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社会のなかの文学

中央大学政策文化総合研究所研究叢書29
社会のなかの文学

広岡 守穂:編著
A5判 428ページ 上製
価格:5,390円 (消費税:490円)
ISBN978-4-8057-1428-7 C3336
奥付の初版発行年月:2021年01月 / 発売日:2021年01月下旬

内容紹介

文学は社会を変える。文学は人々の内なる偏見に気づかせ、勇気を与え、行動に向けて起ち上がらせる。本書では、東アジアの近代文学が社会にどのような影響を与えたか、日中韓の中堅若手研究者が多様な角度から探る。
台湾は東アジアで初めて同性婚を認めたが、その運動のきっかけになったのはある同性愛女性作家の死だった。
中国の詩人余秀華は2010年代中ごろに彗星のように詩壇に登場した。彼女は障がい者であり、女性であり、農民である。読者に感動と行動をおこす勇気と、障がい者への偏見に気づきを与えた。
韓国では、現代女性の生き方を描写したチョ・ナムジュの大ベストセラー小説が映画化もされ各国に広まっている。

著者プロフィール

広岡 守穂(ヒロオカ モリホ)

中央大学法学部教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第1章 文学が映し出す大衆の政治観
第2章 『換菓篇』の「不敬」事件
第3章 日本近代文学におけるメディアの勢力
第4章 児童書統制と戦時下の児童書出版の実態
第5章 世界文学としての日本語詩
第6章 中国のネット小説とその中の「日本」
第7章 西田季子『歌集やまばと』をめぐる旅
第8章 アイヌ民族における同化と民族主義
第9章 小田実『玉砕』の射程
第10章 松本時代の木下尚江
第11章 福永武彦『風土』の「時空間」
第12章 田中智学の日本国体の論説と宮沢賢治に対する影響
第13章 ユン・ヒョンソクの「良い日」は韓国に訪れたか
第14章 中国のエミリー・ディキンソン? 余秀華について
第15章 フェミニズムと文学の普遍性


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