子]
第2章 中国における死亡賠償金の算定基準と戸籍制度 [宇田川幸則]
第3章 タイにおける人権侵害と国家人権委員会への救済申立て
―共同体の権利を中心として [西澤希久男]
第4章 土地の権利とマイノリティ
―タンザニアの事例にもとづく考察 [雨宮 洋美]
第5章 インド2008年村法廷法の特質
―とくに司法パンチャーヤトと比較して [浅野 宜之]
第6章 いわゆるブルカ禁止法をめぐって
―2010年5月11日国民議会決議によせて [村田 尚紀]
第7章 憎悪煽動の規制と表現の自由
―マイノリティの地位と尊厳という視点から [奈須 祐治]
第Ⅱ部 マイノリティをめぐる政治と思想
第8章 16世紀フランスの政治的寛容をめぐって
―その予備的考察として [宇羽野明子]
第9章 16世紀スペインにおける恩寵と自由意志
―前モリナ主義からモリナ主義へ [松森奈津子]
第10章 マイノリティの権利の普遍性を語る困難について
―エストニアの少数民族文化自治を事例として [小森 宏美]
第11章 刑法175条と同性愛者たち
―通時的観点に立った東独(DDR)に於ける反同性愛法 [須摩 肇]
第Ⅲ部 国際的問題領域としてのマイノリティ
第12章 国際法学におけるマイノリティ研究の過去と現在 [桐山 孝信]
第13章 シティズンシップ(だけ)では足りない
―さまざまなシティズン、さまざまな安全と不安全 [柄谷利恵子]
第14章 中華帝国における外国人とマイノリティをめぐる二つの視座
―近代東アジアの一系譜学 [蔡 孟翰](翻訳:安武真隆)
第15章 ドイツの移民政策と主導文化を巡る論争 [佐藤 裕子]
第16章 戦間期日本のマイノリティの権利論
―田畑茂二郎の少数民族保護条約理解について [西 平等]
第17章 アメリカの理念と難民政策 [大津留(北川)智恵子]