当事者が語る「貧困とはなにか」 参加型貧困調査の可能性
価格:6,380円 (消費税:580円)
ISBN978-4-8329-6898-1 C3036
奥付の初版発行年月:2024年10月 / 発売日:2024年10月上旬
日本で実施した参加型貧困調査の記録とその分析。当事者たちが主体となってグループディスカッションを行い、「貧困」をどのように理解しているのか、何に心配し困っているのか、それにどのように対応したのかを議論していく過程を記述する。
陳 勝(チン ショウ)
北海道大学大学院教育学院博士後期課程修了,博士(教育学).
専門は貧困研究,教育福祉論,社会福祉論.
現在:尚絅大学短期大学部助教,北海道大学大学院教育学研究院専門研究員
目次
序章 貧困理解におけるもう一つの視点
1.研究の目的とその背景
2.分析の視点
3.本書の構成
第1章 貧困当事者を包摂する参加型貧困調査
1.参加型貧困調査の実例
2.「参加」の課題とその担保
3.参加型貧困調査の有用性
第2章 本研究で実施した参加型貧困調査の説明
1.調査概要
2.課題1:参加者の募集
3.課題2:調査の進行
4.課題3:結果のアウトプット
5.小括
第3章 集まり1:貧困当事者が見た「貧困」
1.「貧困」の言葉に対するイメージや理解
2.貧困の意味
3.誰が貧困者である・でない・なにで区別
4.小括
第4章 集まり2:貧困当事者が経験した「貧困」
1.心配・困りごと
2.貧困当事者のエイジェンシー
3.貧困の構造上の諸側面からの制約
4.小括
第5章 集まり3:貧困当事者が振り返る調査参加
1.貧困当事者にとっての調査参加の意味
2.貧困当事者からの調査に対する改善提案
3.小括
終章 本研究で理解し得た「貧困」
1.貧困当事者が語った「貧困」
2.本調査研究から学んだこと
3.今後の課題
補論 新たな貧困の政治の検討
1.従来の貧困議論
2.貧困当事者による「貧困」構築
3.「参加」の政治に向けて
付録
1.関連分野での参加の実践
2.「代議制民主主義」との関係性
3.「代表性」が必ず必要なのか
4.調査参加者募集ポスター
5.プレ調査の説明
初出一覧
あとがき
引用・参考文献