大学出版部協会

 

リベルタン文学はフランス革命に影響を与えたか?リベルタン文学とフランス革命

リベルタン文学とフランス革命 リベルタン文学はフランス革命に影響を与えたか?

A5判 248ページ
価格:3,960円 (消費税:360円)
ISBN978-4-86283-279-5 C3098
奥付の初版発行年月:2019年03月 / 発売日:2019年04月上旬

著者プロフィール

関谷 一彦(セキタニ カズヒコ)

関西学院大学教授。
専門は18世紀フランス文学、リベルタン文学。共著書『危機を読む─モンテーニュからバルトまで』(白水社)、Lire Sade (L’Harmattan)、L’Invention de la catastrophe au XVIIIe Siècle(Droz)、『共同研究 ポルノグラフィー』(平凡社)、論文は「ディドロにおけるエクリチュールのエロティスム」「性を通してみた日本とフランス─ルソーの『エミール』の位置」「18世紀フランスのエロティックな版画と日本の春画」「翻訳のむつかしさ─サドの『閨房哲学』を訳して」など、翻訳には『人間の領域─迷宮の岐路』(法政大学出版局)、『愛の行為』(彩流社)、『女哲学者テレーズ』(人文書院)、『閨房哲学』(人文書院)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 論
第1章 「フランス革命の起源」の問題
  一 ダニエル・モルネ
  二 ロバート・ダーントン
  三 ロジェ・シャルチエ
第2章 リベルタン文学とは何か?
  一 「リベルタン」という語の変遷
  二 リベルタン文学の定義
  三 リベルタン文学が開花する背景
第3章 リベルタン文学の始まり
  一 クレビヨン・フィスの『ソファ』
  二 ディドロの『不謹慎な宝石たち』
  三 偽善を暴こうとする意志
第4章 『カルトゥジオ会修道院の門番であるドン・B***の物語』
  一 読者が惹きつけられた「性」の記述
  二 真実なのは「心の声」
  三 聖職者の性的欲望
第5章 『女哲学者テレーズ』
  一 物語の概要とその周辺
  二 『テレーズ』にみられる哲学
  三 「仮想の読者」というアプローチ
  四 『女哲学者テレーズ』の読み
    四─一 読者層/ 四─二 「暗黙の作者」が示す主題/ 四─三 道徳、宗教、哲学/ 四─四 「仮想の読者」の関心
第6章 政治的中傷パンフレット
  一 パンフレットの世界
  二 政治的中傷パンフレット『シャルロとトワネットの恋』
  三 『ルイ十六世の妻であるマリー=アントワネットの色情狂』
第7章 『閨房哲学』とフランス革命
  一 リベルタン文学の終着点としてのサド
  二 革命中に執筆された『閨房哲学』
  三 「フランス人よ」のパンフレット
  四 『閨房哲学』に流れ込んでいる思想
    四─一 名前が明示されている人物たち/ 四─二 名前が明示されていない人物たち
  五 リベルタン文学の系譜
  六 『テレーズ』と『閨房哲学』の類似
第8章 リベルタン版画
  一 性愛を描いた版画の歴史
  二 用語の問題
  三 視覚の重要性
  四 『テレーズ』の挿絵の特徴
  五 日仏エロティックな版画の独自性
第9章 リベルタン文学、リベルタン版画が果たした役割
  一 リベルタン文学の果たした役割
  二 リベルタン版画の果たした役割
  三 批判と性と哲学
  四 「今、ここでの幸福」から社会批判
  五 リベルタン文学はなぜ十八世紀フランスに生まれたのか?
結 論 

あとがき
Bibliographie
索  引


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。