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懐疑主義との格闘数学的真理の迷宮

数学的真理の迷宮 懐疑主義との格闘

四六判 286ページ 上製
価格:4,950円 (消費税:450円)
ISBN978-4-8329-8238-3 C3041
奥付の初版発行年月:2020年12月 / 発売日:2020年12月上旬

内容紹介

歴史的数学哲学の挑戦!

数学的知識はどのように成り立っているのか。 数学的真理と自然科学的真理を分かつものは何か。 数学に革命はあるのか。 『不思議の国のアリス』の数学観から始まり、 古代ギリシャから現代への懐疑主義思想との格闘をたどって、 これらの根源的問いに答えんとする。

著者プロフィール

佐々木 力(ササキ チカラ)

1947年生まれ
東北大学理学部および同大学院で数学を学んだあと、プリンストン大学大学院でトーマス・S・クーン、マイケル・S・マホーニィらに科学史・科学哲学を学び、Ph.D.(歴史学)。
数学史家。
著作に『二十世紀数学思想 新装版』(みすず書房)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 文
序 論 数学史のなかのルイス・キャロル


 第Ⅰ部 真理という迷宮――数学と懐疑主義

第1章 ルイス・キャロルの無垢の幸福――数学的真理の絶対性という神話
第2章 ヴォワイヤン・パスカルの洞見――人間的知識の栄光と悲惨
第3章 「何も知られないこと」――懐疑主義者の数学的理性批判
第4章 「われ惟う、ゆえにわれあり」――デカルトの懐疑主義者への回答
第5章 「可能世界」というものの考え方――数学的真理のライプニッツ的救済
中間考察 基礎づけのない多様な数学的知識――ウィトゲンシュタインにとっての数学的真理


 第Ⅱ部 古代ギリシャにおける理論数学の成立と数学革命論

第6章 エウクレイデース公理論数学と懐疑主義――サボー説の改訂
第7章 数学における革命とはどういうものか?
    ――トーマス・S・クーンの科学哲学の光のものとでみた数学的真理


初出覚書
人名索引
事項索引


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