関西大学東西学術研究所研究叢刊38
文化交渉学と言語接触 中国言語学における周縁からのアプローチ
価格:4,400円 (消費税:400円)
ISBN978-4-87354-502-8 C3087
奥付の初版発行年月:2010年09月 / 発売日:2010年09月上旬
「文化交渉学」という新しい学問体系の枠組みの中から、中国語学研究を捉え直そうとした意欲的な試み。「周縁からのアプローチ」という筆者がこれまで主張してきた方法に基づき、西学東漸と言語接触、欧米人の中国語研究の可能性等々を中心に、更に「図像」から文化交渉の様々な事象を見るという斬新な内容も含まれている。
目次
序
序 論 中国言語学における周縁からのアプローチ
第1部 周縁における中国語研究
第1章 近代欧米人の中国語研究の価値とその可能性
第2章 近代欧米人の中国語文体観
第3章 近代欧米人による中国語品詞名称の変遷
第4章 モリソンの語法論およびその翻訳観
第5章 『文学書官話』(1869)の文法論
第6章 『馬氏文通』以前の中国人の語法研究
第7章 『語源自邇集』に関わることがら
第8章 ビジン 異言語文化接触における一つの現象
第9章 香港「文裕堂」およびその周辺
第10章 近代中国語における「曜日」の言い方
第11章 モリソンが元にした漢訳聖書
第12章 Bibliotheca Sinica の解体と再構築に向けて
第13章 「近代漢語文献データベース」の構築
第2部 図像から見た近代東西文化交渉
第1章 「自行車」
第2章 光緒16年のテーマパークと「自行車」
第3章 中国化されたキリストの一生
第4章 中国コマ漫画の濫觴
第5章 『小孩月報』に見られるイソップ
第6章 中国人の画いた「ロードス島の巨人像」
第7章 中国における「写真」
第8章 防弾チョッキもあるでよ
第9章 鉄人1号?
第10章 満蒙パンフレット
第11章 「時計台」:近代中国語における「時」の表現に関するノート
第12章 Ⅹ線の中国伝来